一姫
魂天神社に現れた最初の雀士の一人で、魂天神社の現役の巫女。ネコミミがありながらも自分は人間だと強く主張している。彼女にとってはご飯と昼寝が何よりも大事。
Profile
Skins
一姫の初期衣装
一姫と契約を結んだ時に入手できる着せ替え衣装
「雀魂夏祭り・ビーチパーティ」にて購入できる限定の着せ替え衣装
「魂天初詣」にて購入できる限定の着せ替え衣装
「雀魂夏祭り・一姫当千」にて購入できるにゃむらいテーマの着せ替え衣装
「迎春祭り」にて購入できる春節テーマの着せ替え衣装
「授業中のナイショ話」で購入できる、制服テーマの着せ替え衣装。
Emotes
Bond Requirements
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プレゼント・普通
にゃにゃにゃ?くれるのかにゃ?ご主人はいい人だにゃー!
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プレゼント・好み
プレゼント...?食べ物かにゃあ?
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絆レベルアップ5
私、最近ご主人がいないとなぜかイライラして、イライラしすぎ、その辺のダンボールを手当たり次第にバラバラにしちゃいたくなるにゃ……でもご主人を見るとすぐに治るにゃ。うにゃにゃ~、ご主人、これはいったいなんなのにゃ?まさか病気なのかにゃ!?
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絆レベルアップ1
ご主人、今日も張り切ってるにゃー。私も頑張って麻雀を練習して、ご主人に受けたご恩を返すのにゃあ!
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絆レベルアップ2
ベタオリにゃ?守りっぱなしじゃつまんないにゃ!いいか?ご主人、マージャンとは前へ進むものにゃ!んじゃ~一緒に、攻めて攻めてー攻めまくるにゃー!!
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絆レベルアップ3
ご主人、今日も、明日も、明日の明日も、私と一緒にマージャンしようにゃ!
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絆レベルアップ4
私はわがままな猫にゃ、私が逃げたりしないよーに、ご主人はずーっと私のことを見守ってにゃ♪
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隐藏语音 - 新年
あけましておめでとうございますにゃ、ご主人!さぁ早く早く、おっとしっだま~!おっとしっだま~!一姫のお年玉~!うにゃにゃ?そうだにゃ、いーっちばんお金が入ってるやつがいいにゃ!誰よりも多いやつにゃ~!じゃないと、今年はお耳触らせてあげないにゃ?
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隐藏语音 - 情人节
ばれんたいん?にゃ~?食べ物かにゃ?私は美味しいものがたくさん食べれるお祭りにしか興味ないにゃ。……にゃ?これは?ご主人ご主人、なんでこんなにチョコ持ってるにゃ?私が食べてもいいにゃ?!やったにゃー!……ご主人、なんでそんなに「仕方ないにゃ〜」みたいな顔するにゃ?食べてダメにゃ?…にゃにゃ!やっぱり食べていいにゃ?!一姫は今日もご主人が大好きにゃー!
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メイン1
ご主人、私の昼ご飯はー?
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メイン2
テンパイ即リー、速攻にゃ速攻ーっ!
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メイン3
役ってなんだにゃ?私はいっつも勘で打ってるにゃ
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メイン4
ん~いい匂いにゃあ!ご主人、ポケットにおいしいもの隠してるにゃ?隠すのは良くないにゃあ!!...にゃにゃ?ご主人の顔...なぜか赤くなってるにゃ!
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メイン5
にゃ~~...は~お菓子って、なぜか人からもらった方がおいしく感じるにゃーもっとほしいにゃー
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メイン6
私の好きな食べ物は、焼き芋と甘栗にゃ、覚えたにゃ?そう、すぐそこで売ってるやつだにゃ!
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メイン7
猫の耳はとーってもデリケートにゃ!気安く触るもんじゃにゃいにゃ!...ン~コホン...でご主人?ちょっと触ってみるにゃ?
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メイン8
私が大ーい好きなおもちゃは、マージャンと...ご主人だにゃ!
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ログイン・普通
ご主人、お帰りにゃ!
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ログイン・絆LvMAX
ご主人!私今日もいい子にしていたにゃ!
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契約を結ぶ
ご主人と契約すれば、無限におやつを買ってもらえるって美樹が言ってたにゃ!それにそれに、ご主人はいつまでも一姫のそばにいてくれるにゃ!神の眷属が人間にお願いするのおかしいかもしれないけど、でもご主人!一姫と契約してくれにゃ!一姫は、ずっとずっとご主人のそばにいたいにゃ!
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SP-友人戦部屋に入場する時
一姫、今日も全力でいくにゃ〜!
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SP-友人戦部屋で準備した時
はやく席につくにゃ!
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出会い
ちーっす!私は一姬にゃ!よろしくにゃん!
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北抜き
ぺーにゃ!
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チー
チーにゃ!
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ダブル立直
ダブルリーチにゃ!
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カン
カンにゃ!
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ポン
ポンにゃ!
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立直
リーチにゃ!
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ロン
ロンにゃー!!!
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ツモ
ツモにゃー!!!
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白
ハク
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北
ペー
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純全帯幺九
ジュンニャン
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純正九蓮宝燈
ニャンレン9メン待ち
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大三元
ダイニャンゲン
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大四喜
大スーシー
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地和
チーホー
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ダブル立直
ダブリー
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東
トン
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ドラ
ドラネコ
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ドラ10
ドラネコ10
-
ドラ11
ドラネコ11
-
ドラ12
ドラネコ12
-
ドラ13以上
ドラネコまつりにゃあ♪
-
ドラ2
ドラネコ2
-
ドラ3
ドラネコ3
-
ドラ4
ドラネコ4
-
ドラ5
ドラネコ5
-
ドラ6
ドラネコ6
-
ドラ7
ドラネコ7
-
ドラ8
ドラネコ8
-
ドラ9
ドラネコ9
-
ダブル北
ダブペー
-
ダブル東
ダブトン
-
ダブル南
ダブニャン
-
ダブル西
ダブシャー
-
断幺九
タンニャオ
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対々和
トイトイ
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二盃口
ニャンペーコー
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発
ハツ
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国士無双十三面待ち
コクシ十三ニャン待ち
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国士無双
コクシムソウ
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海底摸月
ハイテー
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河底撈魚
ホウテー
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混老頭
ホンロートー
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混全帯幺九
ニャンタ
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混一色
ホンイツ
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九蓮宝燈
ニャンレンポートー
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嶺上開花
リンニャン
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立直
リーチ
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流し満貫
流しマンニャン
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緑一色
リューイーソー
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南
ニャン
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平和
ニャンプ
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槍槓
ニャンカン
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七対子
チートイ
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清老頭
チンロートー
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清一色
チンイツ
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三暗刻
ニャンアンコー
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三槓子
ニャンカンツ
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三色同刻
ニャンショクドーコー
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三色同順
ニャンショクドウジュン
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四暗刻
スーニャンコウ
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四暗刻単騎
スーニャンコウ、タンキ
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四槓子
スーカンツ
-
天和
テンホー
-
西
シャー
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小三元
ショーニャンゲン
-
小四喜
小スーシー
-
一盃口
イーペーコー
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一発
イッパツ
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一気通貫
イッツー
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中
チュン
-
ツモ
ツモ
-
字一色
ツーイーソー
-
清算一位
天下無双にゃ~~~~~
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清算一位・高い点数で勝利
にゃ~~~~~~~
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清算一位・ロンで勝利
勝ったにゃー!!
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倍満
バイニャン
-
九種九牌
キュウシュキュウハイにゃー
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数え役満
数えヤクニャン
-
満貫
ニャンガン
-
ノーテン
ノーテンにゃ
-
三倍満
サンバイニャン
-
四風連打
スーフーニャンダにゃん
-
四槓散了
スーカンニャガれにゃー
-
四家立直
スーチャリーチにゃ…
-
跳満
ハネニャン
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聴牌
ニャンパイ
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役満
ヤクニャン
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ダブル役満
ダブルヤクニャン
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トリプル役満
トリプルヤクニャン
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四倍役満
四倍ヤクニャン
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五倍役満
五倍ヤクニャン
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六倍役満
六倍ヤクニャン
-
SP - ドラを捨てた時
にゃ!いけにゃい!ドラネコが~!
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SP - 倍満/三倍満聴牌
これはご主人に知らせないとにゃ!
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SP - 同じ牌を連続に捨てた時
さっき捨てたやつ、取り替えてもいいにゃ…?
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SP - 残り牌が10枚以下の時
ひぃ、ふぅ、みゃあ……にゃ?あと10枚だけにゃ?!
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対局開始
早くやるにゃー!時は点棒なり、にゃ!
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SP - 役満聴牌
にゃ~っはっはっは!大勝利はすぐそこにゃ!
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帯幺九
帯幺九(タイヤオチュウ)
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根
根(ルート)
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将対
将対(ジャントイ)
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金勾釣
金勾釣(キンコウテャオ)
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嶺上放銃
嶺上放銃(リンシャンホウジュウ)
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龍七対
龍七対(ロンチートイ)
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清対
清対(チントイ)
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清金勾釣
清金勾釣(チンキンコウテャオ)
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清龍七対
清龍七対(チンロンチートイ)
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清七対
清七対(チンチートイ)
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清十八羅漢
清十八羅漢(チンジュウハチラカン)
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清幺九
清幺九(チンヤオチュウ)
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十八羅漢
十八羅漢(ジュウハチラカン)
Spot Voices
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Spot Voice 1
惊讶
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Spot Voice 2
肯定
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Spot Voice 3
否定1
-
Spot Voice 4
打招呼-早晨
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Spot Voice 5
打招呼-白天
-
Spot Voice 6
打招呼-夜晚
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Spot Voice 7
告别
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Spot Voice 8
承接
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Spot Voice 9
叹气1
-
Spot Voice 10
高兴1
-
Spot Voice 11
生气1
-
Spot Voice 12
递进
-
Spot Voice 13
转折
-
Spot Voice 14
疑惑1
-
Spot Voice 15
疑惑2
-
Spot Voice 16
否定2
-
Spot Voice 17
生气2
-
Spot Voice 18
干咳
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Spot Voice 19
惊喜
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Spot Voice 20
高兴2
-
Spot Voice 21
催促
-
Spot Voice 22
无聊
-
Spot Voice 23
叹气2
-
Spot Voice 24
疑惑3
-
Spot Voice 25
平淡
-
Spot Voice 26
高兴3
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Spot Voice 27
疑惑4
-
Spot Voice 28
疑惑5
-
Spot Voice 29
那么
-
Spot Voice 30
得意1
-
Spot Voice 31
得意2
-
Spot Voice 32
打招呼1
-
Spot Voice 33
打招呼2
-
Spot Voice 34
高兴4
-
Spot Voice 35
转折
-
Spot Voice 36
心虚
-
Spot Voice 37
疑惑6
-
Spot Voice 38
疑惑7
-
Spot Voice 39
称呼
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Spot Voice 40
称呼2
-
Spot Voice 41
称呼3
-
Spot Voice 42
称呼4
「猫又の噂」
絆LV1で開放
「近くの森には人喰いの妖怪がいる。」 昔々のいつの頃からか、人々の間にそんな噂が広まり始めた。噂と言ってもいくつかのバージョンがあって、全体像から細かい部分まで微妙に違う。 若い旅人はお茶に息を吹きかけながら、茶屋の前の子供二人の口論を黙って聞いていた。 「森にいるのは男に弄ばれた女の妖怪だよ! だからしつこく男の目玉だけ狙って、くりぬいて食べちゃうの!」 「は?そんなわけあるかよ! 女の子はすーぐ色恋沙汰にしようとする! 暴れててもどうせただの妖怪なんだろ? きっともうすぐ大人たちがお坊さんを呼んで、退治してくれるさ!」 「太郎はいつも空威張りするんだから! 森にも入れないくせに!」 「だ、誰が入れないだとー!」 顔を真っ赤にして言い合っている二人を見て、旅人はゆっくりと最後のお団子を食べきると、二人に声を掛けた。「なぁ、森に入ろうと思ってるんだけど、どこから入れるか知らないか?」 「あんた、森に入るの!?」 「おまえ、森に入るのか!?」 少年少女は同時に声を張り上げた。 「こう見えても、一応神社のものだ。お兄ちゃんの言う通り、妖怪退治しに来たのさ。」 「おまえが? 神社の?」少年は半信半疑で旅人をじろじろ見た。凛とした若々しい顔立ちの旅人はどう見ても妖魔を退治できる者には見えない。 はぁ……と嘆いた旅人は、それ以上道を尋ねるのをやめた。ここ数年、誰も彼が神主であることを信じてくれない。やれやれ、一体どこで間違えたのだろう。 「ま、待てよ。」横に置いた帽子を被り、旅人が立ち去ろうとした時、少年は彼を呼び止めた。「……俺が連れてってやる、こっちだ。」 少女が驚愕の表情で見つめる中、旅人がついてきているかどうかも構わずに、少年は山の奥へ続く小道をちょろちょろと歩いて行く。その後ろから旅人は静かに足跡を辿っていった。 小道の果てにあったのは、鬱蒼とした森だった。下刈りもされず雑草が好き勝手に生えている様子を見るに、どうやら妖怪の噂が立ってからは誰も中へ踏み入ろうとしなかったようだ。 森の入り口まで来ると、少年は一度足を止めて、旅人に「おまえ、本当に入るのか?」と震える声で確認した。 「ああ、入るさ。」 「で、でも、人喰いの妖怪だぞ!」 「見たことがあるのか?」 「な、ないけど……。」 「なら、知り合いが喰われたのか。」 「それも、ない……。」 「だったら、なんでその妖怪が人を食うなんて噂を信じてるんだ?」 「だって大人たちがそう言ってるもん! ……人を食べない妖怪なんているもんか!」 「『仏に成るも魔に成るも一念の間』という言葉があってね。」ゆっくりと旅人は説き始めた。「その人が善か悪かには、出身も身分も関係ない。すべてその人の心情に左右される。それはたとえ妖怪だとしても同じだと……。」 はたと思い至り旅人が言葉を区切ると、困惑している少年を見て、「まぁ、君にはまだ早い話だったようだ。」と軽く笑った。このご時世、こういうことは誰相手に言っても信じてもらえないだろう。 人は皆、自分が信じたいことしか信じようとしない。妖怪への偏見を一度二度の会話でなくすなんて、夢のまた夢さ。
「猫又との遭遇」
絆LV2で開放
少年と別れ、旅人は森の奥深くまで入って行った。鬱蒼と苔むした森の中は、物騒な噂とは裏腹に木々も動物たちも生き生きとしている。だが、人喰いの妖怪こそ見つからないものの、人為的に設置された、動物などを捕らえる罠のようなものがそこら中に散らばっていた。 村人たちは誰も森に入らないと言っても、実際のところ猟師にとってはこういった人気のない場所はいい狩場だということか。 身を伏せ、罠の周りを探っていると、旅人の背後から空を切り裂く音が聞こえてきた。旅人はとっさに横へ倒れこむ。元いた位置を確認すると、地面には竹の棒が深々と刺さっていた。 竹が飛んできた方向に目を向けると、そう遠くないところの木の上、密生した木立の中で恨みに満ちた双眸が赤く光っている。そして視線を少し下へずらすと、そこにはだらりと垂れる二本の太い尻尾。まるで威嚇するガラガラヘビのように、その尻尾はたまに木の幹をぽんぽんと叩きつける。 どうやら妖怪の正体は猫又のようだ。記録によると、猫又は善良な妖で、少女の姿に変身し人間に親しむ習性のはずだが、目の前のこいつからはなぜかとても攻撃的な空気を感じる。 静かに体を一歩横にずらすと、枝葉に隠れた猫又の体が見えるようになった。なるほど、右の後ろ足の酷い怪我のせいで、警告はするものの一切攻撃してこないわけだ。 森に散乱している罠……あれはこいつを捕らえようと設置されたのか? この時代は妖にとっていい時代だとはとても言えない。闇市場では猫又のように少女に化ける妖怪は実にいい値段で取引されている。こんなご時世で人間に狙われたら、敵意を持つのも仕方ないと言えば仕方ないか。 「お前をつかまえに来たわけじゃないぞ……って言ったところで、信じてもらえないか、ははっ……。」 と、仕方なく乾いた声で笑ってしまった旅人。猫又からは、声を出した瞬間からフーッ……フーッ……と警戒する唸り声が聞こえている。人間への信用はとっくになくなっているようだ。 笑うと同時に、旅人は長い袖で隠していた手で豆を一粒取り出し、猫又のいる木の下にこっそりと投げた。豆粒があっという間に土に根を張り芽を出すと、その蔓は音も立てずにどんどん成長していく。 猫又の気を逸らそうと、旅人は先ほど罠の隣で見つけた御守を取り出した。ごくありふれたものだが、かなり年季が入っていて、誰かの血痕で布に刺繍された文字も読み取れなくなっている。 「これ、知ってるだろう。」と旅人はお守りを軽く揺らした。 御守を見た瞬間に狂おしいほどの激しい不安感にかられた猫又は、足に深い傷を負っているにも関わらず旅人へ飛び掛かろうとした。それを許さないと言わんばかりに、急成長した蔓は猫又の体をきつく縛り上げ、ゆっくりと旅人の目の前に運んできた。 「ほう、やはり知ってるのか……。」御守を裏返し、旅人は刺繍を指先でなぞってしばらく黙り込んだ。その後考えがまとまったのか、旅人はおもむろに口を開いた。「じゃこいつを使おうか。こいつのほうが相性がいいだろう。」 旅人が御守をしかと握りしめ呪文を唱え始めると同時に、猫又の体から淡い紅色の光がどんどん湧いては御守に吸収されていく。 しばらくすると、蔓の中には静かに眠っている子猫が残った。旅人は御守を子猫の首につけて、そっと頭を撫でた。 蔓はうねりながら子猫を地面に下ろし、一つの束になって少女と化した。 「主よ、何故この仔を封印するのじゃ。」 「こいつは人への敵意が強すぎた。理詰めで説得するよりは辛い過去を封じた方が早い。猫又は元々人に親しむ妖、もう一度最初から人とやり直せるチャンスをあげたと思え。これもこいつのためだ。」 「しかし……封印というものは、蜜のように腐れていくものじゃ。いつかきっと、悲しい思い出は封印を突き破るじゃろう。さすればこの仔は、どうなることか……。」 「その時がくるまでに、こいつの心が過去に抗えるほど強くなるよう祈るしかない。どうなるかなんぞその時がくるまで誰も分かりゃしない。それも縁ってもんさ。」 少女は主人の話に興味なさそうに身をかがめ、主人を真似して子猫の頭を撫でた。 「魂天神社へようこそ、子猫ちゃん」
「猫又への困惑」
絆LV3で開放
森の外では、少年がハラハラと旅人の帰りを待っていた。刻一刻と時間は進んでいく。もうあいつは妖怪に食べられてて二度と帰ってこないんじゃないかと思ったその時、森の暗がりからボロボロの服をまとった男が熟睡している猫を抱えて出てきた。 「お、おまえ、妖怪に遭ったのか!」と飛び出した少年。旅人の懐にいる子猫をちょろっとのぞきこんでみたが、何があったのかさっぱりわからなかった。 「噂はデマだったな。この森に妖怪なんかいなかったよ。この、迷い込んだ子猫以外にはね。」 「でも……」 「大体、もし本当に妖怪なんかいたら、俺が無事に帰れると思うか?ははははっ」 旅人の話は全く信じていないが、服がボロボロになっていても案外旅人の体に傷は無かったため、少年はそれ以上反論できなかった。 こんな見るからに弱そうな人間でさえ、森から生きて帰ってこれたんだ。この森は噂に聞くほど危険では無いのかもしれない。 「もう安心して森に入っていいよって、みんなにも教えてあげてな!」そう言って旅人は少年の肩を軽く叩くと、村とは反対の方向へ去っていった。姿が見えなくなる前に、「ちぇッ、こいつ本当に容赦ないな。」と、小さな独り言を漏らして。 (こいつって、そのねこのことなのか?) 未だに混乱している頭を抱えながら、少年は思った。まったく訳の分からない一日だ。なにが一番訳が分からないかと言ったら、あの旅人の言葉だ。何をもって妖といえるのか? 何をもって人といえるのか? 妖が人を食べないで人と一緒に生活することなんて、本当にできるのかな。
行方不明の一姫
絆LV4で開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 11, Scenes 159, Choices 5, Endings 6
「一姫を守りたければ、この住所に来い」
神社のどこにもいなかった一姫を探して最後にたどり着いた寝室には、そう書かれた紙切れがあった。文字は新聞などから切り抜いてきたものなので書いた人も分からない。これって……テレビでよくみる誘拐犯のアレじゃないか!
いけない、一姫が危ない!
でも住所って……紙切れの表も裏も見たけど、この一文以外何も書いてないぞ!何がしたいんだこの誘拐犯め! 仕方がない、自分で見つけ出さなければ……!そうだ、一姫を見た人に話を聞いてみるとしよう。
一姫の部屋から出てすぐ、二階堂さんが正面から歩いてくるのが見えた。二階堂さんは確か一姫と仲がいいはずだ。一旦聞いてみよう。
二階堂さん、今日一姫のこと見かけましたか?
一姫ちゃん?確か……5時間前に公園前の和菓子屋さんに行くって...もしかしてまだ帰ってきてないかしら?
二階堂さんの驚いた表情からすると、彼女もそのあと一姫がどこに行ったのか分からないのか。
食べて満足して、どっかで昼寝してるかもしれない。よし、探しにいくか。
二階堂さんと別れて、私は現状を分析することにした。5時間前に最後に見かけたということは、失踪して既に5時間も経っていたということだ。
一姫が誘拐されたことを他人に知られたら、誘拐犯が彼女に何をするか想像も付かない。他の人には黙ったままにして、早く公園前の和菓子屋に行こう。
いらっしゃいませ!
あの、魂天神社の巫女さんは今日来ましたか?
あぁ、神社の巫女様ですね……お見えになりましたよ。結構な量を召し上がってですね、お代もまだ……。
和菓子屋さんの言葉に嫌な予感がした。一姫のやつ、食い逃げでもしたのか。
もしかして、雀士の{var:player_nickname}様でしょうか。
あ、はい……。何故私のことを?
お待ちしておりました。巫女様からお支払いは雀士様がと伺っております。巫女様のご飲食代のお会計はこちらになりますので、よろしくお願いいたします。
ご、五千コイン!?何食べたんですか!
わたくしどもも開業以来二十数年、初めてこんなに甘味を楽しまれるお方を目にしました。羊羹十二本にお団子十六皿、あんみつ二十一杯に抹茶七杯、それと……
わ、わかりました……。
事情は分かりました。五千コインちょうどです、ご確認ください。
さすがは雀士様!確かに頂戴いたします。そういえば雀士様は巫女様をお探しで?
そうなんです。巫女さんは食事のあと、どこかに行くと言っていましたか?
そうですね……。どちらかはおっしゃってませんが、朝葉高校がある方向に行かれたかと。
大体何時間前ぐらいですかね?
ええと……。午前中だから、四時間ほど前ですね。
す、すごい、あれだけの量の注文を一時間で食べつくしたのか?私は和菓子屋さんにお礼を言ってから、朝葉高校に向かった……。
朝葉高校の校門前で白石さんを見つけた。どうやら誰かを待っているようだ。
しら……
あいさつの声を出す前に私に気付いた白石さんが肩を組んできた。
やっほー!後輩クン!ちょうどいいタイミングで会えたね!後輩クンを探そうと思ってたところだったんだよ!
いや、肩が、痛い、骨折しそう……。一歩下がって、白石さんの「魔の手」から逃がれた。
な、なにか用事でもあった?
ちょーびっくりなんだけどさ!なんと今日、あのねこちゃんの方からウチんとこに会いに来てくれんだよ!
ねこちゃん?ああ、一姫のことか。一姫は普段から白石さんと距離を置いてるから、これは確かに意外だな。
一姫は何しにきたの?
五千コイン借りにきたんだよ!後で後輩クンが返してくれるって言ってどっか行っちゃった!キミたち、なに企んでるの?
また五千コイン?!
また?ってことは他の人にも借りに行ってたの?はぁ……ねこちゃんがついにうちに心を開いてくれたと思ってたのに、うちはただの貸し手の一人だってことか……。
重要なのはそこ?
待って、さっき私が返すって言った?
後輩クン……。その顔、もしかして返す気なんてないとでも?
すみません。私が巫女さんの食事代を立て替えるのはちょっと……。金銭の問題は巫女さん本人に来てもらって解決するのが一番ですよ。
お客様!困ります!お客様!こらぁ止まれ!食い逃げするんじゃねー!!
次の信号まで走ってきたのに、まだ和菓子屋さんの怒鳴り声が聞こえてくる。怖いなあの和菓子屋さん……。
一飜市のあらゆるところを探しまわって、日もすっかり沈んでしまったというのに、それでも一姫の姿が見つからない。
ちょうどその時、スマホが鳴った。二階堂さんから電話だ。どうやら一姫はとっくのとうに神社に帰ってきていたらしい。私の苦労はいったい……。
結局一姫にいったい何があったんだ?あの紙切れは何だったんだろう。 真実は闇の中……。
まさか!そんなことないよ!はい、五千コインね。
さっすが義理人情に厚い後輩クン!サンキューね!そういえばねこちゃん、どっかの会社の社長さん?に奉納してもらおうとか言ってたっけな?まさか危ないことはしないよね……。
魂天神社に奉納してくれるような社長さんは……あの人しかいないよね。 白石さんと別れたあと、私は斎藤さんの会社に向かった。
フロントで名前を伝えると、斎藤さんのオフィスに「丁重に」案内された。しかし、受付のお姉さんのあの意味深な笑顔……。なぜか知らないが、またぞわりと嫌な予感がした。
請求書だ。確認を。
せ、請求?!どういうことでしょうか。
君は、魂天神社の巫女殿の主人で間違いないだろうか。
え、しいて言えばそうですが……。
なら問題ない。ここにサインを。支払いはフロントで行ってくれ。キャッシュレスにも対応している。
震える手でファイルを受け取って確認したら、じゅ、じゅじゅ十万コインだと!?
こここ、これは一体何の請求書ですか……!?
先ほど巫女殿が弊社へ訪れた際、オフィスにある骨董品の花瓶を割られてな。現在の相場では十万コインの価値がある代物だ。
いや、返すか返さないの問題じゃなくて、一姫の性格を鑑みれば白石さんに金を借りることなんて考えられない。そもそも私から借りればいいのに白石さんに借りる理由が思いつかないよ。
ウチが嘘ついてるって言いたいワケ?
申し訳ないけど、白石さんの言うことだけでは信じられない。一姫に会って話を聞かなきゃ。
後輩クンのこと、見損なった!
白石さんは怒ってスケボーでどこかに行ってしまった。
一人で朝葉高校の中を数時間かけて探してみたものの、一姫の姿はなかった。他の生徒も一姫のことは見かけてないらしく、そもそも高校には来ていなかったのかもしれない……。
日も暮れてきたし、一旦神社に帰って警察に連絡するかみんなと相談しよう。 一姫、いったいどこに行ったんだろう……。
斎藤さんの表情と後ろで重く閉ざされたドアを見て、私は……。 キャッシュカードを取り出して、思い切って花瓶を賠償した。なにせご主人と呼ばれている身だからね。でも帰ってきたら絶対覚えてろよあのドラ猫め!
フロントで泣く泣く支払いを済ませていたら、一姫の行方を聞きに来たことを思い出した。
巫女様をお探しですか?
はい、どこへ行ったかご存知でしょうか。
巫女様はお帰りになる際、三上様に会いに行かれるとおっしゃっていましたが。
三上様……千織か?何しに行ったんだろう……。とりあえず千織に話を聞くことにしよう。
千織は珍しく麻雀会館に行っておらず、私を家に上げてくれた。金持ちはみんなこういうデカい家に住んでいるのか?
ふかふかのソファに座って千織を待っている間に、応接間をぐるっと眺めた。あちこちに飾られた、高そうな骨董品の数々……。一姫がここの何かを割ってないように祈る。
あら?魂天神社のヘンタイ雀士じゃない。一姫の借金を代わりに返しに来たの?
やはりか……?あの……今回は何を……。
具体的な内容はあとで教えてあげるわ。あんたに返させてあげるんだから、感謝しなさいよね。
内容も知らずに返せるか!
なぁに、簡単よ。この契約書にサインすればいいだけ。千織、今日は遊んでる暇ないの。さっさとサインしなさいよこのバカ{var:player_nickname}!
千織の傍に控えていた九条さんが渡してくれた契約書を見てみたら、「一姫は三上千織から、九十九万コインの価格で機密情報を1個購入しました。代金は雀士{var:player_nickname}が代わりに支払います。」と書いてあった。"
なんだこの金額!?九十九万なんて馬鹿みたいな金額払えるか!!
そう言うと思ってたわ。あんたみたいな貧乏人、この程度のお金だって持ってるわけないし。次のページを見てみなさい。優しい千織様が特別にもうひとつ返済方法を用意してあげたわ。
よく見ると確かに契約書には2ページ目があった。なになに?「雀士{var:player_nickname}が支払えない場合は、三上千織のかばん持ちとして一ヶ月間働くことで全額返済とすることを許可します。」……だって?
どう?この返済方法!心を揺さぶられたでしょ?ふふーん、あんたが今どんなキモイこと考えてるかなんてぜーんぶ見え見えよ!
すみません。一姫の不始末の弁償をすることは……できません。
ん?
持ち合わせがなくて、カードも、その……。
斎藤さんは長いため息をつき、仕方がないというような表情で私を見た。
巫女殿も同じことを言っていたな。さて、君はいったい自分の代わりに誰を立てて弁償してもらうつもりだ?
誰も……誰にも代わりになってもらうつもりはありません。
そうか。なら体で返してもらうしかないな。
体で……え?なになになにどういうこと?私は自分の身を抱えて部屋の隅っこの方まで後ずさった。
な、なな何をするつもりですか!?
もう一歩下がれば請求額は倍になる。
ぱっと振り向くと、そこにも骨董品の花瓶が置いてあった。一姫みたいに割らなくてよかった……。
今日からこの会社で事務員として働いてもらう。請求金額の支払いを済ませるまで給料はなしだ。
鬼か悪魔ですか!? と、心の中だけで叫んだ。
さすが資本家の斎藤治。 アルバイトの契約にサインしたらすぐに雑用係に回されて、気が付いた時にはもう日もとっぷりと暮れていた。一姫はいったいどこに行ったのだろう……。
九十九万とかばん持ち一ヶ月とならかばん持ちの方が楽だろうな……。
千織様!ぜひかばん持ちをやらせてください!
と言ったら、九条さんの私を見る目がさらに鋭くなった。怖……。
じゃ下僕決定ね!その忠誠心に免じて、千織様が一姫のところに案内してあげようじゃないの!
一姫の居場所知ってるの?
もちろんよ!千織様が知らないことなんてないわ!
千織の熊のカバンを持って、一緒に一姫のところに行くことになったが……この道、なんだか見慣れた道のような気が……?
これ、神社に向かってない?
あんたの錆びついたブリキ頭でもちゃんと考えることができるみたいね。びっくりだわ。どう見ても神社への道に決まってるでしょ?
でも一姫は……!
よくよく考えたら、一姫が誘拐された証拠なんてなかったな。あの紙切れは誰かのいたずらである可能性も……と、千織の横顔を見つめていたらふと気づいた。もしかしたら私、ハメられてない?
ご主人!お帰りにゃ!
神社に到着したとたん、赤い物体が私の懐に飛びこんできた。どうやら一姫のようだ。 私は声を出す前に一姫に引っ張られて神社に入った。
今日の神社は、どこか違う。境内のいたるところにキラキラしたテープや星型の電飾が飾り付けられて、裏からは食べ物のいい香りも漂っている。何よりおかしいのは一姫が誇らしげに私のことを見ていることだ。
……。
……。
おかしいにゃ。ご主人、はやく私のこと褒めてにゃ?
なんのこと?
私、すごーいことできたからにゃ!
すごーいこと?
今日起きて、朝ご飯の煮干しをかじっていたら、ご主人が神社に来た時に歓迎会をやってなかったことに気づいたにゃ!
歓迎会?
うんうん!みんなが新人さんを囲んで拍手しながらようこそにゃ!って言うやつにゃ!
つまりこれは……私のための歓迎会?
その通りにゃ!この歓迎会のために色々準備したにゃ!10分くらいはかかったにゃ!
あの紙切れも一姫の仕業?
あれは一姫会心のひらめきだったにゃ!ご主人が神社にいると、みんなで飾り付けとかできないからにゃ!だからご主人を神社からおびき出したにゃ!私天才にゃ?
じゃ和菓子屋は何なんだ?
さすが美樹、ちゃんとご主人を誘導したにゃ!腹が減ってはなんとやらってみんな言うし、準備に向けて力をつけるためににゃ?
……それはまぁよいとして、白石さんは?
あいつはあんまり好きじゃないけど、千織があいつなら無条件で金を貸してくれると教えてくれたから借りに行ったにゃ……。
一姫の声が先より明らかに小さくなっていて、耳もしっぽもぺたりと垂れてきた。 さすがに白石さんへの拒否反応は残っていたのか。でも白石さんは嘘をついてなかったみたいでよかった。
借りてきたお金はこの飾りを買うために?
違うにゃ!これは社長にゃんのお金だにゃ。借りたお金で買ったのは……これにゃ!
一姫は後ろからすごくデカいプレゼントボックスを取り出した。期待のまなざしに見守られながらそれを開くと、中に入っていたのは一姫とそっくりのネコミミと尻尾が付いているパジャマだった。
これを……私に?
にゃにゃ!
一姫がとっても着てほしそうにしているが、このパジャマを着るのはさすがにちょっと恥ずかしいかな……。
一姫とのやり取りの内容を教えてくれない限り、私は返済なんかしない。そもそも九十九万はさすがに高すぎだろ。
ふん!貧乏の分際で千織様に歯向かうつもりなの?璃雨、{var:player_nickname}に「わからせて」やりなさい!
ちょ待……。
返事する間もなく、九条さんは即座に私の目の前まで距離を詰め、みぞおちに一撃を入れた。 一瞬の事で相手の動きに反応できなかった私はもちろんぶっ倒れた。頭が地面に叩きつけられた瞬間、千織の声が聞こえた気がした。
やったか?!
やられてない!……と言いたいところだったけど、倒れたときの頭の打ちどころが悪かったのか、目の前は段々暗くなっていき、プツリと意識が切れた。
一姫……。ありがとう、うれしいよ!
さすがはご主人のことをいっちばんよく分かってる一姫にゃ!やっぱりこのプレゼント、好きだにゃ?
プレゼントも、一姫も好きだよ!
歓迎会はとても楽しかったけど、これは私のための歓迎会というよりも、ただみんなが理由を付けて騒ぎたいだけではないかと思ったのは内緒の話。 キラキラの灯りに照らされたみんなも、キラキラと笑顔に溢れていて、幸せそうだった。一姫は一日頑張ったせいか、私の足を枕にしてよだれを垂らしながらぐーぐー寝ていた。
出費はかなりの痛手になったが、今日は今までの人生の中でも忘れられない一日になった。
一姫、ごめん。これは受け取れない。
にゃ……?
一姫の気持ちはよくわかったし、嬉しいよ。ただ、これはさすがにやりすぎだ。一姫が危ないことにあってほしくないし、あの紙切れを見た時は本当に心臓が止まるかと思った。
ごめんなさいにゃ……
夕方に突然、大雨が降り始めた。歓迎会もやむなく室内で開くことに。 みんなが帰ったあと、一姫は窓の外できらきらと輝いたままの電飾の光をずっと眺めている。その後ろ姿はとても寂しそうで、悲しく見えた。
猫又の噂・再び
絆LV5で開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 6, Scenes 164, Choices 2, Endings 2
最近、一姫の様子がなんか変だ。普段なら私と会うたびに私の懐に飛び込んでくるのに、最近は私を避けているように部屋に引きこもって出てきてくれない。いったいどうしたんだ……。
一姫になにがあったのが知らないが、とりあえず身近にいるワン次郎に話を聞こう。
絶対あいつに直接聞くなよな。
え?どうして?
俺の顔の傷が見えないのか?この前聞いたら爪で引っかかれたぞ。容赦のないやつめ……。
ワン次郎の顔をしっかりと見てみたら、短い毛に隠れて引っかき傷が三つもある。まるで鋭い刃でスパッと切られたようだ。
ま、まぁ……一姫もそういうお年頃だし、今はそっとしておこうか……。変に勘違いされても困るしな。
一姫とは長い付き合いになるけど、こんな一姫は初めてだ。はっきり話を聞こう。
一姫の部屋のドアをノックしてみた。普段の一姫からしたら意外にというか、最近の一姫からしたらやっぱりというか、一姫は部屋に入れてくれなさそうだ。ドアをほんの少しだけ開いて、私のことを警戒しているかのように片目で睨みつけた。
ご主人?
一姫、大丈夫か?
なんのことかわからないにゃ。
もし一姫がよければだけど、何か悩み事があるんなら相談乗るよ。
眠たいだけにゃ。大丈夫だにゃ、ご主人もはやく休むにゃ。
と言って一姫はドアをバタンと閉じた。どうも話してはくれなさそうだ。
しばらくそってしておいて様子を見るしかないか。
しかしそれからの数日で、一姫の逃げまわり体制は改善するところか、ますます悪化しているような気がした。そしてある日、一姫が服を泥だらけにして帰ってきたのを目撃した。
いったい何をしたらそんなことになるんだ。私は決心した。一姫を尾行して真相を暴こうと。
尾行作戦当日、ワン次郎と庭で世間話のふりをしていたところ、一姫は敢えて庭を通らずに神社を出ていったのを遠目に見た。私とワン次郎はお互いに頷いて、一姫の後をこっそりとついていった。
一姫が向かった先は中央公園。毎日たくさんの子供が遊びに来て、いつも楽しそうな声が響く人気のスポットだ。一姫はなぜか子供たちが遊んでいる近くの草むらに入っていく。
公園に入ったものの、一姫はベンチ裏の木の陰に身を隠し、砂場で遊んでいる子供たちを遠くから見守っているだけ。 そしてその後ろ姿を、私とワン次郎がもっと遠いところで見守っている。
その時、子供たちが遊んでいる方からサッカーボールが飛んできて、一姫の頭に直撃した。
にゃ——
動転した一姫はふらふらと草むらから出てきたが、ボールを拾いに来た男の子とぶつかった。
うわぁ!妖怪がまた来たぞ!
男の子が大声で叫んで、友達を呼び寄せた。
私は妖怪じゃないにゃ!
ほらあの耳と尻尾を見て!噂の人食いの猫又とそっくり!
こわいこわい!
キャッキャッとはしゃぎながら、子供たちが走って逃げていく。そのうちの何人かは石を拾って一姫に投げつけた。
私とワン次郎は急いで前に出て、一姫を守りながら、彼女を連れて公園を出た。
神社に戻ってから、さっきの件と最近の一姫の不審な行動について詳しい話を聞くために、一姫の部屋を訪ねた。
子供たちが噂の人食い猫又って言ってたけど、そんな噂、一姫知ってる?
最近、変なネット記事があったにゃ……。「中央公園に人喰いの猫妖怪が出現」っていうタイトルで、一姫に似てる人の後ろ姿が写ってる写真も載ってるにゃ……。これだにゃ。
そして一姫は私のスマホをたぷたぷと操作すると、あるネットの記事にアクセスして見せてくれた。
一姫のスマホを見せてもらった。一姫に似てるもなにも、これ一姫の盗撮写真じゃないか! 背景はたしかに中央公園だったが、当然のことながら人を襲うような姿も一切写ってないし、記事にも人喰いについては曖昧なことしか書かれてなくて、どう見ても怪しい。
最近毎日出かけてたのって、これを見たから中央公園に?
そうにゃ……。一姫はこれでも巫女だにゃ。妖怪が現れるって噂を聞いたら、一姫が子供たちを守らないと!って思ったのにゃ。だから公園で毎日張り込みをしてたにゃ……。
しかし子供たちには妖怪だと勘違いされて、落ち込んで私まで避けてたわけか。
ご主人……。
一姫は悔しそうな涙を浮かべた目で私を見上げていた。こんなにつらい表情を見せる一姫は初めてだ。 これは一姫を狙った悪質ないたずらに違いない。詳しく調べる必要がある。でもどうやって調べれば……。
神社に戻ってから、さっきの件と最近の一姫の不審な行動について詳しい話を聞くために、一姫の部屋を訪ねた。
確か、二之宮さんが先日、朝葉高校には凄腕のハッカーがいて、朝葉高校の裏掲示板で悩み事を書いたらすぐ助けてくれるって言ってたんだよな。
ということで一姫と一緒に朝葉高校にやってきた。放課後に花壇の手入れをしていた二之宮さんを見つけたので、詳しい話を聞くことにしよう。
二之宮さん、こんにちは。
{var:player_nickname}さんじゃないですか……。こんなところでお会いするのは珍しいですね。何かご用件でしょうか。
私の声に、二之宮さんは作業の手を止め、頭を上げた。
ご主人、この子がご主人の言ってた、助けてくれるかもしれないお友達にゃ?
助けてくれるとは……どういうことでしょうか。
実はかくかくしかじかで……。
成程……。あなたも悪い人ではないですし……助けられることがあれば力になります。
早速だけど、あの凄腕のハッカーに連絡してもらえたりできるかな?
連絡するもなにも、掲示板に書き込むだけならいくらでも書きますが、実際に動いてくれるかどうか……。あの人は誰かに害を為すことには絶対手を貸さない主義なので……。
今回の悪質記事で危害を加えられたのはこっちだし、助けてもらえると信じたい。
例の記事を二之宮のスマホに送って、実際にその目で見てもらった。
……なんですかこのうさんくさい記事は……。これを見てデマを信じこむ人がいるなんて、本当に信じられません。
と小声で怒りながら、二之宮は高校の掲示板にパタパタと書き込み始めた。
余談だが、この時一姫は完全に鉢植えの花に止まってる蝶々に気を取られ、こっちの会話を一切聞いていなかった。こらこら事件の中心人物、しっかりしてくれ。
連絡が来ました!
書き込みから三十分ほど経ったとき、二之宮はスマホの画面を私に見せた。
噂のハッカーからのメッセージに書かれていたのは、ひとつの座標と赤字で示した時間「19:30」、添付ファイルには帽子を目深に被り顔を隠した男の写真が添付されていた。
ハッカーから送られてきたのはとある座標。地図アプリで調べたところ、そこは「LULLABY」という名のバーだった。
バーか……。皆で確かめたいところだけど、未成年は入れないよね。
ふふ……。私に任せて。
そう言うと、二之宮さんはニヤリと眼鏡のブリッジを中指で上げた。
ボディラインを強調するタイトなワンピースに派手なウェーブのかつらを身につけた二之宮さん、大きな麦わら帽子にサングラスと上品なワンピースでコーディネートされた一姫、そして普段通りの格好の私の三人は、一緒にLULLABYのドアベルを鳴らした。
LULLABYにようこそ!
三人かたまって入り口できょろきょろしていると、若いバーテンダーさんが声をかけてくれた。
僕はLULLABYのバーテンダー、四宮夏生といいます。どうぞよろしく。
と、にこやかに自己紹介しながら、四宮くんは私たちを親切に一番奥の席まで案内してくれた。
しばらくして、四宮くんは私たちが注文した飲み物を持って来てくれた。でも、グラスの中身、これって……。
牛乳は頼んでないよ?
子供はたくさん牛乳を飲んだ方が体の成長にいいよ。ちなみに一応この店は未成年の入店NGなんだけど、今回だけは特別だからね。
と、優しく微笑む四宮くん。まぁ、こんな変装だとさすがに無理があるよね。とはいえ、なんで私にも牛乳……?
おかしい……私の完璧な変装をどうやって見破ったの……!?
二之宮は小声で不服の言葉を並べている。よくそんなこと言えたな……。 この時、一姫は私の牛乳を物欲しそうな目で見つめていた。
ご主人、一姫の助けが必要にゃ?
この一瞬で自分のグラスの牛乳を飲み干していた一姫に、私の分の牛乳も譲ってあげた。
おしゃべりをしながら時間を潰しているうちに、時計の針が19時30分を回った。その時、一人の男性がノートパソコンを抱えてバーにやってきた。
どこをどう見てもただのサラリーマンにしか見えない若い男性は、慣れた足取りで私たちに背を向けるようにして席に座り、ノートパソコンを点けた。そして驚くことに、その画面に映し出されたのはあの記事の編集画面だった。
あいつだ……!
にゃ!
二人共一旦落ち着いて。店の中で騒ぎを起こすわけにもいかないでしょ?
二之宮さんは立ち上がろうとする私たちを引き止めた。 その男は長居するつもりもなさそうに、一杯飲んだところで早々に店を出た。
私たちはもちろん男の後をつけて、人気の無い裏路地で男を挟み撃ちにした。
こら!おとなしくノートパソコンを出すにゃ!
聞こえませんでしたか!早く出さないとこちらにも考えがありますよ!
実はかくかくしかじかで……。
一姫と二之宮さんは鬼のごとく、男が壁に背をくっつけるまで追い詰めた。
あの……すみません。とりあえず言うこと聞いてくれれば、危害は加えませんので……。
な、何ですか君たち!?パソコン強盗なら警察呼びますよ!
……単刀直入に言わせてもらいます。この記事はあなたが書いたものですね。
スマホに映した画面を男に見せたら、男は顔面蒼白になった。
ぼ、ぼくですが……。
おっ、意外と素直に認めてくれたぞ。
どうしてこんなことを?
にゃーっ!なんで一姫が妖怪だなんて嘘をみんなにふれまわるにゃ!お前のパソコンでこの爪を研ぎまくってやるにゃ!
一姫は脅すかのように爪を出して空気を切り刻んだ。男は腰が抜けたようにへなへなと地べたに座りこみ、しばらく悲鳴しか上げることができなかった。
ひ、ひぃぃぃ……!本当にすみません大変申し訳ございませんでした!アクセス数が欲しいばかりに……ちょうど神社で巫女様の猫耳と尻尾を拝見し、これはアクセス数稼げると思いやってしまいました!ほんの出来心です!どうか許してください!!
……こんな馬鹿げた噓を本当に信じる人がいるなんて思いもしませんでした。
そ、そうですよね!わたしもそう思います!
はぁ?
ひぃぃっ!許してくださいなんでもします!
でしたら、こちらの言うことを聞いてもらいますね。今すぐその記事のページに「この記事は嘘です」と一番目立つところに大きく記載し、その下に謝罪文を掲載してもらえるならば、この件は不問としましょう。
わ、わかりました!
一姫も「そうにゃそうにゃ」と同調してくれた。男も意外に抵抗することもなく、目の前で謝罪しながら半泣きでそのページを編集し、公開してくれた。
一姫、本当にこれだけでいいのか?
にゃ?みんなもきっと嘘だって分かってくれるはずだから、これでいいにゃ。
でもここ最近、一姫は散々誤解されて、傷つけられてきたじゃないか。
うにゃ……。でも、私が公園に行ってたのは、みんなを猫又から守るためだったにゃ。もう猫又自体が嘘だってわかったし、これでみんなも怖がらずにすむはずにゃ。よかったにゃ!満足にゃ!
猫耳と尻尾をぴこぴこと動かし、少女はいつも通りのまっすぐな笑顔を見せてくれた。その心はきっと、人間の誰よりも単純で優しくて、そして誰よりも人間を愛しているのだろう。
まぁ、実力と言っていいのかわからないが、私の直感が、今回の犯人は先日一飜市に訪れたあのうさぎの神ーーかぐや姫だと言っている。
二人は顔を合わせただけで喧嘩になる仲だし、彼女のいたずら好きと手段を選ばない性格からして可能性はあるんじゃないかな、と薄々感じていた。
一姫と一緒にかぐや姫の家に向かった。かぐや姫は昼寝中だったようで、縁側でうさぎのぬいぐるみをもふりながら、ぽやぽやと日向ぼっこを満喫している。
やぁ、かぐや姫。
ぴゃーっ!?な、汝がなぜここにおるのじゃ!?ちんちくりんまで!
君も一姫と同じぐらいの身長じゃないか!
にゃ?ばかうさぎ!喧嘩するつもりにゃ?
戦いの火種は早めに消すに限る。一姫を止めて単刀直入に用件を伝えよう。
喧嘩は一旦待って。かぐや姫、今日は用があって来た。
ふむぅ?このわらわに何用じゃ?
スマホを取り出し、例の記事をかぐや姫に見せた。
これ、最近話題になっているネット記事なんだけど、明らかに一姫を狙ってデマを書いてるんだ。君はなにか知らない?
さてはわらわを疑っているのじゃな。言っておくがわらわは偉大なる神様じゃ。ちんちくりんに罰をあたえるためと言ったとて、こんな下劣な手段は講じぬわ。
一姫にこんな悪質ないたずらをする可能性があるのは、私の知り合いの中だと君しかいないぞ。
わらわに疑いを向けること自体とんでもない無礼じゃが、わらわは慈悲深く善良なる神様。汝らに解決策を授けよう。
解決策とは?
このアホな記事を書きさらした不逞の輩は、十中八九ちんちくりんを真の猫又だとは思わずに書いたと見た。ならば、ここらでひとつ、真の猫又を投下したらどうじゃ?ぐひひ……。つまり、これこれこうしてゴニョゴニョリ……。
と、かぐや姫は得意げに計画を詳しく説明してくれた。あの一瞬でこんなに綿密な計画を立てられるとは、さすがはいたずらの神様。
それからの数日の間、SNSや記事のコメントには、中央公園に本当に猫又が現れたという内容の文章と、ピントが合ってない猫又の目撃写真が投稿された。
そしてとある穏やかな午後、かぐや姫から電話がかかってきた。一姫と中央公園へくるように、と。
中央公園に来ると、人だかりに囲まれベンチの上に立っているかぐや姫と、ベンチの隣でおろおろとしている男がいた。
私たちの姿を見つけると、かぐや姫はこちらに向かって大きく手を振った。
ほら、被害者様のご登場じゃ。汝、しかと謝罪せい。
ベンチの隣の男性は私と一姫を見て、わたわたと言葉を発した。
で、で、出来心であの噓記事を書いてごめんなさい!
にゃ?!
本当に出来心なんです!偶然神社で巫女様をお見かけたときに、子供の頃聞いた猫又の伝説を思い出して、面白半分であの写真を撮って嘘の記事を書いたんです!でもまさか、まさか…!
まさか本当に猫又が現れるなどと思わず、怖くなって本物の霊験あらたかな神様であるわらわに助けを求めてきたというわけじゃ。ぐひひ~。
そ、そうです。元々イタズラのつもりというか、みんなが俺がでっちあげた都市伝説で笑ってくれればいいやと思ってただけだったんです……。でもまさか……本当に猫又が現れるなんて思わなくて、お、俺……。
猫又なんて存在しません。
え?でもかぐや姫さまは……。
あなたをおびき出すための作戦です。SNSとコメントの投稿も、写真も、全部かぐや姫が仕込んだものです。その写真の正体は……。
私はベンチの後ろの草むらから猫耳の付いた案山子を取り出し、その場にいる全員に見せた。
ぜ、全部、嘘だった……!?
そうです。かぐや姫があなたに約束した、「被害者にちゃんと謝罪したら猫又を駆逐してやる」という約束も、全部嘘です。
そんな……!
こっちの種は全部明かしました。あなたからもちゃんと、私たちにだけでなく、みんなに説明してくれないと困ります。
男はしばらく沈黙していたが、やがて心を決めたようにバッと顔をあげると、聴衆と一姫に向かってそれぞれ深くお辞儀をした。
皆さん、中央公園に人喰いの猫又が現れたという嘘を拡散して、すみませんでした!皆さんにご迷惑をお掛けしまして、本当に本当に申し訳ございませんでした!
パチパチパチパチと、男が謝罪した後すぐに拍手を送ってあげた人がいた。一姫だった。
一姫……?
ちゃんと謝ってえらいにゃ!これで私もみんなも、危ない猫又はいないってわかったし、また安心して公園に遊びに来れるようになったにゃ!私ももう毎日公園に来てみんなを見守らなくて済むしにゃ!
事の発端の張本人まで信じたとはどういうことじゃ……。
呆れかえったかぐや姫は、謝罪して頭を下げたまま男の腰を叩き起こし、話かけた。
ほれ!汝、今回一番の失敗は何かわかっておるか?
し、失敗?何でしょうか……。
ぐひひ!それは、他でもない汝自身のいたずらの腕が余りにも無さすぎたことじゃ!まぁ、才能はあるようじゃし、わらわの下で修練せい!そら行くぞ!ぐひひひ!
と、かぐや姫は男を連れてどこかへ去っていった。やれやれ、一飜市の未来が心配だ。
ご主人?
ん?どうした?
大丈夫にゃ、この一姫がいる限り、ご主人も一飜市も私が守るにゃ!
その言葉は少女の笑顔と同じく、まるで太陽の光のようにまぶしい。一姫がいれば、きっとなんでもうまくいくだろうな、と私は目を細めた。
猫の記憶
契約を結ぶことで開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 6, Scenes 152, Choices 2, Endings 2
一週間天和閣でお手伝いをしたお礼に、二階堂さんは手料理を振舞うことにしたらしい。エプロン姿の二階堂さんが天和閣の客間に現れた時、ワン次郎はとっさに私を無理やり連れ出して逃げてくれたが、かわいそうな一姫は断末魔を残すことしかできなかった……。
にゃ——————————!!
日が完全に暮れた頃、元気いっぱいの一姫が神社に戻ってきた。
いやまって。 二階堂さんの手料理を食べた一姫はだいたいしおしおに萎びたような顔をして体もよろよろになるほどだが、今日はピンピンしている。いったいなにがあったんだ。
一姫、今日は二階堂さんのところで晩ごはんを食べてきたんだよね?
にゃにゃ?晩ごはんはまだ食べてないにゃ。
確かにあの時二階堂さんに確保されていたはずだけど、手料理から逃げきったってことか。あの「ノー」と言わせない二階堂さんから?何か別の理由があるかもしれない。
だったら、私が作ってあげよっか。
作ってあげたのは冷蔵庫に余っていた食材を使った簡単な料理だったが、一姫は美味しそうに食べてくれた。 食器を洗いながら、私は一姫に話しかけた。
どうだった?美味しかった?
にゃにゃ?晩ごはんはまだ食べてないにゃ。
だが、次に一姫が口にした言葉に愕然とした。そんなのありえない! 目の前でご飯を二杯も食べたのに!
ご主人……。なんで私が晩ごはんを食べる前に食器を洗っちゃうにゃ……?
一姫は私の服を掴んで、潤んだ瞳で私を見上げた。そんな捨てられた子猫みたいな表情で見つめられたら、仕方がない。さすがに困惑を残しつつも、もう一度晩ごはんを作ってあげた。
新しく用意した食事もまたすぐにペロリと平らげられた。一姫の胃袋はいつの間にかブラックホールにでもなったのか?
部屋を片付けながら、一姫に話を聞いてみよう。
どうだった?美味しかった?
にゃにゃ?晩ごはんはまだ食べてないにゃ。
一姫は自分が晩ごはんを食べたこと自体一切自覚していないらしい。なにかのいたずらじゃなかったら、現状はかなり深刻な状況に陥っていることになる。
ご主人……。なんで私が晩ごはんを食べる前に食器を洗っちゃうにゃ……?
私の服を掴み、「本当に食べてないにゃ!」と涙を溜めながら言い張る一姫はか弱く見えるけど、実際はめちゃくちゃ暴食した後だということは忘れないぞ。
一姫の困惑した顔を見て、私もかなり悩んだが、最後にもう一度だけ食事を作った。そして食事が一姫のブラックホールに消えていく全過程を最初から最後までしっかり見ていた。
今度こそ満足しただろ!と、三回目の夕食の食器をシンクに入れた。
一姫、お腹いっぱいになった?
にゃにゃ?晩ごはんはまだ食べてないにゃ。
これで三食目だよ。
これ以上無尽蔵に食べ続けていけば、さすがに一姫も体を壊してしまう。
だーめ。これ以上は食べちゃいけないよ。もう二食分も食べたでしょ?
にゃー!?そんなはずないにゃ!さてはご主人、一姫のこと騙そうとしてるにゃ!
この洗ってない食器の山を見てごらんよ!全部一姫がひとりで食べたんだよ!
そんな記憶全然ないにゃ!
しかしこれは確かに噓をついている顔じゃない。こんな初めての事態はさすがに一人じゃどうしようもないと思って、私はワン次郎に助けを求めた。
ヘルプを送って数分後、あのでっぷりとした体が、はぁはぁと息を切らせながら汗まみれで部屋に入ってきた。
はぁ、はぁ……。い、一姫は、どうした?
一姫は晩ごはんまだ食べてないにゃー!って言うけど、私たち、一姫が目の前で何食も食べたのを見たよね……。でも噓を付いてるようにも見えないし、体を壊したのかな……。
ははぁ、なるほど……こいつは参ったな。あの女のところに行くまでは何ともなかったのによ。やはりあの女の料理を食べて変になっちまったのか?
正直私もワン次郎と同じ発想はした。なにせあの二階堂さんの料理だ。食べたら何が起こってもおかしくない。
ふにゃあ~……。
二人であーだこーだと言っているうちに、一姫は大あくびをしてテーブルの上で寝てしまった。食べ過ぎて頭が回らなくなったか……。
他に異変もないし、しばらく寝かせて、明日また様子を見ようか。
ワン次郎はよだれを垂らしながら熟睡している一姫を見て頷いた。
翌朝、目覚まし時計の代わりにワン次郎の鬼電で目が覚めた。慌てて一姫の部屋に行ったら、そこにはお茶をいれている一姫と死んだ目のワン次郎がいた。
一姫は……元気そうで何よりだ。昨日のあれ、もう大丈夫なのかな。
ご主人、おはようにゃ!お茶淹れてあげるにゃ!
晩ごはんにゃ!とも言ってこないし、さすがにもう治ったか?
一姫が渡してくれたお茶を手に取り、ふーふーしながら飲み干して湯呑を置いたら、一姫がまた湯呑にお茶を淹れ始めた。
ご主人、おはようにゃ!お茶淹れてあげるにゃ!
そう言って、一姫はもう一杯お茶を淹れてくれた。 私は呆然と新しいお茶を受け取り、飲み干して湯呑を返した。
これはいったい……。
ご主人、おはようにゃ!お茶淹れてあげるにゃ!
そして案の定、話を聞こうとする前に次のお茶を目の前に差し出してきた。
これを飲め。俺はもう一時間は飲み続けてて限界だ。
ご主人、一姫のお茶、飲んでくれないのにゃ?
なかなか湯呑を受け取らない私を見て、一姫は静かな声でそう言った。さすがに怖かったので、私もさっと湯呑を取って一気に飲み干した。
ワン次郎、このままじゃさすがにヤバい。何とかして一姫に異変を気付かせないと。
この小一時間誰よりも俺が一番そうしたかったわい。
ご主人、おはようにゃ!お茶淹れてあげるにゃ!
ワン次郎と解決策を相談している横で、一姫は私に次から次へとお茶を淹れてくる。あっという間にポット一つ分のお湯がなくなり、私は慌ててお湯を沸かそうとする一姫を止めた。
一姫、自分の記憶喪失に何にも気付かなかったのか?
きおく、そうしつ……にゃ?
例えば……今私は一姫が淹れてくれたお茶を飲み干した。でもあと数秒もしたら、一姫は今したことを忘れてもう一回私にお茶を淹れてくれようとする。
にゃにゃ?お茶を飲んだにゃ?全然気付かなかったにゃ。
一姫が私がお茶を飲んだことを忘れたからだよ。
そうなのにゃ……?あんまりわからないけど、わかったにゃ。
やっと自分の異変を自覚させることができたみたいだ。とりあえずお茶のループから抜け出せたと思い、ワン次郎の方を振り向いて親指を立てたら、ワン次郎の死んだ魚みたいな目の先に、一姫がお茶を淹れ始めた姿が見えた。
ご主人、おはようにゃ!お茶淹れてあげるにゃ!
……。 どれだけお茶淹れる気!?お前は金魚か!? このままじゃこっちがお茶に溺れる金魚になる!いや金魚なら溺れないか。違う、はやく何とかしなきゃ!
一姫を連れて病院に行くことにした。
ご主人、まだ私お茶を淹れてあげられてないにゃー!
気にしないで。私お茶が苦手だから。
どうせ忘れるから、適当に誤魔化してみた。これ以上飲まなくて済めるならなんでも言ってやる。歩いていると胃袋からたっぷんたっぷん音が聞こえる……。きつい。
病院に着いたら、受付には長蛇の列ができていた。しかし並んでいる人は誰もかも元気そうな顔をしていて、一瞬来る場所を間違えたかと思った。
あの……なにかあったんですか。この列は何でしょうか。
前の人に事情を聞いてみよう。
あんたも病気?まぁ、何があったのかはあたしも知らないんだけどさ。
そ、そうですか。ありがとうございます。
あんたも病気?まぁ、何があったのかはあたしも知らないんだけどさ。
……? なんだこの二重回答は。まさか……!?
私もなんだかよくわからないけど、ご主人が私を病院に連れてきたのにゃ……。なんでだろうにゃ?
思い込んで黙っている間、一姫が代わりに会話を続けてくれた。
あんたも病気?まぁ、何があったのかはあたしも知らないんだけどさ。
私もなんだかよくわからないけど、ご主人が私を病院に連れてきたのにゃ……。なんでだろうにゃ?
あんたも病気?まぁ、何があったのかはあたしも知らないんだけどさ。
私もなんだかよくわからないけど、ご主人が私を病院に連れてきたのにゃ……。なんでだろうにゃ?
……。 やばい。頭がおかしくなりそう。 どうしたらいいのかと頭を抱えていると、誰かに肩を叩かれた。
すみません、うちの子がご迷惑をおかけしました。
あ、いえいえ。ところでお連れの方、どうしたんですか……?
この子、昨日黒いマントの人からもらった飴玉を食べてからずっとこんな感じで……。私が食べてなくてよかった……。
飴玉?というのは何でしょうか。
これこれとポケットから丸っこいなにかを取り出して見せてくれた。うさぎの形の飴玉で、どこかでみた悪い笑顔が書いてある。
悪い笑顔のうさぎ……。先日の事件が脳内に浮かんだ。
……黒幕がわかった気がします。すみませんが、この飴玉お借りしてもいいですか。お願いします。。
検査用に取っておきたかったんだけど……。でもこの列では今日中は無理そうね。じゃあこれは差し上げます。どこのどなたかは存じませんが、この騒ぎの黒幕がわかったんでしょう?事件を完璧に解決してきてください!よろしくお願いしますね!
感謝の意を伝えて、私は一姫を連れて飴玉とともにかぐや姫の家に乗り込んだ。そこで目撃したのは、まさにかぐや姫と黒マントの人がうさぎ飴を取引してる現場だった。
犯罪現場を直接押さえられたな。 二人が逃げられないように、私はすぐ二人の逃げ道を塞いだ。
やはりお前だったのか!
ぐひひ~!さすがわらわが気に入った凡人よ。はやくもここまでたどり着いたとは。
なんでこんなひどいことを?
おやおや、ひどいとはどういうことなのじゃ?神様からの恵みを素直に受け取るのじゃ~!
何が神様の恵みだ、こんなのただの記憶喪失じゃないか!
ぐふ。悪い記憶を全部忘れられるのじゃぞ。そこの子猫ちゃんがあの恐怖の料理を食べたおぞましい記憶を忘れられたのも、わらわのおかげじゃ!
……何はともあれ、はやく解毒剤を出せ。
解毒剤は存在しないのじゃ。なに、この毒、もとい恵みの効力はせいぜい一日くらいしかもたん。そのうち元通りになるじゃろ。
いまはっきりと毒っていったな?
にゃにゃにゃにゃにゃにゃ~?ご主人、なんで体を振ってるにゃ?はにゃにゃ?ご主人が震えながら分身したにゃ?
分身もしてないし体も振ってない!一姫のほうこそ体を振るのやめなさい!
ほれみよ、効き目が切れた合図じゃ。腐ってもわらわは神様、人間を騙すことはしないのじゃ。ちんちくりんも元通りになったし、わらわはこれで失礼するのじゃ!ぐひひひ~!
一瞬で逃げたかぐや姫を追うことはせず、フラフラと倒れそうになった一姫を腕で抱きかかえた。
ご主人、私、お腹、気持ち悪いにゃ……ううぅ……美樹のお料理……怖かったにゃ……。
昨日の晩ごはんの悪影響が今現れたか。 結局あの飴、悪い記憶を先伸ばしにしただけじゃないかあの邪神!
今回は一姫が無事だったし、あのうさぎのことは見逃してあげよう。 帰ったら一姫に知らない人からもらったものは食べてはいけないとしっかり言い聞かせないとね。
とりあえず何があったのかを知らないと解決もなにもできない。二階堂さんのところに話を聞きに行こうか。
ワン次郎と一緒に一姫を連れて天和閣に向かった。
いやこんぐらいの時間だと、あの女はお昼の用意をしてる頃だろ?今行ったら俺らも被害に遭うんじゃないか?
一姫の症状がどんどん悪化してるし、これ以上もたもたしてられない。
じゃなんで俺も同行しなきゃだめなんだよ。
4人で雀卓を囲めば昼ご飯を忘れさせられるんじゃないかと思って。
ふざけんな!さっきのお茶のかたきを返したいだけだろ!
なんてひどいこと言うんだ!(違うとは言ってないが)
こいつ……。
天和閣は神社からそう遠くない。店に入ったらそこにはエプロン姿の二階堂さんがいた。私は今すぐ逃げたい衝動をぐっと抑えて、一姫を前に出した。
美樹、こんにちはにゃ!
二階堂さん、早く一姫を元通りに戻してください。
あら、どうかしたの?一姫ちゃん、とても元気そうじゃない。
昨日天和閣から帰ってきてからずっとこの調子なんだ。
美樹、こんにちはにゃ!
一姫は私の説明に合わせるかのようにコピペ機能を全開にしてアピールしてくれた。
あら?これは確かに面白いわ。
二階堂さんは面白がって一姫に近寄ってきた。
美樹、こんにちはにゃ!
一姫ちゃん、こんにちは。
いったい何を食わしたんだ?昨夜からずっと変だぞ!
昨夜ね……。ふふ。あなたたち、運がいいわね。今ちょうど、昨夜の料理で気になったところを改善してもう一回作ってみようと思ってたところだったの。二人にも食べてもらおうかしら。
そ、それは遠慮しとく……。
あらそう?でも一姫ちゃんを助けたいでしょ?自分で食べてみなきゃどこか悪かったかわからないんじゃない?
うっ、確かにその通りだけと、でも………。
俺らみんなでこんな風になっちまったらどうするつもりだ?
ふむ……そうね。じゃあ正気を保つために私自身は食べないでおくわ。本当になにかあった時に、せめてレシピが分かってて現状説明もできるように、ね。
……二階堂さん、なにも疑わずに一姫の症状は自分の料理によるものだと受け止めたんだ。ある意味すごく責任感のある人だ。ここは仕方がない。私とワン次郎が一肌脱いでやるか。
二階堂さん、本当に料理大好きなはずなのに……。やはり熱意と頑張りだけではどうにもできないことって誰にでもあるんだな。
二階堂さんの「料理」をあらかた食べていると、ワン次郎の顔色がみるみるうちに真っ青になった。まぁ、多分私もこういう顔してるんだろうなと思いながら、頑張って目の前のものを口に詰め込んでいる。 最後の一口をごくりと飲みこんだ瞬間、一姫が悲鳴を上げた。
にゃー!!
心臓とかいろんなものが飛び出るかと思った。全身を震わせながらなんとか頭を持ち上げて一姫の方を見ると、一姫が般若のような顔をしていた。怖っ。
にゃ、にゃ、なんでもうお昼なのにゃ!?私、美樹の家で晩ごはんを食べていたはずにゃ!?
一姫、晩ごはんの後、なにかあったか思い出せる?
にゃ……?私はあの時気持ち悪くて目の前がチカチカして足元も見えなったから、誰かに優しく「これ食べて元気になってね」って飴を渡されたことしかわからないにゃ。そしてその飴を食べて……食べて気がついたらもう、今にゃ。
二階堂さん、一姫に飴を渡した?
いいえ、知らないわそんな飴。昨夜一姫ちゃんはご飯を食べてすぐ帰ったはずよ。
ほかに黒幕がいるということか。 いったい誰なんだろう……。それはそれとして、一姫に知らない人からもらったものは食べてはいけないと言い聞かせない、と……。
そんなことを思いながら、私の意識はとうとう闇に飲まれた。 二階堂さんの料理……いや、私の犠牲が一姫と魂天神社に忘れ去られることのないようにと願うばかりだ。