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四宮夏生 — 四宮夏生
四宮夏生 — 契約
四宮夏生 — 仮装舞踏会
四宮夏生 — 細雪呈瑞
四宮夏生 — 鼓動する夏

四宮夏生

バー「LULLABY」でバーテンダーのアルバイトをやっている普通の大学生。ちょっと中二っぽい、ゲームと漫画が大好きなオタクさん。バーのオーナーの影響で麻雀を始めた。麻雀の腕には結構自信がある。 よく遊ぶMMORPGでは「白夜」というIDで盗賊職業のキャラを使っている。普段自分の中に抑えていた感情を吐き出すためか、ゲーム内の言動はリアルとは真逆の荒らい感じがある。 同人イベントなどにはよく「白夜」のコスプレをして参加し、最も再現度の高い白夜レイヤーと称賛されている。

Profile

Stature
178cm
Birth
12月24日
Age
24
Blood Type
AB
CV
福山潤
Hobby
麻雀、ゲーム、カクテル

Skins

四宮夏生の初期衣装

四宮夏生と契約を結んだ時に入手できる着せ替え衣装

ハロウィンテーマの着せ替え衣装

「冬日祭・西羽流光」にて購入できる新年テーマの限定着せ替え衣装

「雀魂夏祭り2022・にゃん国無双」にて購入できる水着テーマの着せ替え衣装

Emotes

四宮夏生 emote 0 四宮夏生 emote 1 四宮夏生 emote 2 四宮夏生 emote 3 四宮夏生 emote 4 四宮夏生 emote 5 四宮夏生 emote 6 四宮夏生 emote 7 四宮夏生 emote 8 四宮夏生 emote 10 四宮夏生 emote 11 四宮夏生 emote 12 四宮夏生 emote 888 四宮夏生 emote 998 四宮夏生 emote 977 四宮夏生 emote 970
  • プレゼント・普通

    サンキュー

  • プレゼント・好み

    なぬ!これめっちゃ欲しかったんだ!

  • 絆レベルアップ5

    僕は友たちとかそんなにいないから、君がいてくれて本当に良かったよ。そうだ、もし時がきたら今度は僕の秘密を教えてあげるね?

  • 絆レベルアップ1

    君もカクテルに興味があるみたいだね。一緒にお酒の組み合わせを勉強してみない?

  • 絆レベルアップ2

    最近新しいカクテルを作ろうと試しているんだ、ゴールデンドリームとマルガリータの特徴を組み合わせてみたよ。どう?飲んでみないかい?

  • 絆レベルアップ3

    ち、違うよ!この写真に写ってるのは僕じゃない!人違いだ!絶対違う!絶対!

  • 絆レベルアップ4

    どう?たまには一緒に遊んでみないかい?新しいパーティーゲームが出たんだけど、おもしろそうだし

  • 隐藏语音 - 新年

    新年あけましておめでとう!せっかくだし一緒に酒飲まない?

  • 隐藏语音 - 情人节

    どうしようかなぁ…この限定フィギュア、やっとのことで手に入れたけど、あげるよ。…心配すんなって、ちゃんとした方法で入手したから。

  • メイン1

    麻雀は素晴らしいよ。美酒と一緒で、人を魅了するからね。

  • メイン2

    漫画の展開がもうすぐクライマックスだって時に唐突に休刊発表するなんて、非道だと思わない?あまりにあんまりだ!

  • メイン3

    配牌が良くて勝てるのは大したことではない。逆にゴミ配牌で逆転することこそ我が求める麻雀道である。

  • メイン4

    今日の調子は悪くない気がする。どう?僕と1局打たない?大丈夫、勝ちすぎたりしないから。

  • メイン5

    お酒とか好き?僕はカクテルにちょっとした心得があってね。よかったら一杯くらいどう?甘いのや酸っぱいの、苦いのだったらどれが好き?

  • メイン6

    安心するといい、雀卓に上がったからには失敗なんてありえない!

  • メイン7

    「白夜」が生まれたきっかけ?僕の本当の願いはね、あの人の心をつかむことだよ。だからなんでもできる怪盗なら...って。...冗談だよ冗談。漫画家の原稿を取りたかっただけさ。

  • メイン8

    来週のイベントなんだけど、一緒に行かない?僕思ったよ、「白夜」の助手は君しかいないって。

  • ログイン・普通

    今日も来てくれたね

  • ログイン・絆LvMAX

    ちょうどいいところに来てくれたね。...さぁ、麻雀やろう!

  • 契約を結ぶ

    ずっと黙っててごめん。これこそ僕の真の姿、ずっと心の中に隠していた本当の僕だ。だから...ふっはははは!光栄に思うがいい!君はこの白夜の正体を知った唯一の者だ!

  • SP-友人戦部屋に入場する時

    き、来ちゃいましたよ

  • SP-友人戦部屋で準備した時

    皆さんお手柔らかに

  • 出会い

    「Lullaby」にようこそ!へぇ、初めてみる顔だね。バーは初めてかい?緊張しないで。僕は四宮夏生、バーテンダーをやっているよ。君にピッタリなおすすめのカクテルを紹介してあげよう。

  • 北抜き

    北(ペー)

  • チー

    チー

  • ダブル立直

    ダブル立直!

  • カン

    カン

  • ポン

    ポン

  • 立直

    そうしよう、立直。

  • ロン

    ロン!これだ!

  • ツモ

    ツモ!ふっはははっ!

  • 白

    ハク

  • 北

    ペー

  • 純全帯幺九

    ジュンチャン

  • 純正九蓮宝燈

    チューレン九(きゅう)メン待ち

  • 大三元

    ダイサンゲン

  • 大四喜

    大スーシー

  • 地和

    チーホー

  • ダブル立直

    ダブリー

  • 東

    トン

  • ドラ

    ドラ

  • ドラ10

    ドラ10(じゅう)

  • ドラ11

    ドラ11(じゅういち)

  • ドラ12

    ドラ12(じゅうに)

  • ドラ13以上

    ドラたくさん

  • ドラ2

    ドラ2(に)

  • ドラ3

    ドラ3(さん)

  • ドラ4

    ドラ4(よん)

  • ドラ5

    ドラ5(ご)

  • ドラ6

    ドラ6(ろく)

  • ドラ7

    ドラ7(なな)

  • ドラ8

    ドラ8(はち)

  • ドラ9

    ドラ9(きゅう)

  • ダブル北

    ダブペー

  • ダブル東

    ダブトン

  • ダブル南

    ダブナン

  • ダブル西

    ダブシャー

  • 断幺九

    タンヤオ

  • 対々和

    トイトイ

  • 二盃口

    リャンペーコー

  • 発

    ハツ

  • 国士無双十三面待ち

    コクシ十三メン待ち

  • 国士無双

    コクシムソウ

  • 海底摸月

    ハイテイ

  • 河底撈魚

    ホウテイ

  • 混老頭

    ホンロートー

  • 混全帯幺九

    チャンタ

  • 混一色

    ホンイツ

  • 九蓮宝燈

    チューレンポートー

  • 嶺上開花

    リンシャン

  • 立直

    リーチ

  • 流し満貫

    流しマンガン

  • 緑一色

    リューイーソー

  • 南

    ナン

  • 平和

    ピンフ

  • 槍槓

    チャンカン

  • 七対子

    チートイ

  • 清老頭

    チンロートー

  • 清一色

    チンイツ

  • 三暗刻

    サンアンコー

  • 三槓子

    サンカンツ

  • 三色同刻

    三色(さんしょく)ドーコー

  • 三色同順

    三色(さんしょく)ドウジュン

  • 四暗刻

    スーアンコウ

  • 四暗刻単騎

    スーアンコウ、タンキ

  • 四槓子

    スーカンツ

  • 天和

    テンホー

  • 西

    シャー

  • 小三元

    ショーサンゲン

  • 小四喜

    小スーシー

  • 一盃口

    イーペーコー

  • 一発

    イッパツ

  • 一気通貫

    イッツー

  • 中

    チュン

  • ツモ

    ツモ

  • 字一色

    ツーイーソー

  • 清算一位

    楽勝楽勝〜

  • 清算一位・高い点数で勝利

    ふっはははははっ!見るが良い!この炎のように燃え上がる勝利を!

  • 清算一位・ロンで勝利

    あがりです。すみません。

  • 倍満

    倍満(バイマン)

  • 九種九牌

    九種九牌(キュウシュキュウハイ)ね

  • 数え役満

    数え役満(カゾエヤクマン)

  • 満貫

    満貫(マンガン)

  • ノーテン

    えー、ノーテンか

  • 三倍満

    三倍満(サンバイマン)

  • 四風連打

    四風連打(スーフーレンダ)ね

  • 四槓散了

    四槓散了(スーカンサンラー)

  • 四家立直

    四家立直(スーチャリーチ)か

  • 跳満

    跳満(ハネマン)

  • 聴牌

    聴牌

  • 役満

    ヤクマン

  • ダブル役満

    ダブルヤクマン

  • トリプル役満

    トリプルヤクマン

  • 四倍役満

    四倍(よんばい)ヤクマン

  • 五倍役満

    五倍(ごばい)ヤクマン

  • 六倍役満

    六倍(ろくばい)ヤクマン

  • SP - ドラを捨てた時

    すべては最後の勝利のために

  • SP - 倍満/三倍満聴牌

    さぁ、来い!

  • SP - 同じ牌を連続に捨てた時

    全く私としたことが…

  • SP - 残り牌が10枚以下の時

    最後まで気を緩めちゃダメだよ

  • 対局開始

    舞台は整った!

  • SP - 役満聴牌

    見よ、この華麗なる手牌!

  • 帯幺九

    帯幺九(タイヤオチュウ)

  • 根

    根(ルート)

  • 将対

    将対(ジャントイ)

  • 金勾釣

    金勾釣(キンコウテャオ)

  • 嶺上放銃

    嶺上放銃(リンシャンホウジュウ)

  • 龍七対

    龍七対(ロンチートイ)

  • 清対

    清対(チントイ)

  • 清金勾釣

    清金勾釣(チンキンコウテャオ)

  • 清龍七対

    清龍七対(チンロンチートイ)

  • 清七対

    清七対(チンチートイ)

  • 清十八羅漢

    清十八羅漢(チンジュウハチラカン)

  • 清幺九

    清幺九(チンヤオチュウ)

  • 十八羅漢

    十八羅漢(ジュウハチラカン)

Spot Voices

  • Spot Voice 1

    安慰1

  • Spot Voice 2

    安慰2

  • Spot Voice 3

    安慰3

  • Spot Voice 4

    悲伤1

  • Spot Voice 5

    承接1

  • Spot Voice 6

    打招呼1

  • Spot Voice 7

    打招呼2

  • Spot Voice 8

    道谢1

  • Spot Voice 9

    道谢2

  • Spot Voice 10

    愤怒1

  • Spot Voice 11

    否定1

  • Spot Voice 12

    否定2

  • Spot Voice 13

    高兴1

  • Spot Voice 14

    高兴2

  • Spot Voice 15

    高兴3

  • Spot Voice 16

    高兴4

  • Spot Voice 17

    高兴5

  • Spot Voice 18

    惊讶1

  • Spot Voice 19

    惊讶2

  • Spot Voice 20

    肯定1

  • Spot Voice 21

    肯定2

  • Spot Voice 22

    肯定3

  • Spot Voice 23

    思考1

  • Spot Voice 24

    叹气1

  • Spot Voice 25

    询问1

  • Spot Voice 26

    询问2

  • Spot Voice 27

    询问3

  • Spot Voice 28

    邀请1

  • Spot Voice 29

    邀请2

  • Spot Voice 30

    语气1

  • Spot Voice 31

    语气2

  • Spot Voice 32

    自信1

嘘とカーディナル

絆LV1で開放

「今のわたしに、一番似合うカクテルを作ってくれる?」 妙齢の女性客が、皮肉めいた笑みとともにオーダーしてきた。 深夜1時のオーセンティックバー。薄暗い照明。心地よいアルコールの香り。 バーカウンターでグラスを拭きながら、四宮夏生は考える。 この女性客は、七年間に及んだ大恋愛に終止符を打ったばかりだという。二人の将来のための、前向きな別れ話。そんな人生の分岐点を越えてきたばかりの彼女に、相応しいカクテルとは何だろう。 答えはすぐに出た。 夏生は特注のグラスに赤ワインを注ぎ、カシス・リキュールを加えて軽くステアする。素早くカットしたオレンジとミントを添えれば完成だ。一切の無駄がない優雅な動作で、女性客の前にカクテルを差し出した。 「お待たせいたしました。【カーディナル】でございます」 「……その心は?」 「カクテル言葉は、『優しい嘘』」 彼女は薄く微笑むと、深紅のカクテルに口を付ける。 「……美味しい。でも、ごめんなさいね」 「お気に召しませんでしたか?」 「失恋した話は嘘。彼との仲は良好よ。ちょっと、可愛いバーテンダーさんをからかいたくなってしまっただけ」 「はは。それは一本取られました」 しっとりと流れる時間の中、夏生は込み上げてくる感情を堪えるので必死だった。 (完璧なシチュエーションすぎる!!) (今の流れは、我ながら格好よすぎるんじゃないだろうか。) カウンターの向こうにいる少年が、美女に口説かれて興奮しているように見えるかもしれないが、そういうわけではない。 たしかに今、彼の脳内では壮大な物語が繰り広げられている。だが、それはロマンチックなラブストーリーなどではなく――銃声轟き、硝煙立ち込めるスパイアクションなのだ。 ――そう、四宮夏生はオタクだった。 どちらかというと、脳内で架空の世界観やキャラクターを創造して密かに楽しむタイプの。 こういう映画みたいなシチュエーションに憧れて、夏生はバーテンダーのバイトを始めたのだ。 「でも詳しいのね。カクテル言葉」 「ええ。バーテンダーのたしなみです」 (それもまた、妄想の糧だからな!) 代表的なカクテル言葉は、バーテンダーになってすぐに暗記している。「武器」や「能力」の名前を考えるときに役立つ知識だからだ。【カーディナル】なんて、響きが超カッコいいじゃないか。主人公というよりは、初めは反目していたけどラスボス戦の手前で仲間になるライバルキャラに相応しい気がする。たぶん愛用の剣の名前。風属性の魔力を纏っている。奥義は荒れ狂う嵐のエネルギーを剣身に乗せた一撃で、その技名は――。 もちろんここは落ち着いた雰囲気のオーセンティックバーだ。妄想を爆発させてニヤニヤしているわけにはいかない。あくまでバーテンダーらしい穏やかな微笑を浮かべながら、脳内ではどんどん発想を飛躍させていく。 もし、この女性客が何らかの「組織」のエージェントだったら。恋人は敵組織の幹部で、使命と恋愛感情の狭間で揺らいでいるのだとしたら。 先ほどサーブしたカクテルをきっかけに、このエージェントは恋人のために組織を敵に回す覚悟を決めたのかもしれない。やがて彼女の「能力」は覚醒し、この戦いにおける最重要人物へと成長していくのかもしれない。だとしたら……。 (いま僕、「歴史」を動かしちゃった……?) 取り澄ました顔で次のカクテルを作りながら、夏生の妄想は世界規模にまで広がっていた。 これだから、バーテンダーという仕事はやめられない。

【ナイトメア】、夜明けに討つ

絆LV2で開放

漆黒の闇の中を、ピアノの旋律が響き渡っていく。 儚くも美しい和音が心地よく鼓膜を叩き、闇の底を光で照らしていく。 いつまでも聴いていたい気分だった。 幻想のような時間を、まだまだ引き延ばしていたい気持ちに駆られる。 そしてまた、意識は暗闇の底へ……。 「……っ!!」 大いなる力に弾き出されるように、四宮夏生は眠りから覚めた。 目覚ましに設定していた幻想曲はすでに停止している。恐る恐るスマホを見ると、時刻は午前八時を回っていた。どうやら時間が何らかの【能力】によって消し飛ばされている。これでは、どれだけ急いでも一コマ目の授業には間に合わないだろう。 要するに大遅刻が確定しているわけだが、夏生はこんなことで落ち込むような性格をしていない。 すでに、このハードな状況を楽しむだけの余裕が生まれてきていた。 「ふう、いつの世も戦いか……」 誰も見ていないのに、やれやれと呟いてみせる。 たっぷり五分間かけて睡魔と布団による誘惑に打ち勝ち、夏生は部屋を出た。 一階のリビングに向かい、家族に挨拶をする。「遅刻する!」と叫びながら慌てて玄関へと走る父とすれ違いながら、食卓の椅子に腰を下ろした。 「お兄、今日は大学休みなの?」 妹の冬実が、バタートーストを齧りながら問いかけてくる。 夏生はまだ追撃してくる欠伸を噛み殺しながら、肩をすくめてみせた。 「えっ、遅刻……? 何回起こしても寝てたからてっきり……」 「ちょっと【ナイトメア】との戦いが長引いてね」 「……それで、トドメは刺してきたの?」 淹れたてのコーヒーをトレイに乗せて運んできた母が、食卓に加わる。 「もちろんさ。……まあ、簡単な戦いじゃなかったけどね。一コマ目の授業を代償に、どうにか運命を改変させてみせたよ」 「遅刻する運命なら変わってないけど……?」と冬実。 「気を付けなさい。【ナイトメア】の魔力はまだ消えていないから」母は真剣だった。 また始まった、と溜め息を吐く妹を尻目に、親子の【対談(セッション)】は続く。 「ご忠告、痛み入るよ。確かにやつはしつこい。どれだけ【睡眠時間(ザ・タイム)】を確保したつもりでも、必死に追いすがってくるからね……」 「【純黒の奇蹟(カフェイン)】を【充填(チャージ)】しておきなさい。【ナイトメア】の残滓から、あなたの身を守ってくれるはず」 「ありがとう、母さん。あ、角砂糖は二ピースで頼むよ」 「あの【白夜】が、たった二ピース……? なにかあったの?」 「ふっ、たまにはビターな感傷を味わいたくてね」 「二人とも、朝くらい普通に会話しようよ……!」 冬実がテーブルを叩きつけて立ち上がった。 「中二病は家を出てから発症させて!」 「冬実、僕だって時と場合は考えてるよ」 「そういう常識は一応あるんだ……」 四宮家の、いつもの日常だった。 夏生と同じ世界観を共有する母と、ちょっとだけ……いやかなり精神年齢の高い妹。さきほど急いで会社に向かった父は、そんな家族のやり取りをいつも優しく見守ってくれている。 「そういう冬実こそ、学校に行かなくていいのかな? 相談なら乗ってあげるよ」 「開校記念日で休みなの! お兄とは違うから」 「やれやれ、手厳しい妹だ……」 肩をすくめつつ、熱いコーヒーに口をつける。 今日も楽しい一日になりそうだ、と夏生はこっそり確信した。

カオスに思いを馳せて

絆LV3で開放

講義が始まる五分前の教室は、喧噪に包まれていた。 友人たちの中に、同じ講義を受けている者はいなかった。たまにはこういう孤高な時間を過ごすのもアリかもね、と思いつつ、夏生は後ろの方の席に座って準備を始める。 講義のテーマは『エントロピー概論』。エントロピーとは物理学の用語で、「無秩序さの度合いを示す量」のことらしい。 無秩序――混沌――ザ・カオス。 (何だそれは。格好よすぎる。) 全く馴染みのない分野の講義を夏生が選んだのは、とどのつまりそういう理由だった。 今のところ、内容が難しすぎてあまり理解できていないけれど。 男子学生三人組が、一つ前の列を陣取っている。彼らはどうやら徹夜でオンラインゲームをしていたらしい。かなり仲が良さそうだ。 微笑ましく眺めていると、あるワードが鼓膜を揺らした。 「知ってる? 『パラダイスロスト』には、伝説のプレイヤーがいたらしいんだよ」 ――【白夜】って名前なんだけど。 思わず、ペンケースを取り落としそうになった。 ……まさか、そのゲームだったなんて。 「パラダイスロスト」というゲームのことなら誰よりも知っている。中学生の頃から大流行し始めたMMOARPG。もちろん夏生は隅々まで遊び尽くしている。仲間たちとともに、あらゆる高難易度クエストを攻略してきた。 夏生は席を移動しようと考えたが、すでに両サイドに別の生徒が座ってしまっていた。 「びゃくや? 知らない。おれ、最近始めたばっかだし」 「【パンデモニウムの夜会】の世界最速クリアとか、秘密結社【皇(すめらぎ)】との三日間戦争とか、まあとにかく伝説的なエピソードがいろいろあるんだよ」 「一時期、【亜音速のベルモンド】とも共闘してたよな」 「ああ、あれはホント熱かったよな~」 「うわ、すげえ気になる。詳しく教えてよ」 古参の二人が、初心者に解説する流れになってしまった。 相棒の短剣【ルミナス】。盗賊の七つ道具。様々な戦場を駆け抜けた日々。 夏生――かつて【白夜】と呼ばれていた男の脳内を、鮮明な記憶が駆け巡っていく。 「でさ、運営が著作権を買い取って公式キャラクターにしちゃったこともあるんだよ」 「凄すぎない? ただのプレイヤーなのに?」 「白夜の伝説を間近で見るためにログインしてたやつも多かったからな」 「【白夜ウォッチャーズ】な。おれの友達にもいたわ」 「へえ、じゃあ今もそいつ――」 周囲の喧噪が一斉に止み、男子生徒たちも会話を中断させる。白髪の教授が教室に入ってきたのだ。 夏生の心臓は早鐘を打っていた。 危ないところだった……。こんなところで自分の正体がバレたら、面倒なことになる。 【白夜】の力を維持するため、夏生は「正体を無闇に知られてはならない」という制約を己に課している。なので今は、世を忍ぶ仮の姿を演じていなければならない。 (……というか。) (今の状況、ちょっと主人公すぎない……?) テンションが急上昇して、もはや講義どころではなくなってしまった。まさか、学校で【白夜】についての話題を偶然耳にするなんて……。しかもそれを隠し通さなければならない状況……。いつもの妄想が現実になった感じだ。 「……でもさ」 教授に聴こえないように、古参の男子生徒が小声で呟く。 「【白夜】って、もう何年もログインしてないんだよね」 「え、なんで?」 「知らないけど。……まあ、色々あるんじゃね?」 (……うん、色々あるんだよ。) ノートを取るフリをしながら、夏生は心の中でだけ答えてみせた。

再び燃える英雄の心

絆LV4で開放

Possible Endings

End1.【白夜】の帰還
勇気の宝玉 ×1
End2.友情の代償
コイン ×8000

Scenario Script

Spots 1, Scenes 265, Choices 5, Endings 2

#10000 Spot 0
#10001 Spot 0
小鳥遊雛田

うわ、すごい熱気だねー! みんな、クオリティが高くて驚いたよ~!

#10002 Spot 0
八木唯

……異世界にいる気分。

#10003 Spot 0
未来

それだけ大きなイベントということなんだろうね。

#10004 Spot 0
未来

おお、あっちもいい感じだな。

#10005 Spot 0

私たちは、一飜市の総合展示場に来ていた。

#10006 Spot 0

会場の前には、様々なキャラクターに扮したコスプレイヤーたちが 大勢集まっていた。しかし、四宮くんの姿が見当たらない。

#10007 Spot 0
……あの。 → Spot 10009
肝心の発起人はまだ来ていないのかな? → Spot 10009
#10009 Spot 0
小鳥遊雛田

本当だ……あれ?

#10010 Spot 0
???

……!

#10011 Spot 0
???

……おーい!

#10012 Spot 0
小鳥遊雛田

……なんか聴こえない?

#10013 Spot 0
player

遠すぎてはっきり聴こえないが……聞き覚えのある声かも?

#10014 Spot 0
未来

道路を挟んだ反対側……ほら、あの牛丼屋の前! 誰かいるよね!?

#10015 Spot 0
八木唯

あ、走ってきた。

#10016 Spot 0
四宮夏生

……ハァ、ハァ。ようやく追いついた……! 物資が重くて大変だったよ!

#10017 Spot 0
player

物資って……。

#10018 Spot 0
四宮夏生

フフフ、待たせてしまったようだな、闇の中に彷徨える友よ!

#10019 Spot 0
四宮夏生

この【白夜】が駆けつけたからにはもう安心だ!

#10020 Spot 0
小鳥遊雛田

……え、私たち何か困ってたっけ?

#10021 Spot 0
未来

少なくとも、今注目を浴びてしまっていることには困っているかな。

#10022 Spot 0
四宮夏生

な……。サプライズ登場が不発……!?

#10023 Spot 0
四宮夏生

時間ギリギリまで演出を練っていたのに……

#10024 Spot 0
player

まぁまぁ、少なくともセリフだけはかっこよかったよ。

#10025 Spot 0
四宮夏生

フフンッ、{var:player_nickname}のセンスを信じてたぞ!

#10026 Spot 0

自分たちは、四宮くんの提案で一飜市最大のコスプレイベントに参加していた。

#10027 Spot 0

それぞれが好きなゲームやアニメのキャラクターに扮して、 写真を撮り合ったり交流したりするというイベントだ。

#10028 Spot 0

小鳥遊さんは王道RPGゲームに登場する聖職者。

#10029 Spot 0

未来さんは人気SFアニメに登場する時間操作能力者。

#10030 Spot 0

アニメなどに疎い八木さんは、未来さんの勧めで 同じアニメに登場する召喚士のコスプレをしていた。

#10031 Spot 0

もちろん、四宮くんが扮しているのは【白夜】。

#10032 Spot 0

有名オンラインゲーム「パラダイスロスト」の伝説のプレイヤー、らしい。

#10033 Spot 0
四宮夏生

しかし、そうそうたるメンバーが揃ったね。

#10034 Spot 0
四宮夏生

これならきっと「伝説」を作れる……!

#10035 Spot 0
四宮夏生

みんな、覚悟はいいかい?

#10036 Spot 0
player

「伝説」と「覚悟」の内容にもよるけど……。

#10037 Spot 0
四宮夏生

ならば説明しよう! ……って、あれ? ちょっと待ってくれ。

#10038 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、どうして君はコスプレをしていないのかな?

#10039 Spot 0
player

ぎくっ。

#10040 Spot 0
小鳥遊雛田

せっかくの{var:player_nickname}さんの初参加なのに~?

#10041 Spot 0
八木唯

そう。先輩も初心者、私と一緒。

#10042 Spot 0
大丈夫、私は見学に徹することにするよ。 → Spot 10044
みんなを見てるだけでも楽しいから。 → Spot 10044
#10044 Spot 0
四宮夏生

フフ、諦めるのはまだ早いぞ!

#10045 Spot 0
四宮夏生

せっかくのイベントだ、ちゃんと楽しまないと!

#10046 Spot 0
四宮夏生

こんなこともあろうかと、予備の衣装をいくつか持ってきてるんだ。

#10047 Spot 0
player

普通そこまで用意しないと思うんだけど!

#10048 Spot 0
四宮夏生

何を言う! 【白夜】はこれ以上の窮地をも切り抜けてきたのだぞ! さあ、しかとその目に焼き付けてくれ!

#10049 Spot 0

四宮くんは目を輝かせて「物資」の箱を開いた。

#10050 Spot 0

他のみんなも、ニヤニヤと期待のこもった視線を送ってきている。 これは、断れそうにない……。

#10051 Spot 0

四宮くんが両手に持った衣装を、それぞれ見比べてみる。

#10052 Spot 0

どちらにしよう?

#10053 Spot 0
【雀卓の魔王】 → Spot 10054
【亜音速のベルモンド】 → Spot 10076
#10054 Spot 0

聞いたことのある名前だ。

#10055 Spot 0

麻雀の全国大会で、数々の盤外戦術を駆使して 優勝をかっさらっていった正体不明の雀士。

#10056 Spot 0

ミステリアスな雰囲気で人気を集め、 今ではインターネット上で大量のファンアートが公開されているらしい。

#10057 Spot 0

更衣室で着替えて戻ってくると、四宮くんが不敵な笑みで迎えてくれた。

#10058 Spot 0
四宮夏生

……フフ、{var:player_nickname}の感性には驚かされるよ。

#10059 Spot 0
四宮夏生

ここであえて、悪のカリスマを選択するなんて。

#10060 Spot 0
四宮夏生

その選択にはどんなメッセージを込められているのか、 聞いてみてもいいかな?

#10061 Spot 0
player

別に、深い理由なんてないけど……

#10062 Spot 0
四宮夏生

さすがだよ! 悪が悪であることに理由などない、 存在そのものに刻み込まれた原罪が表出しただけ……ということだね?

#10063 Spot 0
player

そんなこと一言も言ってない!

#10064 Spot 0
四宮夏生

なるほど、常人の理解など断固拒否ってわけか……

#10065 Spot 0
四宮夏生

孤高の存在はそうでなくちゃね。いや、恐れ入ったよ。

#10066 Spot 0

無駄に熱量が高まってきた議論のせいで、 周囲に人だかりができてしまっていた。

#10067 Spot 0

なんというか、この状況を客観視してしまった時点で負けな気がする。

#10068 Spot 0
四宮夏生

オーディエンスが集まってきたね。さて、ここで一つ質問をいいだろうか?

#10069 Spot 0
四宮夏生

君にとって、「悪」とは? 「正義」とは?

#10070 Spot 0
四宮夏生

さあ、答えてくれ!

#10071 Spot 0

舞台に立った主演俳優のようにいきいきとした四宮くんの姿を、 周りを取り囲むスマホのカメラから放たれたフラッシュが照らす。

#10072 Spot 0

めちゃくちゃ恥ずかしいけれど、こんなに楽しそうな姿を見れたのなら、 これでよかったのかもしれない。

#10073 Spot 0
四宮夏生

うーむ、まだ完全にキャラに入り込めていないらしいな。 これはコスプレ特訓が必要そうだ。

#10074 Spot 0
player

コスプレ特訓……?

#10076 Spot 0

聞いたことのないキャラクターだけど、細身のレイピアを持った 騎士のような見た目が何となく気に入った。

#10077 Spot 0

更衣室で着替えを済ませ、みんなの前に戻ってくる。

#10078 Spot 0

四宮くんは、なぜか一瞬だけ寂しそうな表情を浮かべ、 すぐに笑顔で取り繕った。

#10079 Spot 0
player

……?

#10080 Spot 0
四宮夏生

……よし、これで役者がそろったね。

#10081 Spot 0
四宮夏生

さあみんな、目一杯楽しもう!

#10082 Spot 0

メイン会場となる大ホールへとみんなで向かう。

#10083 Spot 0

さすがに、さっきの表情について確かめてみないわけにはいかなかった。

#10084 Spot 0
player

四宮くん。

#10085 Spot 0
player

【亜音速のベルモンド】って、どんなキャラクターなの?

#10086 Spot 0
四宮夏生

……ああ、えーっと。

#10087 Spot 0
四宮夏生

「パラダイスロスト」っていうMMOゲームの、有名プレイヤーだよ。

#10088 Spot 0
四宮夏生

ゲーム内での人気が高まって、公式キャラクターになったんだ。

#10089 Spot 0
player

それって、【白夜】と同じ……四宮くんは会ったことあるの?

#10090 Spot 0
四宮夏生

もちろん。最高のライバルだって認め合ってたよ。

#10091 Spot 0
四宮夏生

まあ、現実世界では会ったことないけどね。

#10092 Spot 0

そう言った四宮くんの瞳には、やっぱり寂しさのようなものが見える。

#10093 Spot 0
player

……その人と、何かあったの?

#10094 Spot 0
四宮夏生

あー……フフ、やっぱり{var:player_nickname}の目は誤魔化せないね。

#10095 Spot 0
四宮夏生

……でも別に、仲違いしたわけじゃないよ。

#10096 Spot 0
四宮夏生

ただ単純に、僕が受験勉強のためにゲームを離れてしまっただけなんだ。

#10097 Spot 0
player

確かに、受験勉強は大切だ。

#10098 Spot 0
四宮夏生

おかげで、{var:player_nickname}やみんなと会えたわけだしね。

#10099 Spot 0
player

納得してるんだ。

#10100 Spot 0
四宮夏生

僕のことはさておき、{var:player_nickname}はまだ納得していないようだな!

#10101 Spot 0
player

え、何を……?

#10102 Spot 0
四宮夏生

それはもちろん、「自分の本来の姿」にだとも!

#10103 Spot 0
四宮夏生

コスプレってのは、ただキャラの服を着ればいいってわけじゃないんだぞ!

#10104 Spot 0
小鳥遊雛田

四宮さん、急にやる気満々だ~!

#10105 Spot 0
四宮夏生

いいか? コスプレというのは、 すなわち自分の魂とキャラクターをシンクロさせる活動!

#10106 Spot 0
四宮夏生

心を込めてキャラクターを演じてこそ、 作品を追体験する楽しさを味わえるんだ!

#10107 Spot 0
八木唯

……同意。

#10108 Spot 0
未来

確かにね~。せっかくの機会なんだし、{var:player_nickname}には ちゃんと楽しんでほしいって、四宮さんも思ってるんだろう?

#10109 Spot 0
player

わかった……やってみるよ。そんなに難しいことじゃないよね?

#10110 Spot 0
四宮夏生

フハハ……今、君の目の前に、伝説の【白夜】がいるんだぞ。 たとえ難しかろうと、華麗に解決してみせるさ!

#10111 Spot 0
四宮夏生

コスプレマスターランクRTAは任せろ!

#10112 Spot 0

その後、四宮くんの熱心な指導のおかげで、 すぐにキャラクターの設定とコスプレの心得を掴むことができた。

#10113 Spot 0

その後、みんなでイベントを真っ当に楽しんだ。 ただ賑やかしとして参加するよりも、中に入って参加するほうが ずっと楽しいと感じられた。

#10114 Spot 0

こうして、瞬く間に時は過ぎ、 一日がかりのイベントは幕を閉じた。

#10115 Spot 0
一同

かんぱーい!

#10116 Spot 0
未来

イベント、楽しかったね。 たまにはこういう賑やかな雰囲気を味わうのも悪くないよ。

#10117 Spot 0
小鳥遊雛田

うん! 次があったら、また参加したいな~!

#10118 Spot 0
八木唯

……面白かった。

#10119 Spot 0
player

そういえば……四宮くん、またいなくなってない?

#10120 Spot 0
四宮夏生

お待たせ! 悪いね、着替えに少し手間取ってしまって。

#10121 Spot 0
四宮夏生

さあ、今日の戦利品のお披露目といこうか。

#10122 Spot 0
四宮夏生

未来くんのキャラクターは時間操作能力者だから、 【ブランデー・クラスタ】というものを作ろう。 カクテル言葉は「時間よ止まれ」。

#10123 Spot 0
四宮夏生

小鳥遊さんは聖職者だったから、【サンライズ】かな。

#10271 Spot 0
四宮夏生

八木さんのキャラには【ゴールデン・ドリーム】が合うと思うんだ。

#10124 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}には、そうだな……。

#10125 Spot 0
四宮夏生

勇気を出してコスプレに初挑戦したことを称えて、 「冒険」を象徴する【アラウンド・ザ・ワールド】を作ってみた。

#10126 Spot 0
四宮夏生

ちなみに、今日のドリンクは全てアルコールなしのモクテルだ。 存分に楽しんでくれ。

#10127 Spot 0
player

すごい。お客さんに合わせて即興で作れるんだ……

#10128 Spot 0
未来

カクテルを作るときだけは真剣なんだよな~。

#10129 Spot 0
八木唯

……美味しい。レシピ集に載ってないようなモクテルばかりなのに。

#10130 Spot 0
小鳥遊雛田

普段もこんな感じだったらいいのに~。

#10131 Spot 0
四宮夏生

心外だね。僕はいつだって真剣だよ。

#10132 Spot 0
四宮夏生

一瞬でも気を抜いていたら、【能力】のキレが悪くなってしまうからね。

#10133 Spot 0
四宮夏生

毎日が修行なんだ。 カクテルを作りながら、実は精神を研ぎ澄ませる訓練を……

#10134 Spot 0
四宮夏生

む!? 半径一キロ以内に【邪】の気配が……!

#10135 Spot 0
player

一日中コスプレしてたから、中二病が抜けなくなってる……!

#10136 Spot 0
小鳥遊雛田

これでこそ四宮さん、という気もするけどね。

#10137 Spot 0

オシャレなモクテルの影響もあって、 打ち上げはどんどん盛り上がりを増していく。

#10139 Spot 0

そんな時、店の入り口で鈴が鳴った。時刻は夜九時。 そろそろ、バーの常連客たちが集まり出す時間かもしれない。

#10140 Spot 0

おそらく三十代半ばの男性客が店内に入った。 黒いスーツとサングラスの組合せは、 要人を警護するSPのような雰囲気を醸し出していた。

#10141 Spot 0
???

【ホワイト・ナイト】を一杯。

#10142 Spot 0

カウンターの端に座るなり、その男性客は静かに呟いた。

#10143 Spot 0
四宮夏生

……珍しいカクテルをご存知のようですね。

#10144 Spot 0
player

珍しいの?

#10145 Spot 0
四宮夏生

かなりね。 「パラダイスロスト」の中にも登場している、 ウォッカと生クリームをシェイクした創作カクテルだよ。

#10146 Spot 0
四宮夏生

ただ、残念ながら当店のメニューには……

#10147 Spot 0
???

……この【白騎士(ホワイト・ナイト)】の頼みであってもか。

#10148 Spot 0
四宮夏生

!?

#10149 Spot 0
???

……なあ、あんた【白夜】だろ?

#10150 Spot 0
四宮夏生

どこでその名前を……

#10151 Spot 0
【タナトス】

【タナトス】であれば、その名を知っていてもおかしくはないだろう。

#10152 Spot 0
四宮夏生

【タナトス】……あなたが……

#10153 Spot 0
未来

あれ、その名前って確か……?

#10154 Spot 0
【タナトス】

そうだ、俺が【白夜ウォッチャーズ】のリーダーで、 後にあんたの部下になった【白騎士(ホワイト・ナイト)のタナトス】さ。

#10155 Spot 0
小鳥遊雛田

ファンクラブの応援団長みたいなこと~?

#10156 Spot 0
八木唯

なるほど。ファンミーティング、なう。

#10157 Spot 0
【タナトス】

今日のコスプレイベントにたまたま参加してたんだがな。 一目であんたが演じてるのは【白夜】だってわかった。

#10158 Spot 0
【タナトス】

しかも、コスプレショーのコーナーで言った名セリフの数々は、 ファンなら誰もが覚えている【白夜】自身の言葉だ。

#10159 Spot 0
【タナトス】

まるでゲームから【白夜】が飛び出してきたかのようなコスプレだったんでな、 あんたこそが【白夜】だと確信したんだよ。

#10160 Spot 0
四宮夏生

そんな、ゲームから飛び出してきた、だなんて……

#10161 Spot 0
私もそう思う! → Spot 10163
すごくかっこ良かったよ! → Spot 10163
#10163 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}にそう言われると、ちょっと恥ずかしいな。

#10164 Spot 0
【タナトス】

実は今日、【白夜】……いや、白夜さんにはお願いをしにきたんだ。

#10165 Spot 0
四宮夏生

え……?

#10166 Spot 0
【タナトス】

単刀直入に言う。 白夜さん、「パラダイスロスト」に戻ってきてくれねえか。

#10167 Spot 0
四宮夏生

……!!

#10168 Spot 0
【タナトス】

今、「パラダイスロスト」は危機的状況なんだ……!

#10169 Spot 0
四宮夏生

そう言われても……。

#10170 Spot 0
player

あのゲームが? どうしたんですか?

#10171 Spot 0
【タナトス】

昔、リリース五周年を機に運営の方針が変わって、 プレイヤー同士の戦闘が解禁された。

#10172 Spot 0
【タナトス】

おまけにランキングまであってな、【白夜】は無敗記録で 全サーバートップに君臨した。プレイヤーは皆【白夜】に憧れた。 【白夜ウォッチャーズ】もその時に結成されたんだ。

#10173 Spot 0
小鳥遊雛田

四宮さん、そんなにすごかったんだ~!

#10174 Spot 0
【タナトス】

けどある日、【白夜】はゲームを去った。 そのあとすぐ、【ノーフェイス】ってプレイヤーが表舞台に現れた。

#10175 Spot 0
player

【ノーフェイス】……?

#10176 Spot 0
八木唯

グリッチとバグを多用する、悪名高いプレイヤー。 ネットニュースで見た。

#10177 Spot 0
【タナトス】

その通り。奴は昔【白夜】に嫉妬し、何度も対戦を挑んだが一勝もできなかった。 それでも負けを認められずに挑もうとしたところで、 【白夜】が引退し、一切音信不通になった。

#10178 Spot 0
【タナトス】

それでおかしくなっちまったのか、グリッチの研究に没頭するようになって、 見つかったグリッチとバグを駆使して暴れるようになっちまった。

#10179 Spot 0
【タナトス】

最悪なことに、奴はグリッチを利用して、 安全エリアでも対人戦を一方的に仕掛けられるようになった。 しかも、気の合う連中に、そのグリッチの詳細を教えちまったんだ。

#10180 Spot 0
【タナトス】

奴とその一味は極悪非道。 PK(プレイヤーキル)を何とも思っちゃいねえ。

#10181 Spot 0
【タナトス】

今の「パラダイスロスト」は、 安全エリアに居ても殺される、理不尽な無法地帯だ。

#10182 Spot 0
小鳥遊雛田

そんな……!

#10183 Spot 0
未来

酷いね。

#10184 Spot 0
【タナトス】

俺らももちろん抵抗したが、 グリッチを使いこなす奴にはどう足掻いても勝てねぇ。 噂だと、【白夜】と長い間肩を並べていた【ベルモンド】も負けたって話だ。

#10185 Spot 0
四宮夏生

【亜音速のベルモンド】が!? ……あいつ、今どうしてるんだ?

#10186 Spot 0
【タナトス】

俺も知らねぇんだ。 あんたが引退したあと、【ベルモンド】もいつの間にか消えちまってよ。 あれから彼を見た奴は一人もいねぇ。

#10187 Spot 0
【タナトス】

とにかく、今「パラダイスロスト」はユーザーがどんどん離れていってる。 この状態が続けばサ終、なんてことも……

#10188 Spot 0
【タナトス】

……なあ白夜さん。世界を救えるのはあんただけなんだ!

#10189 Spot 0
【タナトス】

俺らと一緒に、【ノーフェイス】と戦ってくれねえか……!?

#10190 Spot 0

再び頭を下げた男の前に、 四宮くんはビールの注がれたグラスをそっと置いた。

#10191 Spot 0

顔を上げない男を尻目に、そのままナイフで氷を切る作業を始めてしまう。

#10192 Spot 0

……四宮くんらしくない態度だ。

#10193 Spot 0
player

……【タナトス】さん、ここまで必死に頼んでるけど。

#10194 Spot 0
player

四宮くんはどう思う?

#10195 Spot 0
四宮夏生

……自信がないんだ。

#10196 Spot 0
player

自信……?

#10197 Spot 0
四宮夏生

受験のために引退した時は、 もう二度と「パラダイスロスト」に戻らないと思った。

#10198 Spot 0
四宮夏生

まさか、【ノーフェイス】がそんなことをするようになるなんて……。

#10199 Spot 0
四宮夏生

彼が納得するまで戦ってあげていれば……完全に、僕のせいだ。

#10200 Spot 0
四宮夏生

今さら、みんなに合わせる顔がない。

#10201 Spot 0
四宮夏生

だいたい、ブランクもあるんだ。 【ノーフェイス】なんかに勝てるはずがないよ。

#10202 Spot 0

いつも謎に明るい四宮くんが、初めて見せた苦悩だった。

#10203 Spot 0

今、四宮くんにどんな言葉をかけてあげるべきだろうか……?

#10204 Spot 0
四宮くんが責任を感じる必要はないよ。 → Spot 10205
【白夜】のセリフで励ましてみる。 → Spot 10236
#10205 Spot 0
player

四宮くんには四宮くんの人生がある。

#10206 Spot 0
player

受験のためだったんだ。仕方ないよ。

#10207 Spot 0
四宮夏生

……うん、そうだね。

#10208 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、本当にありがとう。

#10209 Spot 0

四宮くんの笑みが、どことなく寂しそうに見えたのは気のせいだろうか?

#10210 Spot 0
【タナトス】

とにかく、考えておいてくれ……!

#10211 Spot 0

ビールを一気に飲み干すと、【タナトス】さんはそう言い残して 店を出ていってしまった。

#10212 Spot 0
四宮夏生

……はは、情けないところを見せてしまったね。

#10213 Spot 0

ざく、ざく、ざく。

#10214 Spot 0

四宮くんは、再び氷を切る作業に戻った。

#10215 Spot 0

ざく、ざく、ざく。

#10216 Spot 0

やけに心地よい音だけが、薄暗い店内に響き渡っていく。

#10217 Spot 0
player

……情けなくなんかない。 「パラダイスロスト」のことはよく知らないけど、 四宮くんは必死に戦ってきたんでしょ?

#10218 Spot 0
player

誰もがすべてを肩に負えるわけないし、 目の前のことを精一杯できていればそれで充分だと思う。

#10219 Spot 0
player

……それに。

#10220 Spot 0
player

ゲームから離れて受験を頑張ったから、私たちは友達になれたんじゃないか。

#10221 Spot 0
四宮夏生

……{var:player_nickname}。

#10222 Spot 0
小鳥遊雛田

{var:player_nickname}さん、いいこと言うね~。

#10223 Spot 0
八木唯

うん。先輩、熱い。

#10224 Spot 0
未来

僕も正しいと思うよ。 ゲームは、人生のほんの一部分でしかないからね。

#10225 Spot 0
四宮夏生

……ありがとう、{var:player_nickname}、みんな。

#10226 Spot 0
四宮夏生

うん、ようやく吹っ切れたよ……!

#10227 Spot 0
四宮夏生

そうだ! みんな、新作モクテルはどうかな? みんなに飲んでもらうために、こっそり開発してたやつがあるんだ。

#10228 Spot 0
四宮夏生

【原初の果実・ノヴァ】っていうんだけど。

#10229 Spot 0
四宮夏生

「パラダイスロスト」に登場する蘇生アイテムから名前を取っていてね。 カクテル言葉は「大いなる復活」なんだ。

#10230 Spot 0
四宮夏生

……「パラダイスロスト」のみんなも、 目の前の問題を克服できるといい。

#10231 Spot 0

四宮くんが作ってくれたモクテルは、やっぱりとても美味しかった。

#10232 Spot 0

こんなに楽しい夜が、いつまでも続いてくれたらいいと思うほどに。

#10233 Spot 0End

……それなのに、四宮くんの笑顔はどこか後ろめたそうだった。

End2.友情の代償 — コイン ×8000
#10236 Spot 0
player

四宮くんは、それでいいのかな?

#10237 Spot 0
四宮夏生

それは……。

#10238 Spot 0
player

もちろん、「パラダイスロスト」が無法地帯になってるからといって、 四宮くんに責任があるわけじゃないよ。

#10239 Spot 0
player

四宮くんは、大好きなゲームをあきらめてまで受験勉強を頑張ったんだ。

#10240 Spot 0
player

そのおかげで、私たちと出会えた。友達になれた。

#10241 Spot 0
player

……だけど。

#10242 Spot 0
player

今、「パラダイスロスト」を救えるのは、四宮くんしかいないんじゃないかな。

#10243 Spot 0
player

四宮くんは――【白夜】は、本当はどうしたいの?

#10244 Spot 0
四宮夏生

……そんなの、僕だって……

#10245 Spot 0
四宮夏生

でも、今の実力じゃみんなを失望させることに……

#10246 Spot 0
player

「今、君の目の前に、伝説の【白夜】がいるんだぞ。 たとえ難しかろうと、華麗に解決してみせるさ!」

#10247 Spot 0
四宮夏生

……!!!

#10248 Spot 0
player

コスプレ特訓してくれた時、言ってたよね。

#10249 Spot 0
player

どんな時でも諦めない、困難が立ちはだかろうと 乗り越えていく【白夜】には、

#10250 Spot 0
player

グリッチにしか頼れない【ノーフェイス】なんて、 相手にもならないはずだよ?

#10251 Spot 0
四宮夏生

……僕は、また舞えるのかな?

#10252 Spot 0
player

うん、舞えるよ。

#10253 Spot 0
四宮夏生

また伝説をつくっていけると思う? ブランクだってあるのに?

#10254 Spot 0
player

そんな常識なんて関係ないから、【白夜】は伝説なんだよね?

#10255 Spot 0
四宮夏生

……そうか。

#10256 Spot 0
四宮夏生

僕は伝説……生ける神話……。 全知全能の超スーパースター……。

#10257 Spot 0
player

いや、そこまでは言ってないけど……。

#10258 Spot 0
四宮夏生

いいだろう! 受けて立ってやるよ【ノーフェイス】!

#10259 Spot 0
四宮夏生

僕という伝説の帰還を、怯えて待っているといい!

#10260 Spot 0
四宮夏生

【白夜】が紡ぐ物語の第二章が、ようやく幕を開けるんだ……!

#10261 Spot 0
【タナトス】

やったっ! それでこそ【白夜】だ!

#10262 Spot 0
【タナトス】

これで世界を救える! 決断してくれてありがとう!

#10263 Spot 0
四宮夏生

礼には及ばないさ……ふふっ……。

#10264 Spot 0
四宮夏生

ふははははははははははははっ!!

#10265 Spot 0
player

……あっ。

#10266 Spot 0
player

完全覚醒してるところ悪いけど、お客さん来てるよ……?

#10267 Spot 0
player

ちょっと、四宮くん?

#10268 Spot 0
四宮夏生

ゴホッ。 ……いらっしゃいませ、今夜はどうしましょうか。

#10269 Spot 0

中二ワールドに入り込んだ四宮くんは、一瞬にしていつものバーテンダーに戻った。

#10270 Spot 0End

そんな芸当もできる四宮くんは、 きっと「パラダイスロスト」でもうまくやれるだろうな、と思った。

End1.【白夜】の帰還 — 勇気の宝玉 ×1

伝説の怪盗は臆さない

絆LV5で開放

Possible Endings

End3.新たなる伝説
月光の福袋 ×1
End4.伝説の再来
誠実の宝玉 ×1
End5.正直者が馬鹿を見る
コイン ×12000

Scenario Script

Spots 1, Scenes 235, Choices 11, Endings 2

#10000 Spot 0
#10001 Spot 0

四宮くんが「パラダイスロスト」を救うと決意した数日後。

#10002 Spot 0

四宮くんの働くバーをオーナーの厚意で貸し切り、 PCやディスプレイを持ち込んでゲームに挑むことになった。

#10003 Spot 0
四宮夏生

いやー、持つべきものは優しいボスだな~。

#10004 Spot 0
四宮夏生

バーを貸切にしたい、なんて言ったらさすがに怒られるだろうなって思ってたけど、 まさかあっさり許してくれるなんて。

#10005 Spot 0
未来

そりゃ、バーに昼間から来る人なんてほとんどいないからなあ……。

#10006 Spot 0
八木唯

端末も通信も良好。ログインも問題なく成功した。

#10007 Spot 0
小鳥遊雛田

これで準備万端だね~! 全部終わったら、みんなで写真撮ろ~!

#10008 Spot 0
よーし、頑張るぞ! → Spot 10010
丁寧なフラグ建築だなあ……。 → Spot 10010
#10010 Spot 0
四宮冬実

なんだか、すごい緊張感……お兄、頑張って!

#10011 Spot 0
八木唯

……決戦。

#10012 Spot 0
未来

ふむ、確かにこれからオンラインゲームをやるとは思えない空気感だ。

#10013 Spot 0
player

四宮くんも覚悟決めたことだし、全力でいこう!

#10014 Spot 0
四宮夏生

……みんな、ありがとう。

#10015 Spot 0
四宮夏生

ああ、武者震いがしてきたよ…… フフ、僕の中の【白夜】も楽しそうに笑ってる……!

#10016 Spot 0
player

ところで、【タナトス】さんは……?

#10017 Spot 0
四宮夏生

参加する予定だったんだけど、リアルの仕事が繁忙期に入るらしくてね……

#10018 Spot 0
player

あ、ちゃんと現実も大事にしてる人なんだ……。

#10019 Spot 0
四宮夏生

その代わり、各種アイテムを十分すぎるくらい用意してくれたよ。 【タナトス】は、元々ギルドの後方支援担当だったからな。

#10020 Spot 0
四宮夏生

だから{var:player_nickname}、アカウントを作成して、 僕と一緒に「パラダイスロスト」の世界を救おう!

#10021 Spot 0
player

というか、【タナトス】さんのアカウントを使わせてもらうのはダメなのかな……?

#10022 Spot 0
未来

相手は初心者狩りするような奴だし、 新規のアカウントの方が釣られやすいんじゃないか?

#10023 Spot 0
小鳥遊雛田

えっ、そうなの~!? {var:player_nickname}さん、これからおとりになるってこと? なんだか危ない感じがするけど~。

#10024 Spot 0
八木唯

先輩、お大事に。

#10025 Spot 0
四宮夏生

いや、実際に傷を負うことはないから……あー、おほん。 伝説はいつも、何もないところから始まる! {var:player_nickname}よ、我に見せてみろ! お前がゼロから英雄に成長する物語を!!

#10026 Spot 0
途方もない時間がかかりそうだけど!? → Spot 10028
……うおおお、やる気出てきた! → Spot 10028
#10028 Spot 0
四宮夏生

大丈夫、僕がしっかりサポートするよ。 よし、早速始めるとしよう!

#10029 Spot 0

初期ステータスが平均的な剣士のジョブを選び、「パラダイスロスト」にログインした。

#10030 Spot 0

モニターが強い光を放ち、しばらくすると……。

#10031 Spot 0
???

ヒャッハー! こんな場所に何の用だァ!?

#10032 Spot 0
player

……!!

#10033 Spot 0

気づいたら、ドクロの仮面を被った野盗四人に囲まれていた。 まさか、待ち伏せされていた……?

#10034 Spot 0
野盗

素人かてめえ? リスポーン地点で【隠匿(ハイド)】を使わねえなんて、 カモにしろって言ってるようなもんじゃねえか!

#10035 Spot 0
そう言われても、こっちは素人だし……! → Spot 10037
チュートリアルから過激だなあ……。 → Spot 10037
#10037 Spot 0

ゆっくり操作方法を確認しようとしていたのに、いきなりの大ピンチだ。

#10038 Spot 0

ナイフを構えた野盗たちが、じりじりと近づいてくる。

#10039 Spot 0

まずい! こっちはまだ、どのキーで攻撃できるかすら……

#10040 Spot 0
四宮夏生

フハハハハハッ! 待たせたな、{var:player_nickname}!

#10041 Spot 0

遥か上空から、大量の光の矢が降り注いでくる。

#10042 Spot 0

光の矢は野盗たちを貫き、大ダメージを与えていく。

#10043 Spot 0

四宮くんが操作するキャラクター、【白夜】がいつの間にか地上に降り立っていた。

#10044 Spot 0
小鳥遊雛田

これが、伝説のプレイヤー……!

#10045 Spot 0
四宮夏生

あぁ……我が愛剣【ルミナス】が泣いている……。

#10046 Spot 0
四宮夏生

優しい子だ。本当は戦いたくないのだな……。

#10047 Spot 0
四宮冬実

あ、いつものお兄だった。

#10048 Spot 0
未来

絶好調なのは間違いないね。

#10049 Spot 0
野盗

に、逃げろ! 【ノーフェイス】様に報告するんだ!

#10050 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、マウスカーソルで狙いを定めて「F」と「Q」を同時に押すんだ。

#10051 Spot 0
player

こ、こうかな!?

#10052 Spot 0

キャラを操作し、剣を高く持ち上げた。 それと同時に【白夜】も手を掲げ、私の武器に光の束のようなものを籠め始めた。

#10053 Spot 0

どこからともなく力が湧いて来る感じがする。 そのまま剣を振り下ろすと、衝撃波が敗走中の野盗たちに襲いかかった。

#10054 Spot 0
野盗

ぎゃああああああっ!!

#10055 Spot 0
player

今、初期アカウントで出ていいダメージじゃない数字が出なかった!?

#10056 Spot 0
四宮夏生

この【白夜】の援護が付いてるからな!

#10057 Spot 0
四宮夏生

これから三十分間で、君にこのゲームの操作方法をたたき込む。

#10058 Spot 0
四宮夏生

ついてきてくれるな……?

#10059 Spot 0

もちろん、こちらの返事は決まっていた。

#10060 Spot 0
四宮夏生

……こんなところだろうな。 うーん、とはいえ、【ノーフェイス】とやり合うとなると準備不足は否めないが……。

#10061 Spot 0
レベリングでもする? → Spot 10063
装備を整えにいく? → Spot 10063
#10063 Spot 0
四宮夏生

さすが{var:player_nickname}だ、わかってるじゃないか。それでこそ、この【白夜】の相棒だ!

#10064 Spot 0
四宮夏生

それにしても、【ノーフェイス】の手下がチュートリアルエリアに現れるとは…… やはり、安全な場所はもう無いに等しいのだな。

#10065 Spot 0
player

私も思った。 初心者がゲーム開始早々にあんな攻撃的なプレイヤーと戦わされるなんて、 心が折れるよね……。

#10066 Spot 0
四宮夏生

ならば、ひとまず【隠密】機能を使ってみてはどうかな? そうすれば、あいつらに見つからずに済む。

#10067 Spot 0
player

でも……それだと、おとり役は果たせないんじゃ?

#10068 Spot 0
四宮夏生

おっと、そうだったな……。 フフッ、君、思ったより勇敢ではないか! ならば、君のことはこの【白夜】が守ろう!

#10069 Spot 0
四宮夏生

だがその前に、「絶対安全」な場所に行くとしよう。

#10070 Spot 0
player

そんな場所が本当にあるの?

#10071 Spot 0
四宮夏生

フッ、任せてくれ。我についてきてくれさえすれば良い。

#10072 Spot 0
四宮夏生

『疾風の精霊よ……我が意志に従え!』

#10073 Spot 0

【白夜】の詠唱と共に、風が私たちの体に集まってきた。 小さな風鳴りの音が耳に届く。

#10074 Spot 0

【白夜】は私の手を取り、すごいスピードで走り出した。

#10075 Spot 0

加速魔法の効果で、私たちのスピードはどんどん上がっていき、 目の前の景色も目まぐるしく変化していく。

#10076 Spot 0

渓流や谷を抜け、都市と村を抜け、そして雪原や砂漠を抜けて……。

#10077 Spot 0

いくつものバリエーション豊かなゲームフィールドを駆け抜けた末に、 目の前に一面の白が広がった。

#10078 Spot 0

……白というより、虚無と表現すべきだろうか。 ここには何もない、そう感じられる空間。

#10079 Spot 0
四宮夏生

よし、着いたぞ!

#10080 Spot 0
player

ここは……?

#10081 Spot 0
四宮夏生

ようこそ――【白夜】の秘密基地へ。

#10082 Spot 0
い、いったんストップ。 → Spot 10084
秘密基地と言われても…… → Spot 10084
#10084 Spot 0
player

ここ、何にもないよね……?

#10085 Spot 0
四宮夏生

その通り。ここは我が偶然見つけたエリア。 ゲームマップにも載っていない「空白地帯」なのだ。

#10086 Spot 0
未来

あのさ、単に未完成のゲームマップにしか見えないんですけど?

#10087 Spot 0
八木唯

……バグ。

#10088 Spot 0
四宮夏生

と、とにかく! このエリアからなら、【白夜】の宝物庫へ行ける。 そこにはきっと、この戦局を打開するための助けとなる宝物が、出番を待っているはずだ。

#10089 Spot 0

【白夜】が魔術師のように虚空に向かって指先を横一直線に振ると、 のっぺりとした空間に細長い入り口が現れた。

#10090 Spot 0

中を覗いてみると、薄暗く細長い廊下らしき空間が広がっている。

#10091 Spot 0
四宮夏生

安心したまえ、我にしかとついてくるがいい!

#10092 Spot 0
player

全知全能の【白夜】と一緒なら、何も心配することなんてないよ?

#10093 Spot 0
四宮夏生

フッ、やっとエンジンがかかってきたようだな……その意気だ!

#10094 Spot 0

【白夜】が恭しく「私」に手を差し伸べる。 マウスをクリックしてその誘いに応えると、 実際に手のひらに温もりが伝わってくるかのように感じられた。

#10095 Spot 0
四宮夏生

フンフ~ン♪

#10096 Spot 0

薄暗い廊下を進んでいくと、前方の景色が次第にはっきりとしてくる。 【白夜】の案内のもと、やや手狭ながらも華やかな部屋に辿り着いた。

#10097 Spot 0

棚の上、壁、床面にさえも、無数の豪華絢爛な装備がセンス良く並べられている。 もしかして、これが四宮くんの妄想の源泉だったり?

#10098 Spot 0
四宮夏生

【罪の魔眼】、【漆黒の戦鎧】、それに【永夜の冠】……。 ああ……! 聞こえる、聞こえるぞ、お前たちの我を呼ぶ声が!

#10099 Spot 0
player

これ、全部四宮くんのコレクションなの?

#10100 Spot 0
四宮夏生

フッ……伝説の大義賊【白夜】だぞ。 極上のコレクションを所有していることなど、至極当然だろう!

#10101 Spot 0
四宮夏生

しかし、今重要なのは、そういった品よりもこちらの方だ。

#10102 Spot 0
player

これ……宝箱? すごく綺麗だね。

#10103 Spot 0
四宮夏生

ああ。はるか昔、「パラダイスロスト」初のPvP大会で一位を取った時の報酬だ。 中からは、サーバーに一つしか存在しない「神器」が出ると言われている。 その時は記念に取っておこうと思って開けずにいたのだが。

#10104 Spot 0
player

そんな貴重なもの……ここで使っちゃうの?

#10105 Spot 0
四宮夏生

ああ。 我も、この宝箱は永遠に開けることはないと思っていた。 なにせ、最初にして最高の栄誉の証だからな。

#10106 Spot 0
四宮夏生

だがしかし! 栄誉と思い出を乗せた世界そのものが消えてしまうのなら、証の意味も消失する! であれば、今こそこれを使う時だろう!

#10107 Spot 0
四宮夏生

それに、今なら、僕を最も理解してくれる人とこれを開ける喜びを分かち合えるしね。 さあ{var:player_nickname}、君の手で開けてくれ!

#10108 Spot 0
光栄だ。 → Spot 10110
じゃあ遠慮なく! → Spot 10110
#10110 Spot 0
player

……と言いたい所だけど、箱に何か書いてない?

#10111 Spot 0
四宮夏生

ん? そうだったか? どれどれ……

#10112 Spot 0
四宮夏生

「……偽りの仮面が天空を覆いし時、【清貧なる掃除人】のみが虚妄を掃き清めるだろう」

#10113 Spot 0
四宮夏生

……面白い、実に面白い! 何を言っているのかさっぱりだが、これこそ「パラダイスロスト」らしさというものだ!

#10114 Spot 0
いや、【白夜】ですらわからないんだ……。 → Spot 10116
なにその「らしさ」って……。 → Spot 10116
#10116 Spot 0
四宮夏生

それはさておき、とにかく早く開けてみよう。

#10117 Spot 0

【白夜】に促され、私は箱を開けた。 眩い光が放たれた後、中から二つの装備が姿を現した。

#10118 Spot 0

一つは、金色の光を放つ長弓。 もう一つは。何の変哲もない鉄の箒。

#10119 Spot 0
小鳥遊雛田

まぶしっ! これが【神器】なのかな~?

#10120 Spot 0
未来

……もう片方は、箒か。 【神器】のおまけ的なヤツかな?

#10121 Spot 0
四宮冬実

あはは……。 まあ、迷う余地はなさそうだね!

#10122 Spot 0
四宮夏生

そうだな。 弓の方は、見た目からして強そうだ。実際ステータスも優秀だな。 で、こっちの箒だが……

#10123 Spot 0
四宮夏生

……どう見ても、ただの鉄の箒でしかないな。 ただ妙なのは、周囲のデータがこれを避けるような挙動を見せていることだ。 まるでこれを畏れているかのように。

#10124 Spot 0
四宮夏生

確か、この宝箱はどちらかを選ぶ方式だったはずだ。 片方の【神器】を選ぶと、もう片方が消滅すると思った方がいい。

#10125 Spot 0
四宮夏生

さあ{var:player_nickname}、運命の選択は君に任せよう!

#10126 Spot 0
player

私が選ぶの? こっちは初心者なんだけど……。 というかこれ、四宮くんの賞品だよね?

#10127 Spot 0
四宮夏生

フッ、だからこそだ! {var:player_nickname}が使うからこそ、敵も警戒しないはずだ。 それに……我が愛剣【ルミナス】を放っておくわけにはいかないからな!

#10128 Spot 0
player

そこまで言うなら……わかったよ。

#10129 Spot 0

改めて宝箱の前に立つと、二つの武器の名前が目の前に表示された。 【天界の弓 星落とし(シュテルネン・シュトゥルツ)】と【カリガネの鉄箒】 ……どちらを選ぶべきか。

#10130 Spot 0
player

じゃあ……

#10131 Spot 0
【天界の弓 星落とし(シュテルネン・シュトゥルツ)】 → Spot 10133
【カリガネの鉄箒】 → Spot 10137
#10133 Spot 0
player

まあ、どう考えてもこっちのほうが強そうだし……

#10134 Spot 0
四宮夏生

フハハハハハ! 完璧な選択だな、{var:player_nickname}! これならきっと勝てるはずだ!

#10135 Spot 0
未来

むしろこっちしか選択肢がない感じだね。

#10136 Spot 0
八木唯

うん、安全牌。

#10137 Spot 0
player

なんとなくだけど、こっちを選ぶべきかなって。

#10138 Spot 0
四宮夏生

おお……。さすが{var:player_nickname}、道理に囚われない選択を成す者といったところだな!

#10139 Spot 0
未来

いいのかい? これどう見てもまともな武器には見えないんだけど……。

#10140 Spot 0
八木唯

先輩、オカルトを信じがち。

#10141 Spot 0
小鳥遊雛田

二人とも、マップを見て! 何か来てないかな~!?

#10142 Spot 0
未来

ホントだ。赤い点が増えてるみたいだよ?

#10143 Spot 0
player

これ、敵のマークだよね! もしかして見つかった!?

#10144 Spot 0
四宮夏生

フハハハハハ! このエリアはゲームマップの狭間にある、「パラダイスロスト」を隅々まで走り回って ようやく見つけた隠れ家なんだぞ。人に見つかるはずが……

#10145 Spot 0
山賊

見つけたぞ! 【白夜】ー!

#10146 Spot 0
player

乗り込まれてるじゃん!

#10147 Spot 0
四宮夏生

な、貴様ら、どうやって……!

#10148 Spot 0
山賊

【隠密】も知らないド素人のおかげでな……! 【白夜】! やっと貴様の拠点を見つけたぞ!

#10149 Spot 0
山賊

貴様の時代はもう終わった! 【ノーフェイス】様こそナンバーワン! 今ここで貴様を葬ってや……グハァ!

#10150 Spot 0

言い終わらないうちに、【白夜】が敵を一閃した。 白く眩い光がほとばしったかと思うと、 無数の斬撃が咲き乱れ、敵のHPは一瞬にしてゼロになった。

#10151 Spot 0

【白夜】は相変わらず優雅で落ち着いたモーションをしているが、 モニターの前の四宮くんの顔には、わずかに怒りが滲んでいる。

#10152 Spot 0
四宮夏生

……お喋りが過ぎるぞ。

#10153 Spot 0
四宮夏生

僕と{var:player_nickname}の秘密基地デートを邪魔するなんて…… 地獄でその行いを悔いるがいい!

#10154 Spot 0
player

あの、【白夜】さん?

#10155 Spot 0
格好良かったけど……。 → Spot 10157
せっかくの試し打ちチャンスが……。 → Spot 10157
#10157 Spot 0
四宮夏生

……あ。あ~、ハハハ! ……すまない。つい頭にきて……少しばかりやりすぎてしまった。

#10158 Spot 0
player

それは別にいいんだけど……。 そういえば、今みたいに倒されたプレイヤーって、どうなるの?

#10159 Spot 0
四宮夏生

うーん、レベルに応じたペナルティを受けるのではなかったか? 装備もしくは経験値を失うとか……。

#10160 Spot 0
四宮夏生

詳しいことは、我もよく知らないのだ。 なぜなら、我は負けたことがないからな……

#10161 Spot 0
player

うわ、ヘイト稼ぎそうな発言。

#10162 Spot 0
四宮夏生

フフッ……心配するな、この奇跡の【白夜】がいれば負けることはありえない…… ん? DMが来たようだ。

#10163 Spot 0
player

送り主は?

#10164 Spot 0
四宮夏生

……【ノーフェイス】。

#10165 Spot 0
未来

お、向こうからのお出迎えかな?

#10166 Spot 0
八木唯

つまり、果たし状。

#10167 Spot 0
【ノーフェイス】

『久しぶりだな白夜 ずいぶんオレ様の部下をかわいがってくれたらしい』

#10168 Spot 0
【ノーフェイス】

『1対1で決闘をしないか? 1時間後、クオンの塔の頂上で待っている』

#10169 Spot 0
四宮夏生

……1on1か。どう思う? {var:player_nickname}。

#10170 Spot 0
四宮夏生

我としては、【ノーフェイス】との一騎打ちは望むところではあるが……どうも妙だ。

#10171 Spot 0
……受けて立とうよ、【白夜】。 → Spot 10173
こんなの罠に決まってる! → Spot 10191
#10173 Spot 0
player

……受けて立とうよ、【白夜】。

#10174 Spot 0
player

君なら、負けないと信じてるから。

#10175 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}……ありがとう! 君の信頼は、我が力の源だ!

#10176 Spot 0
四宮夏生

罠のような気がしなくもないが、ここは{var:player_nickname}の判断を信じよう。

#10177 Spot 0
四宮夏生

任せろ、皆のもの! この【白夜】こそ、「パラダイスロスト」の希望! 唯一絶対の生ける伝説!

#10178 Spot 0
四宮夏生

軽く世界を救ってくるとしよう……!

#10179 Spot 0

結局四宮くんは、意気揚々と一人で敵地へ向かった。

#10180 Spot 0

クオンの塔に待ち構えていたのは、総勢百人近くという大軍。

#10181 Spot 0
四宮夏生

は、話が違うぞ……! まあ良い、百人程度で倒されると思うなよ!

#10182 Spot 0
【ノーフェイス】

まさか、本当に一人で来るなんて……。

#10183 Spot 0
【ノーフェイス】

そうとなったら、【白夜】の伝説に終止符を打つとしよう。 お前ら、やれ!!

#10184 Spot 0

【ノーフェイス】が手を挙げると、 【白夜】を取り囲むようにして【隠密】を解除したプレイヤーが続々と姿を見せた。

#10185 Spot 0

二十、三十……一瞬にして、ミニマップに追加で五十以上の敵マークが増えた。

#10186 Spot 0

四方八方からの攻撃によって、【白夜】のヒットポイントは凄まじい速度でゼロになった。

#10187 Spot 0
#10188 Spot 0

自分も四宮くんも、PCの前で呆然とするしかない。 どうしてこんなことに……。

#10189 Spot 0End
四宮冬実

いや、これは避けられた罠だったよ……!

End5.正直者が馬鹿を見る — コイン ×12000
#10191 Spot 0
player

こんなの罠に決まってる!

#10192 Spot 0
四宮夏生

そ、それもそうだ……

#10193 Spot 0
四宮夏生

今の我には頼れる相棒がついている! {var:player_nickname}、我と共に来てくれ!

#10194 Spot 0

冷静になった四宮くんと作戦を考え、装備を整えてから約束の地へと向かった。

#10195 Spot 0

クオンの塔……「パラダイスロスト」の中心部に。

#10196 Spot 0
【ノーフェイス】

まさか、本当に一人で来るなんて……。

#10197 Spot 0
【ノーフェイス】

そうとなったら、【白夜】の伝説に終止符を打つとしよう。 お前ら、やれ!!

#10198 Spot 0

【ノーフェイス】が手を挙げると、 【白夜】を取り囲むようにして【隠密】を解除したプレイヤーが続々と姿を見せた。

#10199 Spot 0

二十、三十……一瞬にして、ミニマップに追加で五十以上の敵マークが増えた。

#10200 Spot 0
【ノーフェイス】

百人程度であれば、あるいはお前もやられなかったかもしれねえな! しかし今いる待ち伏せはそれ以上……さて耐えられるかな!

#10201 Spot 0
四宮夏生

フン、読み通りだな! 安全エリアにまで手下を送り込む貴様のことだ、 タイマン勝負なんてするつもりは端から無いと思っていた!

#10202 Spot 0
四宮夏生

さぁ、{var:player_nickname}! 君の出番だ!

#10203 Spot 0
四宮夏生

【神器】で敵を一掃するぞ!

#10204 Spot 0
【ノーフェイス】

こいつ……レベル一桁!? ははははっ!! 【白夜】サマよお、そんな素人を連れて何をするつもりだ?

#10205 Spot 0
【ノーフェイス】

まぁ、過去に生きているお前が何をしようと無駄だがな!

#10206 Spot 0

隣に座る四宮くんと目を合わせる。

#10207 Spot 0

……不思議と、胸の奥から勇気が湧いてきた。

#10208 Spot 0

【天界の弓 星落とし(シュテルネン・シュトゥルツ)】を装備する。

#10209 Spot 0

私が限界まで弓を引き絞ると同時に、【白夜】は補助魔法を発動した。 前と同じように、キャラと武器が白く輝き出す。

#10210 Spot 0

そのまま、レーザービームのような一撃を放った。 派手な爆音が連続で響き渡り、敵がみるみる消滅していく。

#10211 Spot 0
【ノーフェイス】

そんなバカな……! まさか、あいつ、【ベルモンド】か!

#10212 Spot 0
四宮夏生

【ベルモンド】はもういない! ここにいるのは我が無二の相棒、{var:player_nickname}だ!

#10213 Spot 0
四宮夏生

【ノーフェイス】! 貴様の悪行は今日ここで終わらせる! 【白夜】の審判を受けるがいい!

#10214 Spot 0
【ノーフェイス】

ぐわあああーーっ! そんな、この俺が……!!

#10215 Spot 0
【ノーフェイス】

お、おのれ! このまま終わってたまるか!

#10216 Spot 0
【ノーフェイス】

絶対もう一度這い上がってやる! 待ってろよ、【白夜】ぁぁ!!

#10217 Spot 0
player

…………終わった?

#10218 Spot 0
四宮夏生

そうだ! 我らの勝利だ!

#10219 Spot 0
四宮夏生

君のおかげだ。これで、さすがに【ノーフェイス】とその取り巻きも懲りるだろう。

#10220 Spot 0
四宮くんの役に立ててよかった。 → Spot 10222
「パラダイスロスト」、結構面白いかも。 → Spot 10223
#10222 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}……! 本当にありがとう!!

#10223 Spot 0
四宮夏生

そうだろうそうだろう! 本当に素晴らしいゲームなんだ!

#10224 Spot 0
四宮夏生

……とはいえ、 【ノーフェイス】とその一味がまた暴れることのないように、 もうしばらくの間二人で見張る必要がありそうだな。

#10225 Spot 0End
四宮夏生

まだまだやることが山積みだ! 【白夜】の伝説の新たな一ページを、共に刻もうではないか!

End4.伝説の再来 — 誠実の宝玉 ×1
#10227 Spot 0

【カリガネの鉄箒】を装備する。

#10228 Spot 0

もうどうにでもなれ、という気持ちで、箒を構えて敵の総本山へと突進する。

#10229 Spot 0
【ノーフェイス】

ハッハッハッハ! なんだそのおもちゃは! 【白夜】、お前もお前の仲間も頭をやられちまったんじゃねえのか!

#10230 Spot 0
【ノーフェイス】

お前ら、さっさとやっちまえ! ……あれ、なんか人減ってない?

#10231 Spot 0

箒を振るったその時、信じられないことが起こった。

#10232 Spot 0

箒が無数の光る数字を纏い、ひと振りするごとに、 【ノーフェイス】の手下が姿を消していったのだ。 まるで、データごと削除でもされたかのように。

#10233 Spot 0
【ノーフェイス】

ま、まさか、あれは伝説の【神器】……!? 装備もレベルもすべてリセットするという、あの【神器】だというのか!?

#10234 Spot 0
四宮夏生

すごいぞ{var:player_nickname}! その調子で、次は【ノーフェイス】を狙うんだ!

#10235 Spot 0
player

わかった……!

#10236 Spot 0
【ノーフェイス】

ぐわあああーーっ! おのれ……なぜだ! 【白夜】! なぜいつも貴様が勝つんだ!

#10237 Spot 0
【ノーフェイス】

納得いかねえ! このまま終わってたまるか! 俺のランキング、俺の装備、俺の……!

#10238 Spot 0

【ノーフェイス】が言い終わらないうちに、 【カリガネの鉄箒】は彼をデータの塵へと変え、 悪事を働いていた仲間たちもろとも消滅させてしまった。

#10239 Spot 0

【カリガネの鉄箒】の攻撃を受けたプレイヤーは、 経験値がリセットされ、装備もすべて失う。 バグを利用してのし上がった【ノーフェイス】にとって、それは致命的な一撃だった。

#10240 Spot 0

その後、力を失った【ノーフェイス】とその取り巻きは初心者狩りもままならなくなり、 すごすごとゲームから去っていったという。

#10241 Spot 0

こうして、パラダイスロストの世界に平和が訪れたのだ。

#10242 Spot 0
一同

うおおおおおおおおおおおおおおおおっ!

#10243 Spot 0

バーは熱狂に包まれ、みんなが健闘を称え合って乾杯していた。

#10244 Spot 0

気づいたら、自分は満面の笑みの四宮くんと抱き合っている。

#10245 Spot 0
四宮夏生

ありがとう、{var:player_nickname}! 君のおかげだよ……!

#10246 Spot 0

……まあ、今日は特別な日だ。

#10247 Spot 0

我に返って恥ずかしくなるのは、もう少し後でいいか。

End3.新たなる伝説 — 月光の福袋 ×1

異世界への招待状

契約を結ぶことで開放

Possible Endings

End6.パラダイスは終わらない
祈願の巻物 ×1
End7.そして新章へ……
日光の福袋 ×1

Scenario Script

Spots 1, Scenes 262, Choices 7, Endings 2

#10000 Spot 0
#10001 Spot 0

宿敵【ノーフェイス】たちとの最終決戦から、三日ほど経った頃。

#10002 Spot 0

オンラインゲーム「パラダイスロスト」を救うための戦いが幕を閉じ、 いつもの日常がまたやってきた。

#10003 Spot 0
【白夜】

何かが、我を呼んでいる……! {var:player_nickname}、いつもの場所で会おう!

#10004 Spot 0

……うん、この口調も、心なしか懐かしい。

#10005 Spot 0

そんな四宮くんとの約束を果たすべく、大学近くの麻雀会館に向かった。

#10006 Spot 0
四宮夏生

奇遇だね、{var:player_nickname}! ここで会えたのも、まさに【運命(デスティニー)】と言うべきだろうか。

#10007 Spot 0
約束したのはそっちなのに……? → Spot 10009
なんで途中で待ってたの? → Spot 10012
#10009 Spot 0
四宮夏生

それもそうだな。

#10010 Spot 0
四宮夏生

というかだな、こっちは早く会いたくて、ここで待ってたんだぞ。

#10012 Spot 0
四宮夏生

それはもちろん……

#10013 Spot 0
四宮夏生

早く君に会いたかったからだ!

#10014 Spot 0
四宮夏生

そうだ、もう世界を救った冒険の仲間だし、 これからは気軽に夏生とでも呼んでくれよ。

#10015 Spot 0
player

じゃあ……夏生くん、どうしてバーテンダーの格好なの?

#10016 Spot 0
player

バイトがある日でも、いつも学校では私服なのに。

#10017 Spot 0
四宮夏生

さすが、鋭いね! 【白夜】の相棒はこうでないと。

#10018 Spot 0
四宮夏生

それより{var:player_nickname}、ちょっと目を閉じてくれるかな?

#10019 Spot 0
player

え?

#10020 Spot 0

戸惑いながらも、言われたとおりに目を閉じることにした。

#10021 Spot 0

夏生くんの足音がゆっくりと近づいてくる。

#10022 Spot 0

息がかかりそうなほどの距離。

#10023 Spot 0
player

え? えっ?

#10024 Spot 0

こちらの混乱をよそに、夏生くんは優しく右手をつかんできた。

#10025 Spot 0

もう片方の手で、何か封筒のようなものを握らせてくる。

#10026 Spot 0
四宮夏生

目、もう開けていいよ。

#10027 Spot 0

言われたとおりに目を開く。

#10028 Spot 0

右手には、封蝋で留められた白い封筒が握られていた。

#10029 Spot 0

表裏を確認してみるけど、特に何も書かれていない。

#10030 Spot 0
player

……ええと、これは?

#10031 Spot 0
四宮夏生

招待状だよ。

#10032 Spot 0
四宮夏生

……一緒に「パラダイスロスト」を救ってくれたお礼に、 これからちょっとしたパーティーに招待したいと思ってね。

#10033 Spot 0
四宮夏生

……どうかな?

#10034 Spot 0

いつも自信満々の夏生くんにしては珍しく、少し照れているようにも見えた。

#10035 Spot 0
ありがたいけど…… → Spot 10037
今私、めちゃくちゃ普段着だよ? → Spot 10037
#10037 Spot 0
四宮夏生

大丈夫、ドレスコードがある場所じゃないから。 前々から考えていた【約束の地】だからね。

#10038 Spot 0
player

なにそれ、気になる。一体どこに行くつもり?

#10039 Spot 0
四宮夏生

それは、着いてからのお楽しみさ。

#10040 Spot 0
四宮夏生

さあ、着いたよ、{var:player_nickname}。

#10041 Spot 0
四宮夏生

ようこそ、【白夜】の邸宅へ!

#10042 Spot 0
player

いや、夏生くんの家じゃん!

#10043 Spot 0

バーテンダーの格好をしていたから、いつものバーに行くとばかり……。

#10044 Spot 0

いや、でも、実家に呼んでくれるのはちょっと嬉しいかも。

#10045 Spot 0
player

バーテンダーの格好なのは、私をおもてなしするためだったんだ……?

#10046 Spot 0
四宮夏生

そういうこと。……さあ、入ろうか。

#10047 Spot 0
四宮冬実

{var:player_nickname}さん、ようこそ我が家へ!

#10048 Spot 0
四宮冬実

お兄がいつもごめんね?

#10049 Spot 0
四宮夏生

冬実、どうしていきなり謝罪から入るのかな?

#10050 Spot 0
四宮冬実

お兄のことだから、なんか妙なサプライズで {var:player_nickname}さんを連れてきたんだろうと思って……。

#10051 Spot 0
四宮冬実

あー、お兄流だと、【運命】とか【約束の地】とか言ってさ。

#10052 Spot 0

さすが実の妹。完全に読み通りだった。

#10053 Spot 0
四宮夏生

別にサプライズなんてしてないよ。 だって、僕は常に世界を驚かせて続けているんだから。

#10054 Spot 0
四宮夏生

つまり、サプライズこそが通常運転なんだ。 だからさっきのはサプライズとしてはカウントされていない。ただの日常さ。

#10055 Spot 0
四宮冬実

また始まった……。

#10056 Spot 0
四宮冬実

ここまだ玄関だから! このペースじゃリビングまでたどり着けないよ!

#10057 Spot 0
四宮冬実

……ほんと、うちのお兄がごめんね?

#10058 Spot 0
そんなに謝られるほどのことはされてないよ。 → Spot 10060
いつものことだし、もう慣れたよ。 → Spot 10060
#10060 Spot 0
四宮父

お、主役が到着したようだね。

#10061 Spot 0

ダイニングテーブルの上には、すでに料理が並んでいた。

#10062 Spot 0

夏生くんのお父さんとお母さんが、お皿を並べたり料理を運んできたりしてくれている。 さすがに、ご両親に会うのは初めてだ。少しだけ緊張してきた。

#10063 Spot 0
四宮夏生

座ってて、僕は料理の手伝いをしてくるから。

#10064 Spot 0
player

あ、私も手伝います!

#10065 Spot 0
四宮父

いいのいいの、客人に手伝わせるわけにはいかないよ。

#10066 Spot 0
四宮母

……あなたからは洗練された【妖気】を感じる。

#10067 Spot 0
四宮母

そうね……そこの、右端の席に座りなさい。

#10068 Spot 0
四宮母

そこなら【闇夜の力場】とこの屋敷の結界が共鳴して、暴走せずに済むから。

#10069 Spot 0
player

は、はい、わかりました……

#10070 Spot 0

そういって、夏生くんのお母さんはキッチンへと戻っていった。

#10071 Spot 0
player

……今の、どういうこと?

#10072 Spot 0
四宮冬実

ごめん……、お母さんもお兄と同じ属性なの。

#10073 Spot 0
player

つまり、中二病ってこと……?

#10074 Spot 0

まさか、夏生くんのアレは母譲りだったのか。

#10075 Spot 0
全員

いただきます。

#10076 Spot 0

料理がすべて並び、みんなの合図とともに食事がスタートする。

#10077 Spot 0

ローストビーフ、ビーフシチュー、シーザーサラダ。

#10078 Spot 0

まるでホテルのビュッフェみたいな豪華さだ。どれもものすごくおいしい。

#10079 Spot 0
四宮母

夏生、この短期間でずいぶん成長したんじゃない?

#10080 Spot 0

隣に座る夏生くんは、得意げな顔をしていた。

#10081 Spot 0
四宮夏生

フフフ、わかる? 僕も、数々の修羅場を潜り抜けてきたからね。

#10082 Spot 0
四宮母

今なら、四宮家に代々伝わる一子相伝の奥義を授けることもできるかもしれないわ。

#10083 Spot 0
四宮夏生

僕にはまだ早いよ。もう少し、【白夜】とのシンクロ率を高めてからでないと……

#10084 Spot 0
player

……夏生くん、一子相伝の奥義って何?

#10085 Spot 0
四宮夏生

僕も今初めて聞いた。

#10086 Spot 0
player

えっ。

#10087 Spot 0

この親子、本当にノリだけで会話しているのか……!

#10088 Spot 0
四宮母

……ところで、{var:player_nickname}さん。

#10089 Spot 0
四宮母

旅に出るなら、「純白の雪原」と「灼熱の荒野」のどちらがいい?

#10090 Spot 0
四宮夏生

母さん……{var:player_nickname}を「試す」気だね?

#10091 Spot 0
四宮冬実

{var:player_nickname}さん、適当に流してくれればいいから……!

#10092 Spot 0
四宮父

ははは、今日は一段と賑やかな食卓だね~。

#10093 Spot 0

四宮家一同の視線がこちらに向けられる。

#10094 Spot 0

何一つヒントがない。こんなの、どちらを選べばいいんだろうか……?

#10095 Spot 0
純白の雪原 → Spot 10096
灼熱の荒野 → Spot 10112
#10096 Spot 0
四宮母

なるほど……

#10097 Spot 0
四宮母

大義を成し遂げるためには、一片の曇りもない純粋さが必要ということね。

#10098 Spot 0
player

え、そんなこと一言も……

#10099 Spot 0
四宮夏生

それでこそ{var:player_nickname}だよ!

#10100 Spot 0
四宮夏生

今度、一緒に雪原へ行こう。

#10101 Spot 0
四宮夏生

汚れのない大地の果てに、世界の真実が眠っているかもしれないからさ……

#10102 Spot 0
反対する → Spot 10104
賛成する → Spot 10105
#10104 Spot 0
player

いやいや、そんな意味不明な大冒険は怖いでしょ!

#10105 Spot 0
player

……まあ、夏生くんとの旅行にはぜひ行きたいけど。

#10106 Spot 0
四宮夏生

よし、決まりだね。

#10107 Spot 0
四宮夏生

どこがいいかな、内なる【白夜】は「北へ向かえ」って言ってるけど。

#10108 Spot 0
四宮冬実

お兄、雪原なんだから北に決まってるでしょ?

#10109 Spot 0

いつの間にか旅行の約束が決まってしまった。

#10110 Spot 0

……まあ、夏生くんとならどこへ行っても楽しいはずだ。

#10112 Spot 0
四宮母

……!?

#10113 Spot 0
四宮夏生

……!?

#10114 Spot 0
player

なんですか、二人してその反応は……。

#10115 Spot 0
四宮母

恐ろしい子……。戦士、いやもはや修羅ね。

#10116 Spot 0
四宮母

あなたにとっては、地獄すらただの旅行先でしかないというの?

#10117 Spot 0
player

いや、そんなつもりで言ったんじゃ……。

#10118 Spot 0

適当に答えただけだとは、とてもじゃないが言えない雰囲気だ。

#10119 Spot 0
四宮夏生

……{var:player_nickname}、僕は自分が恥ずかしいよ。

#10120 Spot 0
player

いきなりどうしたの!?

#10121 Spot 0
四宮夏生

修羅に休養はいらない、か……。はは、目が覚めたよ。

#10122 Spot 0
四宮夏生

僕も乗った! 灼熱の荒野で壮絶な修行編だ!

#10123 Spot 0
四宮夏生

これで僕もようやく、【白夜】の第二形態に覚醒できるかもしれない……。

#10124 Spot 0
player

ふ、普通に旅行しようよ! 普通の場所で!

#10125 Spot 0
四宮冬実

お兄たちはこうなったら聞かないよ。諦めて……。

#10126 Spot 0

灼熱の荒野で夏生くんと二人、壮絶な修行をする自分を想像する。

#10127 Spot 0

……どうしよう。それはそれで楽しそうな気もしてきた。

#10128 Spot 0

……いやでも、本当に火山とか行ったりしないよね!?

#10129 Spot 0

ちょっと変わった話題のあとも、四宮家の食卓はとても賑やかなものだった。

#10130 Spot 0

中二病談義に花を咲かせる母と息子。

#10131 Spot 0

翻弄されながらも的確にツッコミを入れる妹。

#10132 Spot 0

父は優しい笑顔でそれを見守っている。

#10133 Spot 0

トリッキーなくせに温かくて、もっと一緒に過ごしていたいと思える家族だった。

#10134 Spot 0
四宮夏生

……うん、なかなか素晴らしいランチタイムだったんじゃないか?

#10135 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、これからもご飯に来てよ。また招待状を渡すからさ。

#10136 Spot 0
四宮夏生

ああ、そういえば渡した招待状、今も持ってるんだったら、 もう一度細かくチェックしてみてくれないか。

#10137 Spot 0
player

細かく……?

#10138 Spot 0

夏生くんに言われ、改めて招待状を取り出し、よく見てみた。

#10139 Spot 0

……あ、封筒が二重構造になってる!

#10140 Spot 0

いかにも中二病患者が好みそうな仕掛けだ。

#10141 Spot 0

隠し封筒の中を探ると、中から金色のカードが出てきた。 表面には、手書きでこう書かれている。

#10142 Spot 0

「屋敷の奥底に、真の約束の地あり」

#10143 Spot 0
四宮夏生

おめでとう! 最後のヒントを見つけたね。

#10144 Spot 0
player

屋敷の奥底ってなに? 最奥とかならまだわかるけど…… って、まさか。

#10145 Spot 0
四宮夏生

そのまさかだ! 時、ようやく来たれり! この次元に存在する、【白夜】の宝物庫に招く時が!

#10146 Spot 0

夏生くんに連れられて二階に上がり、 花や果物、そして上質な酒類の香りが漂う部屋に入った。

#10147 Spot 0
四宮夏生

ようこそ、僕が最も敬愛するお客様。

#10148 Spot 0

予想通り、ここは夏生くんの居室だった。 部屋の中はかなり整頓されている。

#10149 Spot 0

意外だったのは、部屋の中にしっかりした造りのバーカウンターがあったことだ。

#10150 Spot 0

机の上にはおしゃれなグラス、シェイカー、計量カップ。 部屋の隅には小型の冷蔵庫。 どれも、カクテル作りに必要な道具だ。様々な種類の酒瓶も置いてある。

#10152 Spot 0
player

夏生くんは努力家だね。 家でもバーテンダーの練習をしてるんだ。

#10153 Spot 0
四宮夏生

先輩たちに追いつくために必死だったんだよ。

#10154 Spot 0
四宮夏生

最近はどちらかというと、新作カクテルの開発がメインだけどね。

#10155 Spot 0

そういえば、夏生くんはよくCatChatに新作カクテルの画像をアップしている。

#10156 Spot 0

創作意欲が溢れててすごいなあ、と軽く考えていたけど、 その裏側にはこういう地道な努力があったのだ。

#10157 Spot 0
四宮夏生

どこにあったかなあ……

#10158 Spot 0

そうつぶやきながら、夏生くんは背丈ほどはある本棚を探している。

#10159 Spot 0

読書家の側面もあったのだ。 まだまだ、自分の知らない夏生くんはたくさん存在しているらしい。

#10160 Spot 0
四宮夏生

あ、あった!

#10161 Spot 0

夏生くんが取り出したのは、少し年季の入った絵本だった。

#10162 Spot 0

外国語で書かれているため、タイトルはわからない。

#10163 Spot 0

絵本の表紙には、白いマントと黒い仮面を被った、 三等身くらいのかわいらしい怪盗が描かれていた。 小さな【白夜】と言うべき姿の怪盗だ。

#10164 Spot 0
player

これって……

#10165 Spot 0
四宮夏生

『かいとう・ホワイトナイトのぼうけん』

#10166 Spot 0
四宮夏生

子供のころ、父さんが海外出張のお土産でくれた絵本だよ。

#10167 Spot 0
四宮夏生

白いマントの怪盗が、悪い大富豪を懲らしめるために活躍する物語……

#10168 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}にだけ教えるけど、これが僕の原点なんだ。

#10169 Spot 0
四宮夏生

正義のために、大切な誰かのために、

#10170 Spot 0
四宮夏生

マントをはためかせて空を駆ける……

#10171 Spot 0
四宮夏生

子供ながらに、その姿に憧れたよ。

#10172 Spot 0
player

そうなんだ……

#10173 Spot 0
player

だから夏生くんは、【白夜】を作ったんだね。

#10174 Spot 0
四宮夏生

うん。「パラダイスロスト」のキャラメイクで、何時間もかけてね。

#10175 Spot 0

そう笑う夏生くんには、いつもの中二病っぽい雰囲気はなかった。

#10176 Spot 0

真剣に、今の夏生くんを形作ったものについて語ってくれている。

#10177 Spot 0

誰にも明かしていない秘密を、打ち明けてくれている。

#10178 Spot 0
四宮夏生

僕は、少しでも近づけたのかな。

#10179 Spot 0
四宮夏生

この絵本の中の怪盗に……

#10180 Spot 0
もちろんだよ。 → Spot 10181
#10181 Spot 0
player

夏生くんは、「パラダイスロスト」の世界とみんなの思い出を救ったんだよ。

#10182 Spot 0
player

しかも、入試のために、大好きなゲームをやめてまで勉強したし……

#10183 Spot 0
player

アルバイトとはいえ、立派なバーテンダーになろうと努力したでしょ。

#10184 Spot 0
player

誰にでもできることじゃないよ。 私の目には、正真正銘の「正義の味方」に見えたよ。

#10185 Spot 0
四宮夏生

そうかな……?

#10186 Spot 0
四宮夏生

ただ、普通に生きてきただけなんだけど、 このくらいのことで、ここまで褒められるとは思わなかったなぁ……。

#10187 Spot 0

夏生くんは照れくさそうに笑った。柄にもなく謙遜しているらしい、と気づく。

#10188 Spot 0

こんな時、なんて言えばいいだろう…… 頭の中で、次の言葉を必死に探した。

#10189 Spot 0
激励する。 → Spot 10190
中二っぽい言葉を言ってみる。 → Spot 10237
#10190 Spot 0
player

何も普通じゃないよ。

#10191 Spot 0
player

たしかに、【白夜】は「パラダイスロスト」の世界を救った。

#10192 Spot 0
player

でも、夏生くんの真の実力はこんなものじゃない。 そんなに色んな事を頑張ってきた夏生くんは、 もっと壮大な夢を見ているはず……そうでしょ?

#10193 Spot 0
player

これから先も、近くで【白夜】のーーいや、夏生くんの活躍を見せてほしいんだ。

#10194 Spot 0
player

夏生くんなら、もっともっととんでもない伝説を……

#10195 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、君は……

#10196 Spot 0
四宮夏生

やっぱり最高の相棒だ!!

#10197 Spot 0

夏生くんの声のトーンが跳ね上がった。その瞳は、未来への希望で輝いている。

#10198 Spot 0
player

な、夏生くん……?

#10199 Spot 0
四宮夏生

では、ぜひ味わってみてくれ。 {var:player_nickname}のために作った、特製カクテルを!

#10200 Spot 0

まるで大いなる挑戦を目の前にした怪盗のように、夏生くんは優雅に一礼すると、 颯爽とバーカウンターへ向かい、いくつかの瓶を流れるような手捌きで取った。 続いて、冷蔵庫から、オレンジジュースと氷の入った袋を取り出した。

#10201 Spot 0

その一連の動作は、【白夜】が武器を持ち替える時のように、 余裕があって優雅なものだった。

#10202 Spot 0
四宮夏生

本当は、氷を削るところから始めたかったんだけど…… 招待状を渡した日の前の夜、どうしても眠れなくて、 つい我慢できずに準備しちゃったんだ。

#10203 Spot 0
四宮夏生

なんてったって、君専用の特製カクテルだからね。 そう考えただけで、氷の一粒一粒の形まで、奇跡的なほどに完璧であってほしいと 願わずにはいられなかったんだよ。

#10204 Spot 0
四宮夏生

今この袋の中にある氷はどれも、 僕が何度も練習を重ねて、厳選に厳選を重ねたコレクションなんだ。

#10205 Spot 0

そう言いながら、夏生くんは真剣な顔でカクテル作りを始めた。

#10206 Spot 0

デスクチェアに座って、その様子を特等席で見守る。

#10207 Spot 0

シェイカーに氷と材料を入れて、夏生くんは踊るような軽快さでかき混ぜていく。

#10208 Spot 0

相変わらず、惚れ惚れとするほど美しい所作だ。

#10209 Spot 0

もしかしたら、この姿を見るためだけにバーに通う常連客もいるのかもしれない。

#10210 Spot 0

シェイクが終わる。心地よい静寂。

#10211 Spot 0

夏生くんは、グラスへと静かにカクテルを注ぎ始める。

#10212 Spot 0
四宮夏生

お待たせいたしました。【パラダイス】です。

#10213 Spot 0
四宮夏生

カクテル言葉は、「夢の途中」。

#10214 Spot 0
四宮夏生

……もっとも、きみにはアルコールが入っていない方がいいかなと思ったから、 モクテルにアレンジしてみたんだ。

#10215 Spot 0
四宮夏生

さしずめ「パラダイスロスト」ってところかな?

#10216 Spot 0

楽園を照らす太陽のような色をしたモクテルを、慎重に口へ運んでいく。

#10217 Spot 0

なめらかな口当たり。 氷でかなり冷やされているはずなのに、嫌な鋭さがまるでない。

#10218 Spot 0

オレンジの爽やかさと、アプリコットの芳醇な甘さが高いレベルで共存している。

#10219 Spot 0

アルコールなんて入っていないのに、 まるで楽園(パラダイス)に連れて行かれた気分だ。

#10220 Spot 0
player

……すごくおいしい。

#10221 Spot 0

忙しい脳内とは裏腹に、口から出た感想は実にシンプルなものだった。

#10222 Spot 0

このカクテルの素晴らしさをバーテンダーに伝えるには、 大げさに着飾った表現なんていらない。 なんとなく、そう思ったのだ。

#10223 Spot 0
四宮夏生

……なんというか。

#10224 Spot 0
四宮夏生

もしかしたら僕は、今この瞬間のためにバーテンダーを続けてきたのかもね。

#10225 Spot 0
四宮夏生

ありがとう、{var:player_nickname}。

#10226 Spot 0
四宮夏生

おかげで、これからも頑張っていける気がするよ。

#10227 Spot 0
player

まだ夢は終わってないからね。

#10228 Spot 0
四宮夏生

はは、本当にそうだね。

#10229 Spot 0

夏生くんは自分の分のカクテルをグラスに注ぎ、真剣な瞳でこちらを見た。

#10230 Spot 0
四宮夏生

これから先も、二人で夢を追いかけていこう。

#10231 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、ずっと隣にいてくれる?

#10232 Spot 0
player

……もちろん。

#10233 Spot 0

気恥ずかしさをかき消すように、グラスとグラスがぶつけられる。

#10234 Spot 0End

その軽やかな響きは、 白いマントの怪盗がくれたプレゼントなのかもしれないと思った。

End6.パラダイスは終わらない — 祈願の巻物 ×1
#10237 Spot 0
player

今の夏生くんは、新たな称号を得るに相応しい。

#10238 Spot 0
player

さしずめ、【純白の閃光】といったところか……

#10239 Spot 0

いつもの夏生くんに合わせた単語を出してみると、思った以上の反応が返ってきた。

#10240 Spot 0
四宮夏生

……!

#10241 Spot 0

夏生くんは目を見開き、よろよろと後ずさりする。

#10242 Spot 0
四宮夏生

そんな、僕にはまだその称号は早すぎる……。

#10243 Spot 0
四宮夏生

今の僕のレベルでは、【ジャスティス・ホワイト】くらいがちょうどいいんだよ……。

#10244 Spot 0

世界観が微妙にズレてるし、なんならそっちの方が凄そうに思えるけど、 選択肢を間違ったことは確かだ。

#10245 Spot 0

どうにか取り繕おうと、己の中の中学二年生に必死に働きかける。

#10246 Spot 0
player

謙遜はよしなよ。【白夜】は伝説の存在なんだ。

#10247 Spot 0
player

世界中の路地裏で、【白夜】の伝説を称える鼻歌が奏でられる……

#10248 Spot 0
player

その旋律は風に舞って、大気のマナと混じり合って、 世界の大いなる流れに循環していく。

#10249 Spot 0
四宮夏生

お、おお……

#10250 Spot 0
player

大いなる流れは、やがて短剣【ルミナス】へと収束する。

#10251 Spot 0
player

それこそが、【白夜】覚醒の条件なんだ。

#10252 Spot 0
四宮夏生

だ、第二形態……!

#10253 Spot 0
player

そう! 覚醒の刻はもうすぐそこまで迫ってーー

#10254 Spot 0

ふと、いくつかの視線が背中に刺さっていることに気づく。

#10255 Spot 0

慌てて振り向くと、一番見られたくない部類の人物が二名、そこに立っていた。

#10256 Spot 0

コーヒーカップを乗せたお盆を持った冬実ちゃんと、四宮兄妹のお母さんだ。

#10257 Spot 0

お、終わった……

#10258 Spot 0
四宮冬実

……み、見なかったことにするから!

#10259 Spot 0
四宮母

……同志ね。

#10260 Spot 0

恥ずかしそうに顔を覆う冬実と、「すべてわかってる」といった顔で神妙に頷く母。

#10261 Spot 0

私の人生、完全に終わった……!!

#10262 Spot 0
四宮母

ではまたあとで、【白夜】。

#10263 Spot 0
四宮母

それから{var:player_nickname}さん、――いや、「【鉄箒】を揮いし者」と呼ぶべきか。 お主の箒さばき、見事であった。 最高の相棒にして好敵手を得た今の【白夜】に、もはや【亜音速】は不要……。さらばだ!

#10264 Spot 0
player

え……?

#10265 Spot 0
四宮夏生

て、鉄箒という武器名は、家で話した覚えがないぞ…… それに、【亜音速】は不要、って……

#10266 Spot 0
四宮夏生

ま、まさか母さんが……? ちょっと、待ってよ……!

#10267 Spot 0
四宮夏生

{var:player_nickname}、急いで追いかけるよ!

#10268 Spot 0

新たな物語が始まる予感。

#10269 Spot 0

思っていた方向と全然違う気もするけれど、 これはこれで楽しいのかもしれない……のかな?

#10270 Spot 0End

なんだか、もうわからなくなってきてしまった。

End7.そして新章へ…… — 日光の福袋 ×1