ジェーン
祖母の影響で探偵になった少女。有名な女探偵と偶然名前が同じなこともあって、隠された罪悪は必ず暴くと固く誓っている。長年ミステリー小説を読んだ経験と自分の直感で、「ABC窃盗事件」と呼ばれる難事件を解決したことから、メディア上では「天才美少女探偵」と呼ばれている。
Profile
Skins
ジェーンの初期衣装
ジェーンと契約を結んだ時に入手できる着せ替え衣装
「君にエールを!」にて購入できる、運動会テーマの着せ替え衣装
Emotes
Bond Requirements
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プレゼント・普通
うーん……どうやら君には探偵の素質はなさそうだな。こんな簡単な推理さえ間違うなんて、特訓が必要だよ。
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プレゼント・好み
必死に隠してきた趣味を君に知られるとは……し、仕方ない。今日のところは、君が一飜市最強の探偵だと認めよう。でも、今日だけだからね!
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絆レベルアップ5
「探偵X」は、おばあちゃまが若い頃に設立した探偵事務所なんだ。それから色々あってやむなく閉めちゃったんだけど、きっとおばあちゃまは「探偵X」が再び一飜市の超一流探偵事務所になることを願ってる。その願いを叶えるためには、私がやるしかないのよ。君には私の助手として、最大限頑張ってもらうわ。
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絆レベルアップ1
ジェーン・クリスティ、伝説の女探偵。一飜市の探偵伝説を創り出し、探偵界の誰もが憧れる至高の存在!フフン、おばあちゃまは彼女の名前を取って私に名付けてくれたの。君はこれがどういうことか分かる?つまり、私は第二のジェーン・クリスティになる運命ってことよ!
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絆レベルアップ2
「ABC窃盗事件」?ああ……二年前に私が解決したあの名画窃盗事件のことね。まさか事件そのものに注目する人がいたなんて。当時マスコミがあの事件を報道した時は、解決したのがとある美少女だったってことばかり注目して、事件解決までの道のりを真面目に取り上げる人なんていなかったもん。やはり君は私の助手になる資格があるね。
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絆レベルアップ3
国語の成績……どうせ今回も落第だよ……でも私のせいじゃないと思うの。『青いカーテン』ってタイトル、どう考えても怪しいわよね?カーテンの色がそれほど重要じゃないのなら、どうしてわざわざ「青」と強調するのかしら? きっと何かの暗号か、犯人のその時の精神状態を現してるはずなのに……読み取った内容がポジティブじゃないって評価されちゃった。フン!
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絆レベルアップ4
目の前の嵐が、何千キロも離れた所にいるたった一羽のカモメの羽ばたきによって起こることもあるように、みんなが取るに足らないと思うことほど、重大な事件に繋がりやすい。だから、私たち探偵にとっては事件に大小なんてないの。どんな事件にも全力を尽くさなくてはね。
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隐藏语音 - 新年
「日付が変わるとメッセージがたくさん来ると思うから、先に言っておくね。あけましておめでとう。」「このお祝いのメッセージと毎日一緒に過ごしてほしい。」……うーん、祝日に決して逃れられないのが、この大勢から送られてくるお祝いメッセージなんだよね。ああ、こっちはもっとひどい、名前を変えるのも忘れてる……君もこういうテキトーなお祝いの言葉を私に送るつもりじゃないでしょうね? 絶対やめてね。でもまあ、せっかくの新年なんだし、オーソドックスなお祝いも必要か。あけましておめでとう!
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隐藏语音 - 情人节
この機会に、君にもう一つ探偵専用スキルを教えてあげるわ。カップルの真偽の見分け方よ。フフン、この日になると自分を「リア充だ」と見せかけるために、偽カップルが現れるの。そうやって私の目から逃れられると思ったら甘過ぎるわ。向こうにいる、黄色いペアルックの二人、左側の帽子をかぶってる人、そして池の近くに座ってるあの人……お互いに合わない視線、とっくにボロが出てるわ。クックック……え? わ、私達? 私達って、まだ偽装が必要かな……
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メイン1
ホラー映画? 私が怖がる所を見たいってことなら、残念だったわね! 探偵は世界で最も揺るぎない唯物論者なのよ。私が信じるのは、自らの推理だけなの!
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メイン2
科学番組じゃ、「こうした熱帯植物は、人が滅多に立ち入らない熱帯雨林の中で育つ」ってよく言ってるけどさ、この件の真実に立ち返って考えるに、「熱帯植物が自生する場所からは人がいなくなる」ってことにならない?君だって巨大人食い花がうじゃうじゃ生えてる危険なジャングルになんて行きたくないでしょ!?っていうか絶対行かないでしょ?行かないよね!?
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メイン3
ジェーン・クリスティモデルのショール、公式販売価格が35000コイン!? アハハ……あいつら、直接お金をむしり取ることだって出来るのに、わざわざ私に服を贈ってくるなんてね。感動のあまり涙が出そうだよ。うぅっ……あと何回依頼を受ければここまで稼げるんだろ……ちくしょう!
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メイン4
君も気づいた?我が情報提供者、二之宮氏は間違いなく生まれつきの捜査員よ。完璧に変装し、堂々と各地で情報収集を行う……そんなの、最強だし真似できない能力だもの。私からしたら、彼女はリーチ前に出す最後の切り札みたいな存在だよ!
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メイン5
このサインの書き順……そしてこの最後の一画の力加減……うーむ、かなり疑わしいわね……あっ! まさかこのサイン、君がジョセフの代わりにサインしたもの!?とぼけないで、私が言ってるのはあの有名な探検番組の司会をやっているジョセフのことだよ。フフン、君たちの仲であればこういうことが起きる確率が73%くらいはあるって分かってたわ。本人のサインを手に入れておいてよかった。
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メイン6
やっぱり夏が一年の中で一番美しい季節だよね。パパとママは仕事が忙しいから、夏休みくらいしか一緒に過ごせないの。この時期は家族全員で南の島で過ごすんだけど、パパはその時に生活のためのスキルを色々と教えてくれるんだ。麻雀もそこで教わったんだよ……へへっ、どう? 私のパパ、すごいでしょ?実はパパはスパイなんじゃないかって常々疑ってるんだけど、おばあちゃまには考えすぎだって言われちゃうの。ふん、いつか証拠を見つけてやるんだから!
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メイン7
怪しい、怪しすぎるわ。どうしてこの合理性を疑う人がいないのかしら?私が言っているのは、魂天神社がどんな願いも叶えるという謳い文句を掲げてて、それをこの一飜市の人たちが微塵も疑ってないことよ。うーむ……大胆かつ理にかなった仮説を立ててみたわ。魂天神社が主犯だとしたら、一飜市の人たちは全員共犯ってことになるわよね。君もそう思わない?
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メイン8
現場に着くなり君とばったり会った。これは偶然の一言じゃ片付けられないわ。どうやらこちらの「容疑者」には、私と一緒に探偵部に来てもらう必要がありそうね。なぜ君が園芸部のユリ窃盗事件の現場にたまたま居合わせたのか、説明してもらうわよ……そうそう、私に嘘をつこうなんて思わないことね。今回の件は詳しい調べがついてるのだし。君の一挙手一投足を私の記憶と照合するから、嘘は三秒ともたないわよ。
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ログイン・普通
口角が上がってる、まぶたも痙攣してるし、心拍数は120超え…うーむ、君、今日は何か大きな出来事があったんじゃなくて?この名探偵ジェーンがざっと推理してみせましょうか。
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ログイン・絆LvMAX
この前別れてからこうして私と会うまで、一体どこにいたの?誰と一緒にいた? 何してた? アリバイを証明出来る人物は……ゴホン、探偵からの質問には、ちゃんと真面目に答えていただかなくては。君が私に隠れて悪いことをしていないか、推理する手がかりになるもの! それとも……自白する気にでもなったかしら?
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契約を結ぶ
クックック、宣言するわ。真実が明らかになったと! 犯人は……あっ、ちょっと! ふらふらされたら練習の邪魔だよ。真実を明かす時こそ、探偵人生の中で一番輝かしい瞬間なんだから、完璧なポーズと台詞でビシッと決めなきゃ。君だって私の助手でしょ、登場ポーズもオーラが出るように練習してよね。もう後戻り出来ないわよ。へへっ、だって私達以上に息ピッタリなコンビなんていないんだから。
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SP-友人戦部屋に入場する時
今日、諸君が集まったのは麻雀をするためだけかしら? それじゃあ私達の才能の無駄遣いと言うものよ。 今日は勝ちの条件をちょっと難しくしてみるのが良いと思うのだけれど、いかがかしら?
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SP-友人戦部屋で準備した時
どうしたの?早く始めようよ。
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出会い
このタイミングで……クンクン、かすかに沈香の香りを纏ってる。福寿双全館でついた香りのはずね……うーむ、親指の腹が他の指より少し硬くなってるわ。ここも……やっぱり、君が噂の雀士ね。化学実験室でお喋りもなんだし、次は学校の探偵部で会いたいな。そうだ、私は探偵のジェーン、よろしくね。
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北抜き
ペー、手がかりみーつけた!
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チー
チー
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ダブル立直
ダブル立直
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カン
カン
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ポン
ポン
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立直
立直
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ロン
ロン、犯人さん、見つけたよ!
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ツモ
ツモ! クックック、ここまでだよ!
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白
ハク
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北
ペー
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純全帯幺九
ジュンチャン
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純正九蓮宝燈
チューレン九(きゅう)メン待ち
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大三元
ダイサンゲン
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大四喜
大スーシー
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地和
地和
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ダブル立直
ダブリー
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東
トン
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ドラ
ドラ
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ドラ10
ドラ10(じゅう)
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ドラ11
ドラ11(じゅういち)
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ドラ12
ドラ12(じゅうに)
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ドラ13以上
ドラたくさん
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ドラ2
ドラ2(に)
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ドラ3
ドラ3(さん)
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ドラ4
ドラ4(よん)
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ドラ5
ドラ5(ご)
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ドラ6
ドラ6(ろく)
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ドラ7
ドラ7(なな)
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ドラ8
ドラ8(はち)
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ドラ9
ドラ9(きゅう)
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ダブル北
ダブペー
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ダブル東
ダブトン
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ダブル南
ダブナン
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ダブル西
ダブシャー
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断幺九
タンヤオ
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対々和
トイトイ
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二盃口
リャンペーコー
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発
ハツ
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国士無双十三面待ち
コクシ十三メン待ち
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国士無双
国士無双
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海底摸月
ハイテイ
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河底撈魚
ホウテイ
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混老頭
ホンロートー
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混全帯幺九
チャンタ
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混一色
ホンイツ
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九蓮宝燈
チューレンポートー
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嶺上開花
リンシャン
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立直
リーチ
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流し満貫
流しマンガン
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緑一色
リューイーソー
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南
ナン
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平和
ピンフ
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槍槓
チャンカン
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七対子
チートイ
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清老頭
チンロートー
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清一色
チンイツ
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三暗刻
サンアンコー
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三槓子
サンカンツ
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三色同刻
三色(さんしょく)ドーコー
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三色同順
三色(さんしょく)ドウジュン
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四暗刻
スーアンコウ
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四暗刻単騎
スーアンコウ、タンキ
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四槓子
スーカンツ
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天和
天和
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西
シャー
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小三元
ショーサンゲン
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小四喜
小スーシー
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一盃口
イーペーコー
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一発
イッパツ
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一気通貫
イッツー
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中
チュン
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ツモ
ツモ
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字一色
ツーイーソー
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清算一位
フフン、君達が卓上ですることは全部お見通しよ。おばあちゃまと「探偵X」事務所の名にかけて、君達の罪を暴いてやるわ!
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清算一位・高い点数で勝利
クックック……これはまだ始まりに過ぎないわ。今私達に起きたことは、これからもきっと続くでしょうね。
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清算一位・ロンで勝利
高い手か安い手かなんて関係ない、全ての手がかりがただ一つの真実を指し示すように、最後には全てトップの道に繋がるんだよ。
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倍満
倍満(バイマン)
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九種九牌
キュウシュキュウハイ
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数え役満
数え役満(カゾエヤクマン)
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満貫
満貫(マンガン)
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ノーテン
ノーテン、ちぇっ……どこで間違ったんだか。
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三倍満
三倍満(サンバイマン)
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四風連打
スーフーレンダ
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四槓散了
スーカン流れ
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四家立直
四家立直
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跳満
跳満(ハネマン)
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聴牌
テンパイ、危なかったー!
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役満
ヤクマン
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ダブル役満
ダブルヤクマン
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トリプル役満
トリプルヤクマン
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四倍役満
四倍(よんばい)ヤクマン
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五倍役満
五倍(ごばい)ヤクマン
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六倍役満
クックック、六倍(ろくばい)ヤクマン!
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SP - ドラを捨てた時
ちょっと悔しいな、ちょっとだけだけどね。
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SP - 倍満/三倍満聴牌
うーむ、この手牌に、他の人の表情……フフン、とんでもない大事件ね。この三人のうちの一人が重要な手がかりとなる牌を握ってる! 君はどう見る?
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SP - 同じ牌を連続に捨てた時
手がかりの価値を素早く見抜くのも探偵の基本スキルよ。
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SP - 残り牌が10枚以下の時
もう少し時間をちょうだい。真実に辿り着くには、あと一つ、鍵となる手がかりが足りない……どこにあるの?
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対局開始
事実は真実を解き明かすための鍵であり、その鍵は一本だけとは限らないのよ。さあ、これから私と真実の扉を開く鍵を集めましょう。
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SP - 役満聴牌
証拠は全て揃った。今から君たちの話す一言一言は、全て法廷に提出される証拠となる。シーッ、気をつけることね。
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帯幺九
帯幺九(タイヤオチュウ)
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根
根(ルート)
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将対
将対(ジャントイ)
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金勾釣
金勾釣(キンコウテャオ)
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嶺上放銃
嶺上放銃(リンシャンホウジュウ)
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龍七対
龍七対(ロンチートイ)
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清対
清対(チントイ)
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清金勾釣
清金勾釣(チンキンコウテャオ)
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清龍七対
清龍七対(チンロンチートイ)
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清七対
清七対(チンチートイ)
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清十八羅漢
清十八羅漢(チンジュウハチラカン)
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清幺九
清幺九(チンヤオチュウ)
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十八羅漢
十八羅漢(ジュウハチラカン)
Spot Voices
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惊讶
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肯定
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否定
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打招呼-早晨
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打招呼-白天
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打招呼-夜晚
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承接
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叹气
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高兴
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生气
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递进
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转折
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疑惑
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侦查1
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高兴1
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侦查3
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侦查4
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语气1
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语气2
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侦查5
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肯定1
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Spot Voice 24
打招呼1
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Spot Voice 25
高兴2
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Spot Voice 26
高兴3
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Spot Voice 27
语气3
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Spot Voice 28
语气4
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Spot Voice 29
语气5
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Spot Voice 30
递进1
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Spot Voice 31
高兴4
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Spot Voice 32
语气6
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Spot Voice 33
生气1
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Spot Voice 34
语气7
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Spot Voice 35
惊讶1
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Spot Voice 36
高兴5
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Spot Voice 37
语气8
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Spot Voice 38
语气9
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Spot Voice 39
高兴6
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Spot Voice 40
递进2
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Spot Voice 41
语气10
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Spot Voice 42
生气2
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Spot Voice 43
高兴7
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Spot Voice 44
侦查6
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Spot Voice 45
侦查7
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Spot Voice 46
侦查8
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Spot Voice 47
高兴8
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Spot Voice 48
递进3
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Spot Voice 49
高兴9
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Spot Voice 50
询问1
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生气3
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Spot Voice 52
侦查9
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Spot Voice 53
侦查10
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Spot Voice 54
语气11
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Spot Voice 55
肯定1
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Spot Voice 56
高兴10
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Spot Voice 57
语气12
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Spot Voice 58
生气4
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语气13
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Spot Voice 60
肯定2
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Spot Voice 61
询问2
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Spot Voice 62
语气14
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Spot Voice 63
语气15
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Spot Voice 64
高兴11
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Spot Voice 65
语气16
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语气17
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拒绝1
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Spot Voice 68
转折1
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Spot Voice 69
高兴12
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Spot Voice 70
高兴13
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Spot Voice 71
惊讶2
EP1. 校内失踪事件
絆LV1で開放
【ファイル番号】: C-042【校内失踪事件】 【調査員】: ジェーン 【現在のステータス】:クローズ 依頼人が息を切らしながらやって来た。眉根を寄せ、目を赤くして……。 なんとか気持ちを落ち着かせると、事件について話し始めた。彼女の親友が失踪した、と。しかも、失踪した被害者は、長期間にわたり食事を摂れておらず、生命の危機に瀕しているらしい。 ……間違いない、これは重大事件だ。 もはや一刻の猶予もない、すぐに調査を始めなければ。 失踪者が最後に目撃された場所から調査を開始した。 机上の物が散乱している。ルーペを用いた調査では、地面に引っかき傷を発見した。 現場の証拠は、今回の事件が、失踪というより誘拐の性質を帯びたものであることを示している。 しかし奇妙なことに、その場にいた人物複数名に聞き込みしたところ、誰も不審な人物を見ていないという。 闇に潜む、正体不明の誘拐犯。白昼堂々姿を消した被害者……まるで探偵小説に出てくるような展開だ。並の探偵であれば、相当に手を焼く事件だろう。 しかし、この挑戦を引き受けたのは、この「ジェーン」だ! 現場に残されたごくわずかな証拠と被害者の特徴をもとに、私は頭の中で、事件発生時の空間モデルの再構築を始めた。 事件発生時、建物の南東にある大きく開かれた窓から風が吹き込んでいたはずだ。 また、引っかき傷の方向と深さを考えると、被害者は机から落とされた可能性が高い。 そして引きずられていった方向は、建物の底層にあるエリア……そう、あの「無法者」どもが長期にわたって居座っている場所だ。 でも、動機は? なぜこんな全く抵抗力のない個体に手を出したのだろうか。 奴らは何を企んでいる? 依頼人から提供のあった、被害者の関連資料に目を通した。 「長期間食事を摂取していない場合、被害者の体内にある生命維持アラームシステムが600秒ごとに高周波の音波パルスを放つ」……。 なるほど、これか。 この騒音が、犯人の神経を刺激し、攻撃衝動を引き起こした可能性が高い。 さて……プロファイリングの時間よ。 犯人は長期にわたって暗がりに潜伏している。聴覚が鋭く、強い縄張り意識を持つ。そして、恐らくは短気で気まぐれで、被害者に比べて強靭な力を持っている。 また、犯人の体格はかなり小柄であるはず。でなければ、ここまで人目に付かずに犯罪を完遂することはできない。 状況を打破するポイントは、被害者が連れ去られた経路を特定することだ。そうすれば、犯人が歩んだ道を辿ることで、真犯人の特定も、ターゲットの救出も可能になる。 答えは一つしかない。部屋の隅にある通気口こそ、被害者が連れ去られた可能性のある唯一の経路! だが、通気口の直径は、かろうじて腕が入る程度しかない。……それでも、解決策はある。私の相棒、ワトさんのしなやかな体なら、その奥深くにも簡単に入ることができるだろう。 指示を出すと、ワトさんは即座に機敏な動きで通気口に消えていった。あとは待つだけだ。依頼人の言うことが正しければ、周期六百秒の音波パルスが次に鳴るタイミングはもうすぐ……。 三十秒前、十五秒前、五秒前、三、二、一。 「ピッピッピッピー! ピッピッピッピー!」 音が通風口の奥からどんどん近づき、音量も大きくなってくる。ワトさんの小さな頭が通気口から現れたと同時に、被害者「本人」が口にくわえられた状態で姿を現した。助けを呼ぶ音波パルスが時間通りに鳴り響いた。でも大丈夫、被害者はもう安全だ。 依頼人は救出された「親友」を慌てて受け取り、すぐにごはんのボタンを押した。生命の危機に瀕していた被害者は元気を取り戻し、心地よい電子音を発した。どうやら、危機は解除されたようだ。 「うう~……! ジェーンちゃん、ありがとう! さすが名探偵!」 「クックック、こんなの朝飯前だよ! だけど、次からはネズミに盗まれないよう、気をつけてね?」 「うん! ちゃんとデジタルペット用収納ケースに入れておくようにするから……!」 クラスメイトからの依頼はこれにて終了。報酬は一週間分のアイスクリームだった。 ジェーンの探偵日誌は、今日も完璧。
EP2. 「真相追求レポート」
絆LV2で開放
「……以上が、ABC窃盗事件の詳細となります。我々警察は今後も引き続き、より平和な一飜市のため一層努力して参ります。」 人気テレビ番組「真相追求レポート」のスタジオでは、「ABC窃盗事件」の関連報道が行われていた。 盗まれた物品と場所が密接に関連しているという、かなり珍しい手口の事件であったため、近頃世間で話題となっていた事件だ。 「警察の方、ご説明ありがとうございました! ……では皆さん、こちらの天才美少女探偵にご注目ください!」 (クックック、ついに私の出番ね~!) 対談を終えたたくましい警察官がステージを降りた。続いてゲスト席に上がったのは、小柄な少女だった。 司会者がカメラマンにジェーンにカメラを向けるよう合図する。少女が生放送のトーク番組に出演するのは、今回が初めてだった。 「ジェーンちゃん、視聴者の皆さんに自己紹介をお願いします!」 しかし、少女……ジェーンは臆することなく、 むしろ意気込みと自信に溢れた目をレンズに向けた。 「ジェーンと申します。ABC窃盗事件の解決に協力した探偵です。皆さん、よろしくお願いします。 早速ですが、先ほどの警察の方の説明に関して、何点か補足したいと思います。まずは容疑者の心理についてですが、よく言われる場所と盗品の対応関係は、実は容疑者による目くらましであり……」 「あははっ、探偵のお嬢さんは、事件について独自の見解をお持ちのようだ! でもまずは、ジェーンちゃんの普段の趣味からお聞きしましょう! 好きな番組とか、好きな食べ物はありますか?」 ジェーンが推理説明を始めると、すぐに司会者がその話を遮ってしまい、話題は全く違う方向へ向けられてしまった。 「あっ……え? 先にそれを話すんですか? ……ええと、私は日頃から探偵小説を読んでいて、砂糖入りの紅茶を飲むのが好きですが……。」 「おお、やはり! 探偵小説を日常的に読まれていたのですね! それでたくさんのインスピレーションを得たのでしょうね。砂糖入りの紅茶もまた特別ですね! それが探偵の第六感と言うべきものを刺激する秘訣なんでしょうか?」 「確かに、読書からインスピレーションを得ていることは間違いありません。ですが、そんなに大層なことでは……探偵業に興味を持つきっかけになったことには感謝していますけど。紅茶も単に私個人の好みで、糖分が思考に役立つことはあるかもしれませんが、それも微々たるものだと思います……。」 ジェーンは少し恥ずかしそうに頬をかいた。注目を浴びるのは悪くないが、注目される方向が少しおかしくないだろうかと感じたためだ。 ジェーンの懸念をよそに、観客席からの視線は熱烈さを増していく。 そのせいで、砂糖入りの紅茶が好きなのは、実は自分の憧れであるクリスティの影響だと言えなかった。 クリスティとは、ジェーンの祖母が書いた探偵小説、「ジェーン・クリスティ」シリーズの主人公、ジェーン・クリスティのことだ。 「またまたご謙遜を~! ではジェーンちゃん、毎日のスケジュールはどのようなものですか?」 「……ええ、朝6時30分に起きて、それから……」 「なるほど! 好きなファッションは?」 「探偵の趣味以外だと、リラックスするために何をしていますか?」 「有名になった後は、芸能界に進出する予定はありますか?」 …… 質問が続々と繰り出されるうちに、ジェーンのテンションはみるみる下がっていった。ただ学生としての日常を述べているだけなのに、どんな些細なことでも、司会者によって大層な「探偵の行動」として拡大解釈されてしまう。 ジェーンは、どうしてこの番組に出演しようと思ったんだっけ? とすら思った。 彼女には共有したい考えが、語りたい事件の詳細がまだまだたくさんあるのに。 犯罪の手口を暴露し、みんなに警戒を強めるよう呼びかける絶好の機会だったのに。 こんなトークショーのような番組構成は、ジェーンの当初の目的とは真逆のものだった。 もし、クリスティがこんな状況に陥ったらどうするだろう? ……クリスティなら、失望することもなく、わくわくしながら観客と日常の面白いエピソードをシェアしていたのかもしれない。 もしくは、最初から出演を断っていたかも。模倣犯を生み出し、かえって街の治安を悪化させるかもしれないからだ。 そんなことを思いつつ、ジェーンはただただ機械的に、司会者の質問に答えていた。 「それではみなさん、ご視聴ありがとうございました! 次回の『真相追求レポート』でまたお会いしましょう!」
EP3. 大探偵の小さな問題
絆LV3で開放
「……つまり、アリバイのトリックは、この砂糖入り紅茶の中に隠されているのよ!」 午後の日差しがブラインドの隙間から差し込み、薄暗い部屋に光の点を作っている。 ジェーンは一人姿見の前に立ち、飲み物の入っていないティーカップを持っていた。憧れのパーフェクト名探偵、クリスティの決めポーズを一生懸命真似ていたのだ。 「うーん……手、上げすぎかなあ。眼差しにも深みが足りないし……。」 どんなに呼吸を整えて、本に書かれている表情を真似しても、 鏡に映った小柄な少女は、どう見ても探偵のコスプレをしている高校生にしか見えない。 先日のテレビ番組のことを思い出し、ジェーンは軽くため息をついた。「天才美少女探偵」とみんなは呼ぶけれど、その全員が「美少女」という要素にしか目を向けず、自身が誇る推理力には気づいてくれない。 このままではダメだ。名探偵になるという目標に全く近づけていない……むしろ、どんどん遠ざかっている気がする。 「見た目以外に注目してもらう方法を考えなくちゃ。……仮面でも被って、仮面探偵にでもなる?」 「いやいや、今時そんなわざとらしいことやったら、ネットのおもちゃになるだけだしなあ……」 ジェーンはティーカップを置き、深い思考に入った。 仮に、既に十分な実力を備えているとして、問題はやっぱり「外からの見え方」? そう、依頼人や警察を納得させるために、探偵にも「自己プロデュース」は不可欠。 これだ! ジェーンは深く息を吸い込み、キリリと目つきを鋭くした。 自分が一番得意とするプロファイリングで、今回は自分自身をターゲットに、違う角度から私のことを分析してみよう! ジェーンは二歩下がり、事件現場を観察する時と同じように、少し鋭く冷静な目で鏡の中の自分を見つめた。 サスペンス的な雰囲気抜群の室内、およびインテリア――問題なし。 数百回の練習を経た私立探偵の決めポーズ――完璧に近い。 クリスティと同じデザインの探偵コートと小道具――準備万端。 探偵小説の表紙のような完璧な構図……おや? ジェーンは少し目を細めた。構図にどこか不足している部分が……? その微妙で、でもどうしても拭いきれない違和感の正体は何なのだろうか。鏡の中、切り取られた自分の姿はどうしても重心が不安定で、まるで片側に傾いた天秤のように見える。 ……どうすればいい。 「……どうすればいい?」 静まり返った部屋で、ジェーンは心の中に思い浮かべたセリフを思わず声に出して呟いた。 「キュ~ッ……」 相棒のフェレットも、主人の気持ちを察したかのように、落ち込んだ鳴き声を上げた。 「はぁ……ワトさん、何かいい方法ない? 君が喋ってくれたらなあ……」 「……待って、そういうこと……?」 その瞬間、ジェーンの頭に深い霧を切り裂くかのような稲妻が走った。 「そうだわ! なんで今まで気づかなかったのかしら!」 興奮して飛び上がったジェーンは、危うくワトさんの尻尾を踏みそうになった。 ついに、「違和感」の正体を突き止めた。鏡に映る姿がどこかアンバランスに見えるのは、「探偵」一人しか映っていないからだ! 探偵小説の表紙では、クリスティのそばに、いつももう一人の姿があったではないか。敏腕で、たまにツッコミを担当する――「助手」の姿が。 「足りないもの、それは実力でもポーズでもない……人よ!」 ジェーンは興奮しながら部屋の中を行ったり来たりした。その頬は紅潮している。 クックック……なるほど、これが「本物の探偵」への最後のピース! 彼女が必要としているのは、彼女を助け、引き立て、共に戦ってくれる「天才探偵の助手」なのだ。憧れのクリスティに欠かせない助手のように。 これが結論―― 「本物の探偵の傍には、優秀な助手がいるべきだもの!」 ジェーンは再び鏡の前に立った。今度は、自信に満ちた笑顔が浮かんでいた。 これからの最優先任務は、運命の「助手」を探しに行くことで決まりだ。
EP4. 通行人プロファイリング
絆LV4で開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 1, Scenes 187, Choices 17, Endings 2
ふ~む……。
おっ、そういうコンセプトか、なるほど……。
ここのデザインも実用的ね、いいじゃない。
クックック、なんてったって、これから私と行動をともにする助手なんだよ. しっかりチェックしないと。
でもまあ、{var:player_nickname}さんは準備万端みたいね。 よし! この名探偵、ジェーンが認めてあげるわ。
何か特別な準備をしたわけではないんだけど……。
確かにぱっと見ではそう見えるけど、 その実細かい気配りが行き届いてる服装だと思うわよ。
例えば、襟元なんかは綺麗に折り目がついてるし、 トータルコーディネートも、色の組み合わせが自然で目立ちすぎない感じだもの。
全ての証拠は、{var:player_nickname}さんが今日のために、 しっかりと準備してきたことを示している!
クックック、この名探偵ジェーンの目はごまかせないわよ!
えっと、褒めてくれてありがとう……?
第一関門はクリアってことにしてあげるわ。 ところで、今日私たちが何をするか、忘れてないわよね?
一飜市きっての名探偵と、その見習い助手の初めての探偵活動が、 今、ここに幕を開けたのよ!
それじゃ、改めて探偵活動の流れをおさらいしましょうか。
{var:player_nickname}さん、探偵が調査する時、 始めにやるべきことは何か、わかるかしら?
えっ? 髪型? ……これはまた、随分と斬新な着眼ね!?
でも、よく考えたら理にかなってるかも……? 身だしなみを整えて、環境に溶け込みやすくすれば、 余計な苦労をすることなく手がかりを集められる。なかなかやるわね!
正解よ!
探偵にとって、手がかり集めは基礎中の基礎。 観察力と思考力が試されるわ。
……ということで、 できる助手さんに最初の試練を出してあげる! まずは、私のスマホ。画面の中で、何かに気になることはない?
いい目の付け所ね。 確かに、この画面の中で一番手がかりが集中している場所よ。 どれどれ……。
「特集! 天才美少女探偵独占インタビュー!」
嘘、こんな偶然ってある? ……{var:player_nickname}さん、あのインタビュー番組、見たことある?
……あ、見てなくてもいいのよ。 あの時紹介したことは、そもそも世間に知られるべきじゃなかったと思うし。
事件の詳細とか、犯人の手口とかいう情報って確かに目を引くけど、 詳しく説明しすぎるのも良くないもの。
あら、その顔……そこそこ興味ありって感じね。 あとで暇が出来たら、事件を華麗に解決した時のことを詳しく聞かせてあげるわ。
おや? 面白いわ、まずは今日の環境のチェックからってことね? どれどれ……。
今日の一飜市の天気は…… 晴れ、風はなく、気温も快適。二時間以内の降水確率は10%、と。
活動のために、この後の天気まで考えてたのね。 「転ばぬ先の杖」……助手として、なかなか気が利くじゃない。
そう言ってくれて嬉しいよ。
よし、なかなか良かったわよ。 だけど、スマホから得られる情報は、所詮誰かによって加工されたもの……
せいぜい事前調査くらいにしかならないわ。 本当の探偵活動は、ここからが本番よ!
{var:player_nickname}さん、プロファイリングってやったことある?
簡単に言うと、犯人の行動や手口を分析して、 犯人を特定する手法のひとつよ。
人間の身体的特徴と性格的特徴、そして行動習慣といった特性の間には、 ある種の相関性と規則性があるっていう考え方なの。
例えば、嘘をつく人は視線が泳ぐ、徹夜した人は足元がおぼつかない、 聴牌している人は緊張が顔に出る、とかね。
もちろん、こういう規則性はあくまで推理の材料であって、証拠にはならない。 でも、思考力を鍛えるのにはすごく役立つの。
クックック、というわけで、今すぐ試してみましょう!
心配ご無用! 本来は犯罪捜査で使われる手法だけど、 日常の推理練習にだって使えるから。
そうね…… 今からこの通りを通った人の職業を当ててみるのはどう?
えーと……。
最初に現れたのは、スーツの青年。 ワイヤレスイヤホンと金縁眼鏡をかけ、 真剣な表情でスマホの画面を見ながら、早口で何かを話している。
うん、確かにビジネスビジネスしてる見た目だよね。 でも、見た目だけで判断するのは早計かもよ?
これだけの情報じゃ足りない、って思ったのね? うんうん、その慎重さはとても良いことだわ!
ちょっと失礼だけど、私たちの前を通る時、 何を話してるか聞いてみましょうか?
……いいぞ! ナイスボールだ! 氷河チームにもう一点追加だ! 配信を見てくれてるみんな、応援ありがとう!
なんか……スポーツ実況してる?
何らかの要因で、屋外で配信せざるを得なくなった実況者……って所ね。 配信業界も、なかなか大変よね~。
次に現れたのは、筋肉隆々、スキンヘッドの大男。 サングラスをかけ、タンクトップを着ている。 腕には細かい傷跡がたくさんあって、とても近寄りがたい雰囲気だ。
クックック。真相を見抜くのが難しい時、 デキる探偵はそこにある「違和感」に注目するの。 突破口が隠されていることが多いからね。
例えばこのおじ様……ちょっと怖そうに見えるけど、 白昼堂々、裏社会の用心棒が人通りの多い道をウロウロする…… そんな可能性、どのくらいあると思う?
そう言われると……。
じゃあ、もっと細かく観察してみましょう。 腕にはたくさんの傷跡がある……けど、どれも浅いわね。 切り傷というより、猫の引っかき傷みたい。
それから、服をよく見て。 動物の毛のようなものがたくさんついてるでしょう。 ここまで言えば、{var:player_nickname}さんもわかったんじゃない?
なるほど! ペットショップのトリマーさんかもってことですね!
クックック、その通り。 じゃあ、次!
私とジェーンさんは通行人の身元を推理して、 プロファイリングの練習を続けた。
どう? ちょっと頭が冴えてきたでしょう?
どうかな……でも、通行人をここまで細かく観察したのは初めてだったよ。
面白いでしょう? まあ、探偵業の依頼ってわけじゃないから、今回はここまでにしましょ。 いつまでも人のことを観察し続けるのは、さすがにちょっと失礼だもの。
確かに。 そう言えば、さっきから私たちも誰かに見られてるような気が……。
クックック、どうやら君はまだ注目されることに慣れてないみたいね! 私たちのような探偵コンビが注目されるのは当然のことよ。
ちょっとお耳を拝借…… ほらあそこ、二時の方向。あの人、観察しがいがありそうだわ。
ジェーンは小声で方向を示し、視線で合図した。 指示通りに見てみると、店の前で花束を持って立っている若い男性が見えた。
カジュアルめのスーツを着ていて、しきりに襟元を掻いている。 どこか窮屈そうな印象だ。
デートの準備かな……。
そうでしょうね。 でも……彼が念入りに準備したデートは、高い確率で失敗すると思うわ。
クックック、信じてないって顔ね。 賭けてもいいわよ?
とりあえず、私の推理を聞かせてあげる。
まず、手に持っている花束。 あれ、赤いカーネーションよね。
うん。……あれ、母の日に贈る花だったっけ。
ええ、その通りよ! 赤いカーネーションは、通常、母親や目上の方に敬意と祝福を表すために贈る花。 彼女や片思いの相手に贈るには、もっとふさわしい花があるはずでしょう。
でも、致命傷はそれじゃないわ。 さっきから、無意識に襟元や手の甲を掻いているのに気付いた?
気付いたよ、緊張して汗でもかいてるのかな。
そうじゃないわ。手をこすり合わせたり、服の裾を直したりしてるんだったら、 緊張してる時の癖だと考えられるけど…… あれはどう見ても、布地の刺激によるかゆみね。
もし自分のスーツだったら、今になって布が肌に合わないことに気づくわけない。 となると、あのジャケットは、レンタル品か、 お友達に借りるかしたもので間違いない。
肩の仕立ても、彼の体格に全く合ってないし…… この違和感も、私の推論を裏付けるわね。
花選びは不適切、服も急ごしらえ……。 こんな無計画でそそっかしい人が、告白に成功するわけないでしょう?
ふふん、どうなるか見てみましょう。 ほら、ヒロインの登場よ。
さっきの男性の前に、白いワンピースを着た女性が急いだ様子で走ってきた。
女性が顔を上げ、男性に抱えられた赤いカーネーションに気付くと、 その表情が一瞬で凍りついた。
男性も気まずい雰囲気を察したのか、何か説明しようと口を開いたその時……。
――ハックション!!!
地を揺るがすほどの大きなくしゃみが通りに響き渡った。
クックック……さすがに勝負あったわね。 女性が嫌悪感を露わにして立ち去り、男性が落ち込む流れだわ。
ジェーンは得意げに判断を下した。 ところが、例の女性は、そうとも言い難い表情をしている。
……む? どういうこと? まさか、あの人……こんな滑稽なシーンを見せられてなお、彼が好きだと言うの?
女性はしばらくの間あっけに取られていたようだったが、 その後は眉をひそめることはなく、むしろ少し頬を上げた。
更に観察すると、 肩をわずかに落とし、口角がかすかに引きつらせ、 まるで何かを必死にこらえているかのようだった。
は、外れ? 絶対あり得ない! だって、全ての手がかりがそう告げて……。 いや待って、彼女の微表情(マイクロエクスプレッション)、まさか……!
ジェーンさんが弁解していると、 女性は不意に「ぷっ」と吹き出した。
女性は男性の失敗を責めることはなく、むしろ笑いながらティッシュを差し出した。 男性は顔を赤らめ、相槌を打つような仕草をした。 そして二人は甘い顔で腕を組み、商店街の奥へと歩いて行った。
……えっ。
うそでしょ!?
ま、待って! おかしいわ! 非合理的よ! プロファイリングと全然合ってないじゃない! 彼の準備、あんなにひどかったのに!
あの不器用な誠実さが、彼女の心を打ったのかも。
そ、そんな……。 私のプロファイリングは間違ってないはずなのに……。
あの……すみません……!
もしかして、名探偵のジェーンさんですか? 「真相追求レポート」に出てた……。
あら、私のこと知ってるの?
は、はい……! 失礼だと思いつつ、先ほどからお二人の会話が聞こえてまして……。 あの論理的な思考は名探偵の方に違いないと、確信を得たもので!
クックック、ご名答! あなたの前にいるのは、数々の難事件を解決してきた、名探偵ジェーンよ! では市民さん、私に何かご用かしら?
やっぱりそうだ! 良かった、実は頼みがありまして…… 先ほど、この辺りで財布を落としてしまったのですが、 中にとても大切なものが入っているんです。 もしよかったら、探していただけませんか?
お安い御用よ! 失せ物探しは探偵の基本中の基本、全力でやらせてもらうわ!
それじゃあまず、 お財布を落とした時の詳しい移動経路を教えてくださる?
は、はい! ありがとうございます! 散歩しようと思って、だいたい今から三十分くらい前に、地下鉄の駅から出ました。 それから、この辺りの通りをぶらぶらして……。
「だいたい」、「この辺り」、「ぶらぶらして」……。
うーん。 これだと、情報が曖昧すぎるわね。
駅を出てから、具体的にどのお店に入ったとか覚えてない? どの交差点で止まった? 最後に財布が手元にあるのを確認したのはいつ?
うーん……よく覚えていないんですけど、あそこの文房具屋には行きました。 後は、その横の裏路地にも……。
裏路地……? 散歩で裏路地に入ったの? あの辺りに何か気になる場所でも? ……何だか妙ね?
そ、そんなことは……!
や、やっぱりいいです! 面倒をおかけしてすみませんでした! もう探すのはやめます……!
まあまあ、そう身構えないで。 ジェーンさんは、調査時の癖でそう聞いているだけで、 どんな些細な手がかりでも見逃したくないだけなんです。
もしよかったら、ゆっくりでもいいので、 私に話してくれませんか?
何があっても、絶対に誰にも言わないとお約束します。 それに、大事なものが入っているお財布を探さないわけにもいきませんよね?
……は、はい。ありがとうございます。 わかりました……。
じ、実は、朝からお腹の調子が悪くて、ずっとトイレが見つからなくて……。 それで、裏路地のとあるお店でトイレを借りられるので、入ったんです。
でも、その店は、いわゆる、は、恥ずかしい本を売っている店で……。 ジェーンさんには、言い出しにくくて……。 ……私自身、非常に恥ずかしかったのもありますし。
……なるほど。 それで、曖昧な言い方ばかりしていたのね。
それについてはわかったわ。 今までの供述をまとめると、三つのことが導き出せるわ。
まず、あなたが例のお店に入った時間帯は、 財布を失くした時間と一致している。
あっ、そうですね……!
次に、生理的に切羽詰まった状態のあなたは、その手の店だと気付いても、 構わずトイレに真っ直ぐに入ったでしょう。 その際、店内の他の場所に立ち寄った可能性も低い。
えっと……あの……。
三つめ。トイレから出る時、羞恥心のために緊張状態にあったので、 財布を落としたとしても、それに気付かなかった可能性が極めて高い。
お、仰る通り……! でも……やっぱり恥ずかしい~~!
そういうわけだから、 やっぱり現地に確かめに行く価値はあると思うわよ? 早速お店に行きましょう!
果たして、その店舗のトイレの棚で、失くした財布が見つかった。
ジェーンさん、それから優しい助手さん、 今日は本当にありがとうございました!
通行人は何度も感謝してから、逃げるように去っていった。
コホン。 ……さっきの連携はなかなかのものだったわ、{var:player_nickname}さん。
グッドコップ・バッドコップ……古臭い尋問テクニックだけど、 やっぱり効果ありね。他人の立場に立って話せる、君のような人を助手にすれば、 私の……そう、配慮が行き届かない部分を補ってくれそうだわ。
その点については、 質問の仕方に気をつけるだけで、かなり改善できそうではあるけど……。
……そうね、反論の余地もないわ。
ところで{var:player_nickname}さん、君は推理力はまだまだだけど、 「人間性」とか「感情」に対する洞察力はかなりの才能があるみたい。
今までの私の思考や推理には、論理的すぎるきらいがあった。 でも、必要とあらば、もっと感情面も考慮して推理できるようにならないと。
理性に基づいた分析だけじゃ、手に入れられない真実もある…… うん、君はその点を補ってくれる、大事な助けになってくれそうね。
というわけで、助手として合格ってことにしておくわ。
これからは私のこと、しっかりサポートしてよね?
はあ……。 それにしても、まさか街を歩いてる時に気付かれるとは思わなかったわ。 財布探しのためだったとはいえ。
あの番組に出たのも、悪いことばかりじゃなかったみたい。 「名探偵ジェーン」の名声は、この街に広まりつつある、ってことね。 クックック……!
悪いことがあったの……?
色々あったけど、 まずは、こういう事件の詳細を言いすぎる番組は、 模倣犯の温床になるのよね。
例えば、最近流行ってる都市伝説、知らない? 「D」と名乗る怪盗が、ABC窃盗事件なんて朝飯前だーとか、 自分なら絶対に警察に捕まらないーとか言ってるらしいの。
本当、笑わせてくれるわよね。 もし私たちの前に現れてみなさい、名探偵の腕前を見せつけてやるわ!
ブッブー
あら? 仕事用のスマホの方に通知が。 おかしいわね、今日は依頼の連絡は来ないようにしてるはずなのに。
そうかもね。 今日、わざわざこっちに通知が入るなんて、それ以外考えにくいもの。
……クックック~。この美少女名探偵が、君のために、 わざわざ一日時間を空けてるってことよ! 光栄に思いなさいよね?
満面の笑みを浮かべて軽口を叩き、 ジェーンさんはスマホを取り出した。
画面を一瞥した彼女の表情が、一瞬にして固まった。
そんな、あり得ない……!
……ってことは、さっきのあの視線は、まさか!
震えるジェーンさんに近づき、スマホの画面を覗いた。
画面には、差出人不明のメッセージが表示されていた。 本文はたったの一行。 「ゲームはまだ終わっていないよ、小さな探偵さん」。
末尾には署名が書かれている。 信じられないことに、このメッセージを送ってきたのは、 最近一飜市を震撼させている都市伝説に出てきた、あの人物だった。
――「D」。
すみませんが、さすがに怪しいです。 今日は一体どこに行ったのか、何をしたのか。 一飜市の安全を守るべく、洗いざらい吐いてもらいますよ!
ヒッ! ヒィ~ッ!! わ、わわわわ、私は……!
今朝出かける時にパンを買って、 それから街角のメイドカフェに寄っただけで……。
それだけですか? 他には? もう逃げ場はないぞ!
わわわ……私は昨夜、医者の言う事を守れず、 お菓子を二袋も食べてしまいました! 先週は、誰もいないところでゴミをポイ捨てして、 あと、子供の頃に石を投げてガラスを割りました……!
それ以外は本当に、何も悪いことはしていません! お許しください!!
そ、その辺のことは詳しく言わなくていいわよ……?
ご、ごめんなさ~い!
怖がる通行人を、ジェーンさんと協力してなだめた。 最後には、何とか財布を見つけ出すことができた。
しかし数日後、「小柄な探偵と悪役助手が暴力的な調査をしている」 という噂が一飜市に広まることは、 この時の私たちには知る由もなかった。
EP5. 古い洋館の謎
絆LV5で開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 1, Scenes 230, Choices 27, Endings 2
「D」からのメッセージを受け取った日から、 ジェーンさんとの探偵活動が本格始動した。
今日も活動のために、ジェーンさんのよどみなく流れ続ける話を黙って聞きながら、 一飜市の街を歩いていた。
……そうだ、この機会に、「ABC窃盗事件」の詳細をもう一度教えてあげるわ。
ABC窃盗事件というのは、以前一飜市で発生した連続窃盗事件。 犯人は「A、B、C」の3つのアルファベットと関連する貴重な品を連続して盗み出した。
当時、警察は、アルファベット順なら次は「D」に関連する物品が ターゲットになると考え、多くの場所に警戒態勢を敷いて、犯人を捕らえようとした。 その時はかなりの騒ぎになったわ。
でもそれは、相手の思う壺……警察は、まんまと罠にハマった。
「A、B、C」のアルファベット順に見せかけること……これこそが、犯人の狙いだったの。
それまでに起きた三件は、真のターゲットを隠し、警察を惑わすためのブラフだったのよ。 重要なのは、盗まれた品の名前に入っているアルファベットではなく、動機の方。
そして、この私がそれを見抜き、 盗難品の間に存在する真のミッシングリンク…… 隠された共通点を見出して、そこから逆算して犯人の動機を推理したの。
クックック……。 「ターゲットとアルファベットは、実は完全に無関係」という天才的仮説を立てたからこそ、 見事犯人を捕まえられたってわけ!
うんうん、そうなんだ……。
そうなのよ! 動機の解明は、事件を解決する上でとても重要なの!
というわけで、今回の探偵活動は、犯人の動機に関する手がかりを集めることが目標。 目的地は、一飜市の郊外……。
そう言われると、ちょっと気になってくる……。
何が?
クックック、とてもいい質問だわ! 疑いを持ち続けることは、優秀な助手になるためには大切なことよ! 君の探偵助手業も、ようやく軌道に乗り始めたんじゃない?
で、肝心の推理だけど。 目的地を割り出した方法は、もちろん……!
もちろん……!?
警察へのコネを使って、IPトラッキングをしたから。 あのメッセージが送信された位置を特定したの!
犯人は既に移動済……そんなことは当然わかってる。 それでも犯人がいたという事実は変わらないし、必ず手がかりが残っているはず。 だからそれを確認しに行くの。
何を残念がることがあるの、助手さん。 探偵活動が、いつも漫画や小説のような劇的なものだとは限らないわよ?
こんな時代だもの、あらゆる技術や方法を使いこなしてこそ、 真相に至れるの。
それに、なんだかんだ言っても、重要なのは正義を守ること。 過程に気を取られすぎると本末転倒じゃない。
でしょ? だから、今日は頑張りましょう!
やる気満々ね! その意気よ!
とにかく、目的地で「D」に関する手がかりを見つけて、 それをもとに相手の動機を推理するわよ。
……あ、ついでに聞いとくけど、 助手さんって、怖がりな方かしら?
それはどういう……?
今日行く場所は、幽霊が出るって噂の、 一飜市郊外にある放棄された洋館なのよ。
洋館の主は、その全員が、 不自然な理由で亡くなっている……なんて噂もあるわ。
最後のオーナーも、不可解な失踪を遂げて…… それ以来、館全体に様々なオカルト的事象が現れるようになったとか。
クックック~。 助手さん、怖いの?
ご安心を。君の目の前にいるこの私は、確固たる無神論者よ。 オカルトなんて、この世に存在するわけないわ。
噂もオカルトも、緻密な論理で暴いてみせる! ……あ、着いた。
すみませーん、どなたかいらっしゃいませんかー? お邪魔しますねー!
まって、置いていかないで!
これは……。湿度がすごく高いわね。 気温も、外に比べて少なくとも三度は低いわ。
それから、この匂い……朽ちた木のような匂いに気づいた? 助手さん。 どこかで水漏れしていて、カビが生えたのかもしれないわ。
もうずいぶん手入れされていないみたい……無理もないか。 幽霊の噂が広まったことで、人も寄り付かなくなってしまったみたいだし。
でも、私たちにとっては好都合かもね。これで邪魔されずに調査できるもの。 ほら助手さん、懐中電灯を持って。
ふ~む…… かなり凝った内装なのに、予想以上に荒れ果てていて、もったいない感じね。
電気系統もイカれてるし、階段もかなり腐ってるから、 二階に上がる時は気をつけて。
ジェーンさんが解説していると、 突然二階から恐怖を煽る物音が聞こえてきた。
「……ドン! ドン! ドン!」
まるで巨大な生物が歩いているような音だった。 じっと耳を澄ませていると、「ゴロゴロ」という音も聞こえる。
そうね、何の足音かしら……。 面白いわ、事件解決の手がかりになりそう!
クックック、オカルト的な状況に遭遇しても、すぐに落ち着きを取り戻したわね。 名探偵の助手として、ますます合格に近づいているわよ。
まずは、音をよく聞いて。 重い音だけど、強弱や緩急の変化が全く感じられないわ。 まるで機械音のよう……。
生物の足音だったら、こんな単調な音にはならない。 だから、怖がることないわよ。
そう言いながらジェーンさんは壁に耳を当てると、 目を閉じ、じっと耳を澄ませた。
……なるほど、あれじゃない?
ジェーンさんが指差す方を見ると、壁に備え付けられた水道管に、 バルブが開いている箇所が一箇所あった。
くっ、高い…… 建てる時、メンテナンスのことを考えなかったのかしら?
まあ、万全の準備なんてそうそうできるものでもないし、 持ってきた荷物の中から使えるものを探すしかないわね。
なにか良い道具は……。 ……。 ……じ~~~。
そんなに見つめられても、 なんでも出てくるポケットなんて持ってないよ……?
クックック、ひらめいた。 助手さん、君に梯子になってもらえばいいのよ。 さあ、私を高く持ち上げて!
人間梯子か……。
探偵助手の役目でしょう。 ほら、早く!
……もっとしっかり抱き上げられない? 高いところに長居はしたくないのよ……!
ジェーンさんの求めに応じ、彼女の体を高く抱き上げた。 想像していたよりもずっと軽い。 高いとか怖いとか言いながらも、しっかり手をバルブに向けて伸ばしている。
ま、まだ……!?
あと、少し……!
よし、締まったわ!
ジェーンさんをそっと地面に下ろした。
ふう、これでよし。 音はどうなったかしら?
おそらくね。 長年メンテナンスされていない水道管内に、 いわゆる「ウォーターハンマー現象」が起こってたんだわ。
管内の水流が乱れて、水道管にぶつかることで音が鳴る現象よ。 まさにハンマーみたいにね。
同じような水道管が洋館じゅうの床や壁に張り巡らされていて、 広い空間における共鳴で増幅された衝撃音が、巨大生物の足音に聞こえたってわけ。 ゴロゴロって音も、水道管の中の空気が原因なんじゃないかしら。
ところで……この衝撃音のおかげで、誰かが館の水道を開けたって気付けたわ。 もしかしたら、犯人はまだ館の中に潜んでいるかも。 これからは気をつけて行動しないと……あら?
どうしたの?
……ねぇ、助手さん。 あそこ、水道管の隣。壁に何か貼られてない?
あ、本当だ。 ……水に濡れたメモ?
どれどれ……。
……。
なんで……。 これ、おばあちゃまの原稿だわ!
この前ジェーンさんが見せてくれた、あの手稿……?
そう、「探偵X」事務所の創設者であり、「ジェーン・クリスティ」シリーズを書いた 名作家のおばあちゃまが残した手稿と同じ内容が、ここに書かれてる。
あの手稿は、未発表作品の最後の部分……。
それに、 私が探偵を目指すことにした原点でもある。
ジェーンさんは、ほんの一瞬の間、どこか寂しそうな目をした。 少し前に、ジェーンさんが嬉しそうにその手稿を見せてくれたことがあった。 手稿を扱う際は手袋をして、傷付けないようにと細心の注意を払っていた。 文字通り、その手稿を宝物のように大切にしていたのだ。
おばあ様は最終巻を完成させることができず、 亡くなる前に未発表の手稿を自分に遺した……と、ジェーンさんは話していた。
ジェーンさん……。
……ごめんなさい。落ち着け、落ち着くのよ、ジェーン。 おばあちゃまの手稿は事務所の金庫に保管されているから、これはコピーのはず。 犯人は一体どういうつもりでこんなものを残したのかしら。
そういえば、 水道管の謎も、この洋館自体の雰囲気も、おばあちゃまの小説のシーンに似ている……。 「D」は手稿を狙ってる?
それか、 犯人が、既に何らかの方法で本物の手稿を手に入れている可能性も否定できない。 その場合、わざわざこんな大掛かりな仕込みをしてまで私に嫌がらせをする動機は……。
どうかしら。判断するには、もう少し手がかりを集める必要がありそうね。
今わかっていることは、 犯人は、おばあちゃまの小説も、私のことも熟知している。 それから、今回の仕掛けのターゲットは私だと考えて良さそうだってこと。
これからは気をつけて行動するのよ、助手さん。 相手の出方に応じて対応していかないと。 さあ、次はその部屋の中を見てみましょう。
この部屋…… ロビーとはまた違った匂いがしない?
そうね。 この特徴的な臭いは……テレピン油の匂いだわ。
テレピン油は油絵を描く際の溶き油だから、つまり油絵によくある匂いよ。 思うに……この部屋はアトリエ、でなければギャラリーじゃないかしら。
確か、テレピン油を長期間使用している画家は、 精神異常の症状が現れて、慢性的な中毒にもなるとか。 幽霊の噂はそれのせいかも。
助手さん、 懐中電灯で部屋の正面の壁を照らしてくれる?
懐中電灯の光が壁をなぞると、 巨大な人物の油絵が目の前に現れた。
絵の中の女の目から、血のような液体が二筋、ゆっくりと流れ出した……。
しかも、絵の中の人物がなんとなく私をじっと見つめているような……! 不気味だ、不気味すぎる!
この絵、私を見てない!?
クックック、なかなか雰囲気のある絵じゃない。
う~ん……。 助手さん、荷物の中からマスクを出してくれる?
ふむ……。 この色と粘り気、もしかして……。
ジェーンは手袋をした指を伸ばし、「鮮血の涙」を少し取ると、 慎重に匂いを嗅いだ。
クックック、ご安心を。これはただの血糊。 このハチミツの匂いが証明よ。粘り気を出すためによく使われるの。
さて、どんな方法を使って、私たちが部屋に入ってから 「血の涙を流している」ように見せたのかしら……?
手伝って、助手さん。 額縁の裏側を見たいの。
よーし……!
なるほど、ドアと連動させた仕掛けを、額縁の裏に取り付けた血糊の袋に繋げたのね。 これもおばあちゃまが書いていたネタだわ。
ジェーンさん、 額縁の隙間に、何か意図的に開けられた跡が……。
あら、観察能力が向上してるわね、助手さん! 中に何があるか見てみましょうか。
……やっぱり。
もしかして、もう一枚の手稿?
その推理力を褒めるべきだけど、全く喜べない状況だわ。
この紙片に書かれた筆跡は、間違いなくおばあちゃまのもの。
でもこれはコピーよ。 つまり、犯人が既に原稿を手に入れている可能性がより強まったということ。
なんだか、私たち、ずっと犯人の掌の上って感じがする……。
同感。 謎を解き明かした瞬間に手稿のコピーが現れるなんて、絶対に計算ずくよ。
ただ者じゃないわね…… 我々も、全力でかからないと。
ククッ、ありがと。 こういう時に君がそばにいてくれると安心できるわ。 さあ、調査を続けましょう。
なんだか、内装はどの部屋も似たり寄ったりだね。
あそこ、廊下の突き当たり。 あれは……人の影?
えっ!?
廊下の突き当たりの壁に、 首を吊った人の影が、克明に投影されていた。
不気味に細長い人影が、一定のリズムに合わせ、 ゆっくり左右に揺れている。
ふふっ、{var:player_nickname}はもう立派な助手ね!
そう、これは間違いなくただのトリック。 それを証明するためには……
助手さん、懐中電灯をもう少し上に向けてみて?
ロープの影がない……?
ええ。 つまり、それは本物の首吊り人間じゃないってこと。 光の角度から考えて……。
そのまま廊下を照らしてて、ちょっと行ってくるから。
わかった!
ジェーンさんが廊下の突き当たりに消えてると、 間もなくパリンと音がした。
突き当たりを曲がりジェーンさんを探した。 ジェーンさんは無事だった。片手を腰に当て、得意げに立っている。
ジェーンさんの前には、トリックの正体があった。 古いオルゴールの台の上に、紙くずと木の枝が針金で無造作に巻かれたものが置かれている。 その横には、割れた小さな鏡があった。
クックック、そんなに急いで走ってくるなんて、 心配してくれたの?
今回もおばあちゃまの小説のネタを模倣してるってわかったから、 トリックの正体にも最初から気付いてたわ。
探偵を守るのは、助手の務めだよ。
……そ、それは確かにそうね。 なによ……急にカッコ良くなっちゃって……。
ゴホン! とにかく、原理を説明してあげる!
この紙くずと木の枝、一見無造作に巻かれているように見えるけど、 特定の角度から鏡で反射させた月光で壁に投影すると、ちょうど人の形になるのよ。
オルゴールのゼンマイで動きをつければ、 空中で揺れる首吊り人形の完成ってわけ。
プロジェクターと同じ原理よ。 これで、謎は全て解けたわ!
……。 だとしたら……。
ジェーンさん?
……ちょっと、嫌な予感がするの。
水道管の異音、油絵の血の涙、そして月光の角度を利用した仕掛け……。
これらを仕掛けた人物は、建築学や物理学、さらには心理学にまで造詣が深い。 ただの「ABC窃盗事件」の模倣犯にしてはよく出来すぎているわ。
それに、さっき私は、「犯人はおばあちゃまの作品を熟知している」と言ったわね。 実際、さっきまでの仕掛けは、どれもおばあちゃまの小説に出てきたものだった。
でもね。 最後の首吊り人間の影だけは、未発表の手稿に書かれていたネタなの。
まさか、本当に、すでに本物を手に入れているってこと!?
それだけじゃない……! おばあちゃまが考えた大切なネタを……こんなふざけたことに使うなんて!
許せないわ!!
そ、そうね……。落ち着くのよ、ジェーン……。 この嫌がらせ野郎をきっちりとっ捕まえて、反省してもらうんだから!
小説に出ていたネタ、ますます近付いてくる真実、 まるで何かを見せつけようとでもしているかのような……。
あっ、ねえ、あそこ! 廊下の先、何か燃えてない?
本当だ!
行くわよ……!
一歩ずつ、注意しながら炎に近づく。 ようやくはっきりと見えてきたあたりで、 ジェーンさんがひどく焦り出した。
あれは……残りの手稿!?
あいつ、よくも……!
ジェーンさん、待って!
ジェーンさんが燃えている手稿に向かって走っていく。 彼女が不用心に踏んだ地面から、小さく「カチッ」と音がした。
まずい……!
ジェーンさんを引っ張り込み、後ろに倒れ込んだ。 その瞬間、プラスチックのバケツが上から落ちてきて、 静かな洋館じゅうに大きな音を響かせながら、黒いペンキを床に撒き散らした。
少しでも遅ければ、今頃ジェーンさんは全身真っ黒になっていただろう。
ハアッ……ハアッ……
……わ、私は大丈夫よ。
ごめんなさい……。
私、また取り乱しちゃって……。 手稿のことばかり考えていて、仕掛けに全然気付かなかった。
名探偵と名乗っておきながら、まんまと犯人の罠にハマって…… もしペンキじゃなかったら、私たちはもう……。
……ええ。
{var:player_nickname}さん、ありがとう。 もし今おばあちゃまがここにいたら、私の頭を強くはたいていたでしょうね。
よし、君のおかげで、完全に冷静になれたわ。
落ち着いて、真面目に考えればわかるはず。 ここまで原作再現にこだわる熱狂的なファンなら、 本物の手稿を燃やすなんてこと、できるはずない。
よく見ると、燃えていたのはただの紙切れだった。 この仕掛けは、きっと白リンを使ったんじゃないかしら。
私たちが最初にバルブを閉めたせいで、白リンを保存していた水の水位が下がった。 それで白リンが空気に触れて燃え上がり、あらかじめ用意していた紙に点火する。 これで、「手稿が燃やされた」ような錯覚を作り出したのね。
全部計画通り、か……。
今日は惨敗だったけど、全く収穫がなかったわけじゃないわ。
実は、犯人の動機について、 一つ仮説が浮かんだの。
おそらく犯人は「ジェーン・クリスティー」シリーズの熱狂的なファンで、 私が前に「ABC窃盗事件」を解決したことを根に持っているんじゃないかしら。 そんな私をコケにするために、わざわざこんな洋館まで用意して、 自分の天才的な犯罪を見せつけようとしたのね。
もしこの推理の通りなら、 犯人が最後の罠に負けた私を嘲笑えるチャンスを見逃すとは思えない。 助手さん、現場を探してみて。
バケツの底に、何か書いてあるような。
どれどれ……本当だわ、ご丁寧に防水コーティング剤まで塗ってある。
「巨人の両腕が垂れ下がる時、黄昏の最終章が完成するだろう」
……まったく、傲慢で臆病な犯人さんね。 私に恥をかかせることばかり考えてるから、こうしてしっぽを出しちゃうのよ。
前にやったプロファイリング、覚えてる?
私の過去を熟知している、原作再現に執着する完璧主義者。 私に見つけてもらうために、わざわざ防水コーティングを塗ってまで 残したメッセージ……。
クックック……! これらの手がかりで、犯人の動機と行動原理が大体わかったわ!
振り向いたジェーンさんの顔には、迷いや恐怖心は全く浮かんでいない。 むしろ、その目は星々のようにキラキラと輝いている。
盗まれた手稿も、そして私のプライドも、 絶対にこの手で取り戻してみせるわ!
行きましょう、助手さん! 「D」との勝負は、ここからが本番よ!!
はぁ……仕方ないわね。 助手さんを私のような無神論者にするには、まだ早かったみたい。
今日のところは撤退しましょう。
無神論者かどうかの問題じゃないよ! このまま調査を続けたら、本当に危ない目に遭うかもしれないよ!
……確かに。君の言うことも一理あるわ。 今回は確かに準備不足だったし、態勢を立て直してもう一回挑戦しましょう。
こうして、 私たちはこの薄気味悪い洋館を後にした。
後日、洋館調査のスケジュールについてジェーンさんと相談しようと思っていると、 ジェーンさんの方から電話がかかってきた。
じ、じじ、助手さん!? あ、あの日、私たちが洋館に行った日が何日だったか、覚えてる!?
もちろん覚えてるよ。 十七日だったと思うけど、それがどうかした?
で、でも、さっきニュースで、 あの洋館は十五日に取り壊されたって!
ええっ!?
ゆ、夢じゃないなら、 日付を間違えただけとか……!
わ、私は絶対に、この謎を解き明かしてみせる……! 声が震えてる? そんなわけないでしょう! こ、これはちょっと風邪を引いたからよ。 ……だから、早く上着を届けてちょうだい!
EP6.決戦の先に
契約を結ぶことで開放
Possible Endings
Scenario Script
Spots 1, Scenes 254, Choices 15, Endings 2
(三日前……)
ふむ。 盗聴器なし、窓に覗き見防止のフィルム貼りつけ済。
悪くないわね。 これで安心して推理できるわ。
あの~、ジェーンさん。 ……どうして、うちで推理を……?
ん~? ほら、助手さんのこと、放っておけないし。
「探偵の勘」とでも言うべきものによる、保安上の配慮……かな?
とにかく、おばあちゃまの手稿を盗み出せた「D」なら、 事務所の監視や盗聴だってできてしまうはず。
一応、自宅はすでに対策済みだけど、 万が一私の大事な助手さんのプライベートが筒抜けになったらあんまりでしょう?
ところで助手さん、さっきからずっとソワソワしてない? もっとリラックスしててもいいんだよ?
あー……クックック、そういうこと……。 この天才美少女探偵ことジェーンが訪ねてきたんだもの、無理もないわよね。
ジェーンさんこそ、玄関に入った時から、 ずっと腕を組んで、足先をパタパタと上下に動かし続けてますね。
教えてくれたボディランゲージの解読法によると、 ジェーンさんも緊張してたり?
ば、ばかっ……。 な、なな、なんで私が……!
あ、でも……。 そ、そういわれてみれば……そうかも……?
わ、私はただ! 助手さんがストーキング対策を完璧にしてあるのを、褒めてあげたいな~と……!
はい、この話はこれで終わり! 「D」の謎の話に戻りましょう。
おばあちゃまはかつて、「行動は結果を生み、結果は痕跡を残す」と言っていたわ。 これは要するに、どんな謎にも必ず答えがあり、 必ず誰かがその答えに辿り着くってこと。
「巨人の両腕が垂れ下がる時、黄昏の最終章が完成するだろう」…… 「D」からのメッセージは、一見よくわからないものよね。
でも、前に推理した通り、「D」はおばあちゃまの作品の熱狂的なファン。 だから、おばあちゃまの作品の中にヒントがある……はず!
となると……ジェーンさんは、このメッセージをどう見る?
このメッセージは、間違いなく「D」からの挑戦状。 つまり、この二文に、時間と場所の手がかりが含まれているはずよ。
奴の傾倒ぶりからすれば、「最終章」は、 「ジェーン・クリスティ」シリーズの最後の章のことを指していると思う。
とすると、「巨人の両腕」が指し示すものは……。 小説最終章の舞台、一飜市にある大時計塔よ!
ほら、あの大時計の針は、「巨人の両腕」って解釈できるでしょ?
確かに! それなら「垂れ下がる」は……!
クックック! 大時計の針は、一日に二回だけ、真下で完全に重なる時刻がある。 さて助手さん、これまでのヒントから得られる答えは?
そう、その通り! でも正確には、午後六時半ちょうどだけどね。
あれ、どうして……?
一飜市の大時計は、特別な構造になっているわ。 短針が、腕時計のように細かく進むんじゃなくて、 一時間ごとに一目盛り進むようになっているの。
そうすると、短針は、六時になると、その位置でしばらく止まる。 だから、ちょうど数字の六を指す時が、短針と長針が重なる時よ。
ちなみに、日付の目処もついているわ。 「最終章が完成する日」、つまり「ジェーン・クリスティ」の連載の最終原稿が 掲載された週刊誌の発売記念日。……三日後よ!
クックック……。 時間と場所はこれで確定ね。 決戦の準備よ、助手さん!
もう一度、敵が用意する舞台に向かうことになるんだね。
ええ。 助手さんと一緒なら、何も怖くないわ!
さて、時計塔に向かうんだから、 ロープとか、手袋とかは一通り揃えておかないとね。
待ってなさい、「D」! 折られたプライドも、おばあちゃまの手稿も、この手で取り戻してみせる!
キューッ!
そして現在、時計塔内。
し、しし仕方ないじゃない!? 安全確保のためよ!
もう、「D」の奴……! 私が高所恐怖症なことまで計画に織り込み済みだっていうの!?
助手さん、絶ッ対! 私の傍から離れちゃダメだからね!?
……推理通りなら、 「D」は時計塔の最上階で私たちを待っているはずよ。
それにしても、偏執的だとは思ってたけど、 まさかここまでやるなんて……。
時計塔内部の装飾まで、原作の描写と全く同じにしてるわ。
なんだか、嫌な予感がする。
な、なんでもない。 原作の展開を思い出したの。 まあ、あんまり良くない展開なんだけどね……。
そんなことより、先へ進みましょ……うわあ!??
ジェーンさん!
仕掛けのものらしい異音と共に、 突如として無重力感に襲われた。
平坦だったはずの足場が二つに分かれ、片方は上昇し、もう片方は降下した。 前後に並んで歩いていた私たちは、ちょうど別々の足場に分断されてしまった。
二つの足場は動きつづけ、 ジェーンさんが乗っている足場が私の真上に来た。
ジェーンさんが上から顔を出した。 とても焦った表情をしている。
助手さん!
私は大丈夫! これはいったい……!?
フッフッフ! 自称天才探偵とその助手よ、ついに罠にかかったわね!
二人の運命やいかに! 小説のような永遠の別れか、それとも二人揃ってジ・エンドか! 乞うご期待!
ようやく会えたわね、ジェーンさん。
この声……すごく若い?!
その口調! あなた、「D」ね!
なかなか鋭い、と褒めてあげたい所だけど…… 原作を知っていながら、助手と自分を危険にさらすなんて、まだまだね!
どういうこと?
あら、どうやらあなたの助手さんは、クリスティファンじゃないみたいね。 フッフッフ……ここは屈指の名シーンよ?
「死のかけ橋」……!
ご名答〜! 私の天才的な仕掛けで、原作のシーンを完璧に再現できたわ~!
今からこの二つの足場はゆっくりと閉じていく。 これは、下にいる助手さんが押しつぶされるまで止まらないわ!
もちろん、ジェーンさん。あなたが原作通りに上の謎を解いて、 正しいパスワードを入力できれば、仕掛けは止まるわ。
あなたのおばあさまの作品を、細部に至るまで、完璧に再現したの! どう? 感動したでしょう?
ふざけないで! 助手さん! うずくまる準備をして!
万が一の時は、這いつくばってもらうかも! もし可能なら、プラナリアみたいにぺったんこになって張り付いて!
フッフッフ……。 それじゃ。せいぜい足掻いてちょうだい、名探偵さん。
くっ……! 逃がさないわよ! 絶対に!
動き出した!?
「D」は本気よ……! でも慌てないで、どんな謎だろうと、私が解いてみせるから!
謎はどこ? きっと、この見覚えのあるモニターに出ているはず。 ……ちょっと! これ、クリスティ記念デザインのスマホじゃない!? すごく高かったのに!
今はそれを気にしてる場合じゃないでしょ!
わかってるわよ! さあ、始めるわよ! 第一問、手の形から点数計算……へえ、面白いじゃない。 親のツモ和了なら、平和ツモ一通で20符4翻、答えは2600オール!
……停まる気配ないよー!
つ、次があるわ! 大丈夫、私ならできる……この程度の問題、朝飯前よ!
「B・O・C・K・H・I・D・E」……隠されたボック? 問題文これだけ!? って違う違う、これはひっかけ問題、意味は考えなくていい。 ここに出てるのは全部線対称のアルファベット、答えはそこに含まれない「X」! 次!
ジェーンさんが次々と問題を解いていく。 答えを入力するたび、駆動装置が奇妙な音を立てた。
上の足場が迫ってきて、私のいる空間がますます狭くなる。 身をかがめながら、ジェーンさんからの朗報を待ち続けた。
ジェーンさん、どうですか!
答えは1666! よし! 次が最後の問題!
……っ、これは……
ものすごい勢いで問題を解いていたジェーンさんだったが、急に黙ってしまった。 その間も足場の動きは止まらず、歯車の恐ろしい音と共に、 土埃が上段から落ちてくる。
ジェーンさん!?
だ、大丈夫! こんな問題、私なら……。
ジェーンさん、早く……! もうかなり下りてきてる……!
わかってる!! 答えは、これ……!
やがて、ガタン……という歯車の大きな音と共に、足場の降下が止まった。 足場がゆっくりと動き、元の平らな状態に戻っていく。 それでようやく、縮こまった体勢から立ち上がることができた。
足場の動きが完全に止まるのも待たずに、ジェーンさんは飛び付いてきて、 私を強く抱きしめた。
助手さん大丈夫!? ケガはない?
よかった……。
でもジェーンさん、最後の問題の時、 いきなり黙り込んだけど……あれ、なんだったの?
えっ。あー、な、なんでもないわ!
ややこしい問題で、ちょっとイライラしただけ。 そういえば、ワトさんは?
コッコッコ!
ワトさん! もう、どこに行ってたのよ! 無事ならいいんだけど。
さぁ、助手さん、行くわよ! 上へ行って、あいつを追いかけましょう!
無理してない?
だ、大丈夫だってば! あ、でも……さっきみたいなことを避けるためにも、 助手さん、手を貸してくれる?
……こう?
ええ! これなら、また何か起きても離れ離れになったりしないわ!
不吉な血の色に染まる黄昏の空をバックに、 ジェーンさんと時計塔の階段を上り続けた。
先ほどのハプニングのためだろうか、私たちの距離は前よりも縮まった。 ジェーンさんは私の手をしっかりと握りしめて、いつも以上に慎重に進んでいた。
掌にうっすらとにじんだ汗も気にせず、周囲に気を配っている。 私はジェーンさんの手を、ぎゅっと握り返した。
階段を抜け、上階の部屋に入った、その時。
あら? ここは……?
バタン!
ジェーンさん、ドアにロックがかかったみたい! 鍵穴がないのに、変だな……。
えっ!?
どういうこと……まさか!
あいつ、あのシーンも再現したっていうの!?
密閉された窓、鍵穴がないのにロックされたドア。
「使える道具もなければ、先へ進む道も見つからない」。
原作通り……。 不安を煽る錆色の無地の壁紙、天井には「∞」の模様。
間違いない。 私たち、永遠に出られない密室に閉じ込められたのよ。
永遠に、って…… ジェーンさんにしては、ずいぶん弱気だね。
弱気にもなるわよ、 この部屋だって、「D」が念入りに用意した代物でしょう。
時計塔の内部の装飾も、さっきの罠も。 すべてが「ジェーン・クリスティ」の原作を完璧に再現していた。
そして原作通りなら、「死の架け橋」の後に登場するのがここ、「絶望の間」。
カチャッ
ちょうどその時、機械仕掛けの音と共に、 あちこちから白い霧が噴出し、部屋の温度が急激に下がり始めた。
ゴホッゴホッ、なんか寒くなってきてる!?
これは…… 助手さん、念の為、ハンカチで口と鼻を塞いで!
原作でも、クリスティは犯人の罠にハマって、同じような部屋に閉じ込められた。 そして、今と同じく冷たい毒ガスが部屋全体に充満し……。
この完全な密室で、 クリスティでさえ、出口を見つけられなかった。
そう言われると、確かに少し息苦しくなってきた気が……。
何より恐ろしいのは、物語がそこで突然途切れてしまったこと。 「絶望の間」は、シリーズ最後の謎になった。 おばあちゃま自身も解き方が思いつかなかったって、考えるファンも……。
でも……!
小説だと……!
クリスティの助手は、あの「死の架け橋」で自分を犠牲にした。
さっき「D」が出した問題、答えは「死」だったの。 それで私、答えるのが怖くて。
今思い返しても怖い。 あの答えを入力したら、君が私から離れていってしまうんじゃないかって。 いつも私を応援してくれる、私の一番大切な助手である君が。
それなのに、私のせいでいつも危険な目に遭わせてばかりで。
君を犠牲にしてまで守った正義に…… どれほどの価値があるっていうの……?
そんなこと考えていたら、 自分が探偵に相応しいかどうかすらわからなくなってきたわ。
{var:player_nickname}さん……?
ジェーンさんは、何も間違ったことはしてない。
正義を守るため、プライドを取り戻すため、 最悪な敵を相手にしてもひるまない。
そんなジェーンさんだからこそ、私は心から応援したいと思う。 その先にどんな未来が待ち受けようと、私は受け入れるよ。
……ありがとう、助手さん……。 う~……うわ~~ん!
それに……
なんとなく、ここが終わりだなんて思えないんだよね。
え……?
さっきジェーンさんは、 小説では前の場面で助手が犠牲になったって言ってたよね。 でも、現に私はこうして生きてるし。
あのシーンを突破した時から、物語の結末は変わったと思うよ。 今の私たちには、無限の可能性を秘めた未来が待ってる。
それに……ジェーンさんなら、絶対に謎を解き明かせるよ。 たとえそれが、おばあ様も解けなかった謎だとしても。
「行動は結果を生み、結果は痕跡を残す」でしょ。
ジェーンさんのこと、信じてるから。
助手さん……。
そうね、その通りよ。 助手さんがそこまで言ってくれたんだもの、 この天才美少女探偵も全力でいかなくちゃね!
ふふっ、こうして助手さんに抱きしめられていると、 そんなに寒く感じないわね……。
……。 寒い……?
どうしたの?
クックック……そういうこと! ワトさん、部屋の高いところに登って!
コッコッ!
全部お見通しよ! どうやら「D」の計画も失敗に終わるみたいね! さあ助手さん! あの時みたいに、私を少し高く持ち上げて!
……そろそろ時間ね。 名探偵のお嬢さんも、お付きの助手さんも、今頃気を失っている頃かしら。 戻って二人の無様な写真を撮って、新聞社に送らないと。
ふっふっふ……探偵だの助手だの言っちゃって。 結局、クリスティを超えられるのは私だけなんだから!
それはどうかしら?
!?
あなたの思い通りにはならないわ、「D」!!
そんなバカな……! どうして! あなたの推理も、プライドも、自信も、全部打ち砕いたはずなのに!
クックック! 残念だったわね! 原作だと、探偵クリスティは、助手を失って絶望に陥ったけど……。
現実の私は一人じゃない! 助手さんは、ちゃんと私のそばにいてくれたもの!
一緒に「死の架け橋」を突破した時、運命はすでに書き換えられていたのよ!
あの忌々しい助手のせいね……! それにしても、いったいどうやってあの部屋の出口を見つけたのよ!
「行動は結果を生み、結果は痕跡を残す」。 ファンのあなたなら、この言葉、知ってるわよね?
クリスティのセリフ……それがどうしたっていうの!
あなたのしたことも、痕跡が残る。 どんなに完璧な手口に見えたとしても!
完璧を目指しすぎたからこそ、ごくわずかな違和感があなたを裏切ったの。
天井に貼られた無限の輪の壁紙、一箇所だけ角が僅かに浮いていた。 私の助手さんが、それを見つけてくれたの!
あなたの負けよ、「D」! おとなしく捕まりなさい!
フッフッフ……ハハハハッ! クリスティを潰せばいいと思っていたのに、まさか助手に一杯食わされるなんてね!
しかーし! まだ終わってないわ! こんなこともあろうかと、ハンググライダーを用意してあるの! 誰かおとなしく捕まるもんですか……ん?
ロープが、切れてる!?
キーキー!
フェレット……まさか、お前の仕業!?
今よ、助手さん! 毒ガス弾を投げて!
毒ガス弾!?
「D」はバッと身を横にかわし、見事に「毒ガス弾」を避けた。
ざんねん、はずれ~~!
フッフッフ、この私に命中させたいなら、特殊部隊で訓練でも積むことね…… うわっ!?
ゴーーーン!
0分を示す鐘の音とともに、短針が進んだ。 針の先端が「D」の服に引っかかり、 まるで「巨人の腕」のように力強く吊るし上げた。
ジェーンさんと立てた計画通りだ。
うまくいったわね! それにしても、毒ガスかと思えば、ただのドライアイスとは。
ドライアイスが昇華した二酸化炭素は空気より重い、だから下に溜まっていく。 ただの二酸化炭素でも、濃度が高ければ誰だって耐えられない。 でもそれは、罠を設置した人間にとっても同じこと。
奴は、必ず現場に戻ってくる。 そのために、部屋の出口を高いところに設置しているはず。そう考えたの。
なるほど……。 あっ、気温が下がったのも、ドライアイスだからか。
その通り。 出口を隠すため、天井に貼ったシールが浮くなんてね……。 クックック、助手さんの観察力のおかげで助かったわ!
少し休めたし、屋上へ向かうわよ。 そうだ、助手さん。ドライアイスを一つ持っていきましょう。
これとかどう?
十分だわ。 厚手の手袋を持ってきてたはずよ、 凍傷にならないように気をつけて、助手さん。
これ、どうするの? 攻撃に使うとか……?
クックック……それよりも良いアイデアがあるわ。
ここの時計の特徴、覚えてる? 短針が一時間単位で進むってやつ。 普通の時計に比べて一気に動くぶん、大きな力が働くわ。
私が時間を稼ぐから、時間になったら、 助手さんはドライアイスを投げて「D」を時計の下に追いやるの。 ……どう、できそう?
クックック、私も助手さんのこと、信じてるわ。
信じ合っているからこそ、私たちはここまで来れた。 必ず二人で「D」を倒して、大逆転を決めてみせる。 準備はいい? 行くわよ!
「D」を捕まえてから、数日後。
注目! 改めて宣言するわ! 「探偵X」事務所、今日から活動再開よ!
それにともない、 助手さんの家を臨時第一拠点としてあげるわ! 感謝してよね!
きっちり整えておくよ。
よろしい。 あ、そうだ。「D」の判決のことだけど。
窃盗、住居侵入、公共物破損、傷害未遂……。 罪状が複数あるから詳細は未発表だけど、 しばらく刑務所から出られないわ。
とりあえずは一件落着、だね。
ええ。 でも、私たちはこれからやるべきことがまだまだたくさんあるし、忙しくなるわよ~。
一緒に伝説になる準備はできてる? 助手さん。
その後、一飜市で新たな伝説が広まり始めた。
悪を許さない名探偵と、頼れる助手。 二人は華麗な連携プレーで、多くの厄介な事件を解決していった。
名探偵と助手の冒険は、きっと、まだまだ続く。
フッフッフ……。 まあいいわ。せいぜい足掻くことね、名探偵さん。
くっ……! 逃がさないわよ! 絶対に!
動き出した!?
「D」は本気よ……! でも慌てないで、どんな謎だろうと、私が解いてみせるから!
謎はどこ? きっと、この見覚えのあるモニターに出ているはず。 ……ちょっと! これ、クリスティ記念デザインのスマホじゃない!? すごく高かったのに!
今はそれを気にしてる場合じゃないでしょ!
わかってるわよ! さあ、始めるわよ! 第一問、手の形から点数計算……へえ、面白いじゃない。 親のツモ和了なら、平和ツモ一通で20符4翻、答えは2600オール!
……停まる気配ないよー!
つ、次があるわ! 大丈夫、私ならできる……この程度の問題、朝飯前よ!
押しつぶされそう……ジェーンさん!
お、おお落ち着いてうずくまって! いいえ、うつ伏せになりなさい! もう少し時間をくれれば……!
指示通りにうつ伏せになって、覚悟を決める。 その間にもジェーンさんは連続して正解を重ね、やがて足場の降下が止まった。 その後、足場がゆっくりと動き、元の平らな状態に戻っていく。
助手さん大丈夫!? ケガはない?
うん、大丈夫。 でも珍しいね、ジェーンさんが苦戦する謎があるなんて。
そ、それは……そう、助手さんが悲鳴をあげたから、焦っちゃったの!
くぅ……。 これからは探偵の名に恥じないよう、明鏡止水の修行を続けないと……。
って、反省してる場合じゃないわ! さあ「D」を追いかけましょう!
時間をかけすぎてしまったせいか、屋上に着いた頃には、 もう「D」の姿はどこにもなかった。
私たちは、肩を落として帰宅した。数日後、 一飜市のゴシップメディアが一斉にジェーンさんのネガキャン記事を掲載した。 暴力的な調査手法から、成績不振や私とのスキャンダルまで書き立てたのだ。
それにより、探偵事務所も大打撃を受けた。 考えるまでもない。間違いなく「D」の仕業だった。
そして、さらに数日後、ジェーンさんの元に匿名の手紙が届いた。 手紙にはこう書かれていた。 ——「あなたの負けよ、名探偵」。
……
……! ……これ、「D」への手がかりじゃない! 助手さん、私たちの戦いはまだ終わってないわ!
今度こそ、あいつを懲らしめてやる! 待ってなさい、「D」!
私とジェーンさんは、その後も一飜市中を駆け回った。 どうやら、「D」の事件は解決にはまだ程遠いようだ。